4月に入り俺達が出会った日の午後桜は産気づいた。俺の携帯が鳴り出ると病院に行っている桜の母からだった。「源二郎さん桜今、陣痛が始まった」「分かりました…どの位掛かりそうですか?」「分からないけど、3~4時間じゃないかしら」「そうですか…じゃぁもし早く産まれたらまた教えて下さいっ」「分かったわ」「俺も終わったらすぐに向かいます…桜に頑張れって伝えて下さい」「分かったわ…」「じゃぁまた後で」と言って電話を切った。そのやり取りを聞いていた社長が「武田…今日は上がっていいぞ」と言ってくれたが俺は「コレ今日中に仕上げないといけないので…それにまだ産まれません」と言うと「そうか…じゃぁさっさと仕上げろよ」と言った。俺はいつもより少し早く図面を引いた。そのおかげか定時には終わり、そしてすぐ安全運転を心がけながら病院に向かった。俺には産まれるのは6時半頃だなとゆう訳の分からない予感があった。30分後病院に着いた。すぐに看護師さんに案内されて分娩室に入った。
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