紅白青緑、俺達は白組だった。体育祭はドンドン進み、午前中の最後の競技の借り物競走が始まった。俺は一番最後の組だった。ピストルが鳴り走り出した。封筒を取り急いで開け紙を取り出し確認した。紙には『同じクラスの美人』と書いてあった。俺は応援席に走った。「麻希っ」と呼んだ。「何?何て書いてあるの?」麻希と何人かが紙を覗いた。麻希は「私じゃダメだよっ」「いいんだ…俺が選ぶんだからっ早くっ」と言って手を引っ張った。紙を見た奴らが「木村早く行けっ」とせき立てた。麻希は「でもっ」と言ったが俺は強引に連れて行った。麻希の手をギュッと握りゴールに向かった。ギリギリ一番でゴールした。体育員に紙を見せるとニヤニヤして「OKです」と言った。俺はずっと麻希の手を握っていた。競技が終わり席に戻ると「ヒュ~っ」と「熱いねぇ」とか言われた。俺は冷やかすソイツらに向かって「いいだろ…俺がそう思ってるんだから」と言ったら「ホントラブラブだなっ」と言われた。麻希は顔を真っ赤にしていた。
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