めくるめく官能世界に程遠く
駅前カフェ
「あなた、お母さんとキスしたでしょ」
「うん、しましたよ、甘い香りがした」
「えっ、ほんとにしたの、お母さんがやたらあなたをベタ褒めするから、カマかけたの
にぃ」
「そういう釣り師みたいなこと、僕は好きじゃないな」
「ごめんなさい」
「まいさんだって、お母さまも女だから、恋の一つや二つしてもいいと」
「そうだけど、なにも、まいの彼氏とキスしなくても」
「あ、妬いてんだ、かわいいね、まいさん、ふふ」
「そんなんじゃないわ、あー、もう、あなたなんか大っ嫌い」
「で、どうするの、また成績下げてみんなに心配かけるの、それは、まいさんにはもう
ムリ、だって、そろそろ自分の目標が決まりつつあるんだよね、でしょ」
「うーん、まだおぼろげですけど・・・・でも、決まったら、あなたは家に来てくれな
くなるしぃ」
「ほーらみなさい、まいさんはまだ当分の間セックスレス彼女なの」
「じゃあ、証拠を見せてください、今すぐ」
「ナニ?」
「キスして」
「ここでかよ」
「そうよ、イヤなの?」
「あのね、あのね、時と場所を考えようね」
「わかったわ、じゃあ、まいをホテルに連れてって」
「あわわわ」
「連れてかない気ね、ならいいわ、まいがひとりでホテルへ行くから」
「ちょ、ちょと待ちなさいよ、なんでそうなるの」
「あなたがまいを好きだからに決まってるじゃない、さっ、行きますわよ、あなた」
「ふうー、もう頭の中、めちゃくちゃ」
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