めくるめく官能世界に程遠く
補習(予習)まい専属進路お手伝いさん 19回目
まいの部屋に入るとプチ口裂け女がいた。
「はは、かわいい、まいさんの口裂け女」
「つまんない、少しは驚いてよ」
「ふふ、地が出すぎててムリ、驚かすならこれくらいでないと」
スマホ顔写真を見せた
「怖そうなゾンビね、だれ、この人」
「お姉さん」
「へえー、これが素顔」
「そんなわけないだろ」
「うふふ、冗談よ、なるほどね、これなら驚くわ」
「だろう、寝起き早々、目の前にこの顔、びっくりして身の毛がよだった」
「あなた、胸毛もスネ毛もないし、脇毛も薄くてお肌すべすべなのに・・・ねえ、おち
んちんの毛って、逆立つの」
「・・・しらんがな」
「うふ、あなたの場合は比喩的表現にならないわね」
「じゃあ、何と言えば」
「そうねえ、びっくりして気絶しちゃうとか眠っちゃうとか」
「そのまんまじゃないか」
「えっ、そうなの、見たいわ、はは」
「まいさん、学祭の後、ほんとに家に泊まりに来るの」
「ええ、でも・・・・」
「なに、どうしたの」
「お母さんも伺ってみたいんですって」
「あー、そうなんですね、お母さまが同伴で来られるなら、姉貴も安心して温泉を楽し
んでくると思う」
「そうでしょうけど・・・・」
「ん?」
「キスもできないのよ、まいのセックスレス彼氏なのよ、あなた、忘れちゃったの」
「いいや、当座のつなぎの役は忘れていないし、まいさんの感触は忘れようがない」
「じゃあ、真面目に考えてください」
「ごめん」
「まい、どうすればいいの」
「ふーむ」、りょう熟考中・・・・
「・・・・」
「お母さまの一番の気掛かりは一人娘のまいさんのことですよ。
お嬢さんと同伴で来られるのも、当座でも、まいさんを託していて大丈夫なのかどう
かの見分だと思う。
まいさんにより良い影響をもたらす環境に住んでいるか、日常生活の態度・行動様式
が好ましいか、私生活が乱れていないかなど、結局、まいさんのためになるかどうか
を見たいのだと思いますよ。
見分は、家の玄関先に立つ前、バスを降りた後の道すがらから既に始まると思うから、
人通りの少ないいつもの狭い抜け道でなくて、なるべく人通りの多い分かりやすい広
い道を利用する。
僕がやることは、玄関掃除整理、スリッパ整理、室内清掃、無駄な物や洗濯物の片付
け、動線の確保、トイレ掃除、風呂場清掃、キッチン周り洗浄、冷蔵庫内点検整理、
本棚整理など、多くはまゆさんが日常やってくれているから、狭い家だし、一気呵成
にやれば半日と掛からない。
あとは、お母さまを不快にさせるコト・モノを一切しないか仕舞うか捨てる。
まいさんがすることは、来られる前のお母さまを心配させたり怒らせたりしないこと、
それだけでいい。
で、まいさんはお母さまと一緒に午後まだ日の明るいうちに帰宅して、外泊してもいい
か訊いて、OKが出たらしめたものですよ」
「OKしてもらえなかっら」
「いさぎよく諦める」
「ええー、そんなー」
「しょうがないでしょ、まだ親掛かりなんだから」
「イヤよ、まいが絶対説得してみせるわ」
「まいさんがいくらがんばっても無駄なの、僕がお母さまに全幅の信頼を寄せてもらえ
るまではね」
「じゃあ、いいわ、お母さんにディープキスしても、まいが許します」
「えっ、なんだって」
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