めくるめく官能世界に程遠く
「あなた、宅急便よ」
「ん?母の妹の叔母さんからだ」
「魔女の宅急便」
「ん?今なんか言うた」
「いいえ、別に」
まゆみは、電話先でりょうが叔母とイヤに馴れ馴れしく話すのが常々気になっていた。
「披露宴に呼ばなくて少々ご立腹だった叔母が、結婚祝いに何がいいと訊くから、圧力
鍋なら、叔母のご不満の捌け口に丁度いいのではと、冗談で言ったのだけど、まさか
本当に贈って来るとは思わなかった」
「ねえ、叔母さんって、あなたがアパートに居たときに何度か見えられた方よね」
「そうだけど」
「ふうん、ジロッ」
「なになにその疑惑の眼差し」
「いいえ、別に、考えすぎね」
「えっ、なに考えてんの、相手は叔母さんだよ、母さんの妹だよ、匂いだって母さんと同じな
のはオッパイだけだよ」
「えっ、今何ておっしゃったの、おっぱいだけ?叔母さまのからだを嗅がれたの」
しまった、口がすべった。
「いや、ほら、夏だったしぃ、狭い部屋だったしぃ、薄着だったしぃ、匂いが部屋に漂ったしぃ」
「ふうー、ほんとにもう・・・obakasan」
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