桜は当時大学を卒業したばかりだった。…俺は自然と桜を見ていた。すると桜は俺が見ている事に気付いた。目が合った瞬間(あっ!?俺この子と結婚する)と思った。後から聞いたら桜も同じ事を思ったと言っていた。…桜は軽く会釈をした。俺も釣られて会釈をした。俺達は雨が止むのを待っていた。だがまだ降り出したばっかりなので、雨風はどんどん強くなり雷も近くなった。…雷が近くに落ちた。「キャァっ」と桜が叫んだ。「今の近くだったね…大丈夫?」と聞くと「あっはい大丈夫です…ビックリしたぁ」と桜は言った。「雷苦手?」「いえ苦手じゃないですけど…近くに落ちるヤツは…」「だよね…遠くならいいけど」「そうですね…遠くで雲が光ったりするのは綺麗でいいんですけど…」「分かる俺も同じ」とそんな会話をしてると「あっ!?桜咲いてる」と桜は言った。俺は桜の視線を追う様にそっちを見た。ロータリーの中心に大きな桜があり、雨に打たれながらも花を咲かせていた。「綺麗…」と桜は目を輝かせながら言った。
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