妊娠が解ると俺はすぐに2人の両親に電話で知らせた。受話器の向こうで喜んでいるのが分かった。そしてその日の夜居酒屋に行ってその事を報告すると皆喜んで祝ってくれた。会社でも報告すると皆同じ様に喜んでくれた。俺は責任感が芽生え仕事にも熱が入った。盆休みになると2人の両親が同時に来た。桜がお茶を用意しようとすると、2人の母が桜を静止させ自分達で出して来た。その日の帰り際にご祝儀と言ってお金を置いて行った。俺達は有り難く頂戴した。安定期に入るまで両親は交代で来る様になった。安定期に入ると桜はよく食べよく寝てよく散歩をする様になった。俺も休みの日は一緒に散歩をした。…俺の誕生日も過ぎクリスマス正月も過ぎた。この頃になるとお腹が出てきた。あっという間に時は過ぎ桜の季節が近づいた。桜の誕生日も過ぎた3月下旬に、桜は出産の為産婦人科に入院した。俺は毎日仕事帰りに顔を出した。「源ちゃんご飯ちゃんと食べてる?」「大丈夫だよ1人暮らし長かったし…それに居酒屋もあるしね」と言うと桜は安心した表情をした。
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