めくるめく官能世界に程遠く
駅前カフェ
「まいさんとのことをお姉さんに話そうと思ったけど、やめたよ」
「ごめんなさい」
「まいさんが謝ることじゃないよ、これは僕とお姉さんの絆の問題、
まいさんは初めてが僕で本当によかったんだろうね、後悔しないだろうね」
「後悔なんてしません、まいはあなたと一つになれてうれしかったの、本当よ」
「分かりました、それだけ分かれば、僕はまいさんをこの先もずっと好きでいられる、
ありがとうね」
「ねえ、もう、お兄さんを『あなた』と呼んでもいいんでしょ、まだダメなの」
「そんなに呼びたいの、なんで」
「だって、お兄さんじゃ、兄妹みたいじゃない、そんなのイヤ」
「兄妹愛か、いいなあ、なんちゃって、あっ、ストローでコップの水飛ばすなよ、
やめなさいってば、わかった、わかったから」
「じゃあ、いいのね、あなた」
「ただし、ふたりのときだけだよ」
「仕方ない、妥協するわ、呼べるだけでもうれしいわ、あなた、うふ」
「回数制限しようか」
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