めくるめく官能世界に程遠く 引っ越し完了
引っ越し完了。
科技系サークルの後輩が手伝いを申し出てくれたおかげで、スムーズに終えることが出
来た。
引っ越し屋も依頼せずに済んで、美熟女、大感激。
「皆さんにお手伝いしてもらえるなんて、夢にも思わなかったわ」
「うん、ちょろっと引っ越し話をしたら、『業者に頼むぐらいなら、暇を持て余してい
る自分達が運びます』と言ってくれた、いやあ、大助かり」
「皆さんにお礼しないといけないわね」
「焼肉屋の二階の間を予約しておいたから、自分達で適当に飲み食いしているさ、心配
しなくていいよ」
「理工系の学生さんって、もっとひ弱なのかなあ、って思ってたけど、ぜーんぜん、見
直したわ」
「ふふ、今頃、腰いてえー、なーんて悲鳴上げているかも」
「でも、よくお手伝いする気になってくださいましたわね、前部長の誰かさんが脅した
とか」
「そんなことしていません、焼肉を餌にしただけです」
「まっ、あなたって人は、うふ」
「古い書籍など余計な物は実家へ運んでもらったから、大した量にならずに済んだよ」
「そうね、全部は無理ですもの」
「それでですね、一つご相談がございまして」
「はい、何でしょう」
「三畳のクローゼットのまゆみさんを僕にください」
「???」
「違った、三畳のクローゼットのまゆみさんの部屋を僕にください」
「何に使われるの、あー、引きこもって出て来ないつもりでしょ」
「なにバカなこと、ひと時のプライベートルーム、下敷き仲にも礼儀ありというし」
「ブー、親しき中にも礼儀あり」
「そうともいう」
「そうとしかいいません」
「んで、どう」
「却下」
「ええー」
「狭い部屋ですもの、ふたりで使いましょ、ね」
「よーし、着替え中、一緒に居てまじまじ見ててやる」
「いやあーん、エッチ、うっふーん」
「どこから声出してんのさ」
「テヘッ」
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