東京に戻ってからも香へのメールや電話を欠かさなかった。約束通り月1だが俺は会いに行った。土曜日の夕方に東京を出発して、日曜日の最終で帰って来る。そんな生活を3ヶ月送った。そしてある日会社の朝礼で部長から話しがあった。「実は…名古屋の支社で欠員が出た。それで異例ではあるが辞令が出てな…名古屋支社に1人行ってくれないか?」「それは出向ですか?」と誰かが聞いた。「いやっ…転勤だ」と部長は言った。周りを見たが「転勤」と言われ誰も手を挙げなかった。それもそのはず殆どの社員が結婚していて家庭がある。俺は迷わず手を挙げた。「部長…自分が行きます」「佐藤…本当か?」「はい…自分1人身だし出張で行ったばかりですから」「そうか分かった…転勤だぞいいんだな?」「はいっ」「じゃぁ決まったと報告しておくぞ?」「はいっお願いします」…その事を香に教えなかった。その2週間後、俺は名古屋に行った。出張の時とは違いホテルではなく、レオ〇レスを会社が用意してくれた。まず支社に出向き挨拶をした。
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