めくるめく官能世界に程遠く
「今日はずいぶん気分が良さそうだけど」
「あなたいつものセックスを変えたでしょ」
「だって、まゆさんがひどく疲れ気味なようだったから、なるべく身体に負担を掛けな
いよう、とりあえず、試しに変えてみようかと」
「優しいのよね、私の前に付き合った女性が一人もいなかったなんて、ほんとうそみた
いな人だわ、言葉でなく、すぐ実際に試そうとされるところも、あなたのびっくりさせ
るところよ、でも、子作りは他の女性に試さないでね、うふ」
「はいはい、じゃなかった、はい」
「うふふ」
「で、どう、変えてみて、僕はそれが一番知りたい」
「おとといは心地よい疲労感よ、身体から全身の力が抜けてしまって、あなたが傍にい
てくださる安心感があって幸せだったわ」
「きのうは」
「きのうは体ごとあなたの中に吸い込まれていく感じがして、体から抜けそうになる力
をあなたに優しく倍にして戻されているような充実感、自分が20代に戻ったみたいで、
とっても素敵だったわ」
「へえー、そんなに違うんですね」
「もうね あなたがあなたじゃないみたいで、えっうそ、ほんとにあなたなのって、途
中、薄目を開けたくらい、そのまま奥を突いて欲しいのに、焦らされて、自然に身体が
熱くなって身悶えしちゃうし、自分からおねだりしちゃったわ」
「あー、それは僕にも分かったよ、まゆさんを焦らすと、予想だにしなかったいい女に
なるんだなってね、まゆさんがセックス中に自分から『愛しています、愛しています、
だから早く奥まで入れて』と絶叫して連呼したのにはぶっ飛んでしまった、ふふ」
「ま、やーね、恥ずかしい、うふ」
「まいさん、愛してる」
「私もよ、愛してるわ、あなた」
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