めくるめく官能世界に程遠く
学生街カフェ
「へえー、きれいなところね」
「女子大生が多いから、まいさんにはいいかなと思って」
「あなたも利用するの」
「いいや、僕が行く店は男子学生がたむろする、古い喫茶店だよ」
「まいも行ってみたいわ」
「ほんとに行きたいの」
「ええ、行きましょ、ワクワク」
「ふふ、おかしな人だ」
学生街喫茶店
「うわー、レトロ、男の人ばかりね」
「まいさん、チラチラ見られてるよ」
「えー、そうう、気にならないけど」
「女子大生や女子高生はまず来ない」
「さっきのお店より気が休まるわ」
「どういう性格してんだか」
「あなたがいればどこでも平気よ」
「そういうものですかね」
「これは何」
「おみくじ、100円入れてレバーを回すと出てくる」
「やってみようかしら」
「100円がもったいない」
「文字が小さくて・・・えっ、これ大吉?」
「どれどれ、ほんとだ、まいさん、仲よくしよう、キスするから僕にくれ」
「ダーメ、これはまいの運勢なの、100円あるからまいが引いてあげますね」
「凶・・・・帰るぞ」
「うふふ、ねえ、耳のほうは落ち着いたかしら」
「うん、もう痛くないよ、ただ、消毒洗浄するたびに外すのが面倒」
「それは仕方ないでしょうね」
「外したままにしておくと、穴が小さくなって塞がるらしいよ」
「へえー、そうなのね」
「まいさん、ピアスする」
「今はしません」
「ふーん」
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