「そんな事も話してたのか…」「はい…まさかこんなに早く現実になるとは思わなかったですけど」「愛してたんだな」「今も愛してます」と言うと義父は「ありがとう」と言った。納骨をしてから夕飯までの間に、桜の木のすぐ近くに穴を掘り、小さい骨壺を埋めて河原から拾って来た石を立て、線香を焚いて冥福を祈った。父達はそれを見ていて一緒に手を合わせた。…それからは何かある度に俺は桜の前に座り桜に報告をした。…時間はあっという間に流れた。美咲が6歳の誕生日を迎える前に風邪をこじらせ入院した。生死の境を彷徨ったが無事に回復し退院した。美咲の入学式の日の夜、ご飯前に美咲にドーナツを食べさせ、1人でリビングで遊ばせていると、美咲がおかしな行動を取った。最初独り言を言っているなぁと気にしていないで夕飯を作っていたが、ふと美咲を見ると誰かと会話をしている様に見えた。俺は手を止めて美咲に近づいた。明らかに美咲はそこには居ないだれかと話していた。「美咲?誰と話してるんだ?」と話し掛けた。
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