家に誰も帰ってないのを確認した紀子は、スマホをキッチンに置き、買い物してきたものを冷蔵庫にしまいはじめた。
すると智樹からLINE受信した。
いつもはキッチンにスマホなど持ちこまないのだが、智樹からもしかしたら何か連絡があるかも?と思い、誰もいないのを確認したうえで、スマホを置いていたのだ。
(智樹君だわ!何かしら…?)
不安と期待でスマホをすぐ開き、智樹からのメッセージを読んだ。
「もう家に着いたと思うから、メールにしました。さっきいい忘れてたけど…紀子さんのワンピ、ガチで似合ってたよ♪さっき来てたやつ…亮平ってゆうんだけど、亮平も若々しくていい感じのおばさんって言ってたよ!だから全然気にすることないから!来る時また着てきてくださいね♪」
涙が出るほど高校生達に娘と共用のワンピ姿を見られて恥ずかしかったのだが、智樹の優しい心遣いにまたこみ上げてきそうになっていた。
「嘘よ!みんなであの後笑ってたんじゃないの?もう絶対着ていかないから!」
似合ってると言われて嬉しかったが、紀子は素直になれず返信した。
「笑うわけないし!俺はすごく紀子さんが着ててかわいいと思ったし、亮平もいい感じって言ってたのも本当だけど、紀子さんが嫌なら仕方ないね!でも本当に全然イケてたから♪じゃあ…また後で!」
(かわいいって…もうすぐ50のおばさんなのに…)
なんて返信してよいかわからずに、買い物してきたものをしまい、とりあえず紀子はシャワーに入るために、着替えの下着を用意しようと思い、自室に戻った。
下着の引き出しを開けたが、新しい下着は今付けてるのしかなく、どれにしようかと下着を眺めてみた。
特にセクシーな下着などもってないのだが、以前かわいいと思って白い紐のパンティを買ってたのを思いだし、
(これが1番かわいいわね♪)
と、白の上下を持ってバスルームへと向かった。
智樹から好きと言われ抱きしめられたり、下着見られたり、そして何より濡れてる大事なところを触られたり、様々なことが短時間でおこったので、身体が熱くなりっぱなしで、シャワーを早くしたいと思ってたのだ。
脱衣所で自分のワンピ姿を鏡で見て、
(そうよね…どこで買ったかさえわからなければ、私が着ててもおかしくないわよね?それに…智樹君がかわいいって言ってくれたし…)
ボーッとワンピ姿を眺めながら考えていた。
(あっ!夕飯の支度もあるし急がなきゃ!)
急いで服を脱ぎ、ショーツも脱いだところで、
(イヤだ…私…またこんなに濡らしちゃってる…)
ショーツを見て恥ずかしくなるのだが、一気に脱いでシャワーへと向かった。
髪の毛は乾かすのに時間かかったり、セットも大変なので、体だけ念入りに洗い、ボディーソープの泡をシャワーで流した時に自分の身体が鏡に写った。
(智樹君に私の身体見られちゃうのかも…)
鏡に写った自分の裸体を見て、また不安がこみ上げてきた。
(智樹君、こんなに胸が小さかったらがっかりしちゃうかな?それに…こんな弛んだ身体見たら笑われちゃうかも…でも、智樹君に会いたい!また抱きしめてキスして欲しい…)
会いたい気持ちが恥ずかしさより勝っていた。
手早くシャワーを終え、下着を付けてると、
「ただいま~」
と、理花が帰ってきた。
脱衣所のドアを理花が開けると下着姿の紀子がいた。
下着姿の紀子を見ながら理花が、
「あれ!お母さん?シャワーしたの?」
「う、うん!これからちょっと出かけることになって…パートのお友達の石井さんがお芝居の券、一緒に行く人が来れなくなったらしくて…急遽お母さんが誘われたのよ!」
急に脱衣所を開けられて、少しビックリしながらも、さっき考えてたとおりの嘘を言った。
「そうなんだー?夕飯はどうするの?」
「今からカレーでも作っとくから、お父さん帰ってきたら適当に食べて!」
「はーい!」
返事をして理花は自分の部屋へと戻っていった。
下着は持ってきてたが、服は脱いだワンピースしかなかったので、とりあえずまた先ほどのワンピースを着て、キッチンへと戻り、ワンピースにエプロンを付け、夕飯の支度にとりかかった。
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