ぐったりしている里子に健太は話しかけた。
「里子先生、ありがとうございました。僕のわがままを聞いてくれてうれしかったです。こんな素敵な先生と結ばれて幸せです。これで無事卒業できそうです。ただ、もうひとつお願いがあるんですけど....」
健太は言いにくそうに切り出した。
「なになに?言ってよ、なにかな?」
里子は健太を覗きこみながら、健太の頭を撫でた。
「卒業旅行に付き合ってください。泊まり掛けで。二人だけの時間を過ごしたいんです。」
里子は一瞬驚いたが、すぐに優しい微笑みを浮かべて、
「いいよ、いこう、いこう!合格祝いだ!」
里子は健太と握手して笑顔を浮かべていた。
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