「彰君…見つかったら怒られちゃうよ…」「大丈夫だよっ…駐車場に車ないし…ほらっ」と手を握り締め、誰も居ない校舎の横の中庭を歩いて、外階段の一番上まで登った。そこから見える景色に麻希は「わぁ綺麗…」と感動していた。それから「彰君よくこんな場所知ってたね?」と聞いた。俺は得意げに「1年の時見つけたんだっ…それから毎年ここで初日の出見てる俺の秘密の場所」と言った。「私に教えちゃっていいの?」「いいに決まってるだろう?…彼女なんだし」と照れながら言うと、麻希は嬉しそうな顔をして俺に寄り添ってきた。日の出が出た。俺は後ろから抱き付く様にして「寒くない?」と聞くと「うん…彰君が暖かいから平気だよ」と言って俺を見つめた。朝日で麻希の目がメガネ越しにキラキラ光った。向き合いキスをした。唇を離すと麻希は「何か誰も居ないの分かってるけど…学校でキスするのって…ドキドキするね?」と照れながら言った。「うん…そうだね」そう答えてから今度は長いキスをした。「いつかまた来ような」「うん…また来たい」そう言って日の出を眺めた。
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