めくるめく官能世界に程遠く
「ねえ、あなた~ん」「うん、なに」
「私、もう三十路半ばよ、早めに赤ちゃんが欲しいの、ダメかしら」
「うん、いいよ」
「やったあー、うふ、じゃあ、今日からピルなしで、いいわよね」
「えっ、今日から」
「善は急げっていうじゃない」
「まゆさんが急ぐ理由は実年齢だけ」
「えっ、どういうこと、私、天地神明に誓って浮気なんてしていませんし、他の男性に
孕まされてもいないわ」
「誰もそんなこと、急にまゆさんが言いだすから」
「私ね、ほんとはこわいの、若いまいさんがこわいの」
「うん?」
「あなたがその気でなくても、万が一、まいさんがあなたの子を妊娠していたら、って
思うと、夜も眠れなくなるのよ」
「それこそ取り越し苦労ですよ」
「ええ、分かっています、ですから、取り越し苦労しないためにも、早くあなたの赤ち
ゃんが欲しいの、安心したいの」
「分かったから、ね、そんなに思い詰めないの、僕はまいさんとはセックスしていない
し、これからもしない、僕の妻はまゆさんだよ、さっ、そうと分かれば、早速、昼夜分
かたず子供造りだ、滋養強壮精力ドリンクを買って来ねば」
「買ってあります、10ダース」
「ひゃ、ひゃくにじゅっ本!・・・鼻血出そう」
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