めくるめく官能世界に程遠く
映画「Leon」を観終えた後、「テレビで途中から観たことはあっても、全部観たのは初
めて、お兄さんと初めて観た映画、きっと一生忘れないわ」
彼女が身に着けているものを、男は時を掛けて剥いだ。
シャワーを浴びようとする彼女の腕を掴んで制し、自らの着衣も下着ごと一気に脱ぎ、
彼女の耳元で囁いた「まいさんのありのままがいい」
全身を嗅いだあのときのニオイに臭気を感じなかったことを伝える表れだった。
日常なら諍うであろう彼女も察して、裸の男に身を任せた。
全身露わにされた彼女は女体をベッドに横たえ、目を閉じた。
セックスレスでも浮気でもない刹那の不倫をまいとしたい・・・・男の脳裏に広がって
は消え、苦渋苦悩が幾度となく繰り返された。
男の激しいディープキスは、彼女がそれまで受けたキスの感覚を一変させ、彼女は混乱
し、男の性衝動の激しさを垣間見たような気がした。
男は苦悶の淵から逃れるため、敢えて目を閉じ、鼻で感じ、唇で感じ、舌で感じ、手指
で感じ、直立勃起の肉棒で彼女の柔肌を感じた。
非日常の空間は彼女をより一層大胆にさせ、男の筋力の微妙な入れ加減に呼応して、男
が望む通りの体の使いようを自らした。
股を開き、嗅がれ、舐められるに至っては、彼女は性交とほとんど変わらないオーガズ
ムに達していた。
汗、腋臭、おりもの、小水など、やはり異臭とは感じなかった。
何故だ、何故臭わない・・・・
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