その⑦
朝、目が覚めると三田君が僕のスマホを触っていた。
「ちょっと、三田君。完全にプライバシーの侵害だよ」
「おぉ起きたか。このメールを見てみろよ、結衣へのメールだ」
「勝手にメールまで読んだの? たとえマネージャーでもね・・」
「いいから早く読んでみろよ」
<DVDを観たよ。やはり俺の目に狂いはなかったな。レン>
<指定された場所に来い。来なければ秘密をバラす。レン>
「何か心当たりはあるのか? そもそもレンとは誰だよ」
「レン君か。ほら、例の痴漢だよ。三田君に相談してたでしょ?」
「レン君? そんな呼び方してるのか? 相手は痴漢だぞ」
「年齢も近い感じだからね。でも、どうしよう。行くべきかな?」
「無視しろ。わざわざ会いに行って、何かあったらバカみたいだいぞ」
「でも秘密って何だろう。気にになるなぁ」
「それなら俺も行ってやるよ。レンの野郎を捕まえて吐かせてやる」
「本当に? 三田君が一緒なら心強いな。お願いするよ」
メールで指定されていたのは電車であり、日時と路線が書いてあった。
「これは通学に使っていた電車なのか?」
「いや、違うよ。時間も違う。何か理由があるのかな」
指定日の前日、レン君から再度メールが届きました。
僕が乗る車両番号、乗車後に立つ位置まで細かく書かれていた。
あと、以前レン君に渡された服を着てくるようにも書かれてました。
その日、時間ピッタリに駅のホームに着きました。
指定された通りに脇が広く開いた例のシャツと短パン姿です。
以前に着た時は、まだ完全に男だったのであまり気にならなかった服。
でも今は全開の脇から見えているブラが少し恥ずかしい。
通勤通学の時間でもあり、かなりの視線が僕に注がれている気がする。
三田君はレン君に気づかれないように、少し離れた所から監視。
レン君が僕に接触したところで駆け付ける計画です。
ホームを見回してみたけど、レン君の姿は見えません。
三田君と目が合ったので、軽く首を振ってそのことを知らせました。
三田君も理解したようで、そのまま監視を続けていました。
到着した電車に乗り、指示通りの位置、車両の後方に立つ。
朝にしては空いていて、同じ車両の前方に立つ三田君まで見通せました。
電車が走り出したけど誰も接触してこず、なんだか拍子抜けな感じだな。
そうしているうちに電車は次の駅に到着しました。
そこで電車内が一変しました。
扉が開くと大勢の乗客が押し寄せてきて、僕は壁に押し付けられました。
妙に壁の冷たさを感じると思ったら、来ていた服は脱がされ下着姿になっていた。
もみくちゃになって押されている間にシャツと短パンを脱がされたのか?
そんな手品みたいな・・・などと考えていると、後ろから声がかかりました。
「騒ぐなよ。結衣だな。絶対に声をだすなよ、分かったか」
僕が頷くと、ブラとパンティが脱がされました。
「手を頭の上に載せて、こっちを向け。声を出すなよ」
僕は全裸のまま、前を隠すことも出来ずに振り返りました。
僕の周りには大勢の男達が立ちはだかり、向こう側は全く見えませんでした。
この乗客の数では三田君も身動きできないだろう。
僕が観念すると、男達がさらに密着してきました。
無数の手が僕の身体を這いまわり、特にバストと股間に集中しました。
そのうちチンチンをシッカリと握られ、シゴかれ始めました。
「出すまで続けるからな。射精しないと終わらないぞ」
実は今朝も三田君のフェラに遭い、既に一度射精している。
ましてやこの異常な状況で射精するなんて。
『次は○○~○○~、乗降の際は・・・』
もう直ぐ次の駅だ、こんなことしていて大丈夫なのか?
「俺達は次の駅で降りる。急がないと大変なことになるぞ」
次第に電車が遅くなり次の駅が近づいて来たのが分かる。
羞恥心を捨て、エッチな手の動きに集中する。
「あっ・・あっっ・・・もっと強く・・・あっ・・・」
痴漢達の手の動きが速く、強くなり・・・僕は射精していました。
男の手や床には白い液体が散らばっていました。
僕の耳だけに届くくらいの小声で、痴漢達の歓声が響きました。
僕が射精の脱力感と達成感でボーっとしていると、電車が駅に到着。
扉が開く直前、シャツを頭から被せられ、短パンが僕の手に渡されました。
慌てて短パンを着てる間に、男達は一斉に電車を降りて行きました。
何とか僕も着終わると、扉が閉まる直前に電車を飛び降りました。
しかしもうホームに男達の姿はなく、三田君だけがホームに立っていました。
「結衣、何かあったのか? 動きたくても動けなかったんだ」
「集団に囲まれて痴漢されてたよ。あんな手を使うとは思わなかった」
「すまん、俺が付いていたのに。レンの野郎は居たのか」
「あれでは仕方ないよ。三田君は悪くない。でもレン君は見えなかったな」
「集団に紛れて痴漢してやがったのか。卑怯な男だな、レンは」
怒りで興奮気味の三田君には、全裸にさせられたことは内緒にしておこう。
たぶん、ただ触られたくらいにしか思ってないだろうから。
今、僕が下着を着けてないと知ったら、どんな顔をするだろう。
とりあえず、早く何処かで下着を買わないとな。
「あれ? 何だろう、コレは」
短パンのポケットに何か入っているのに気づきました。
取り出してみると、折りたたまれた封筒で、中には手紙が入ってました。
『オフ会へ御招待いたします。絶対に参加すること』と書いてある。
開催の日付は今日のお昼で、焼き鳥屋の地図が同封されていた。
「オフ会? どういう集まりなんだろう? もしかして痴漢オフ会とか?」
「あり得るぞ、結衣。痴漢オフ会か。ちょっと調べてみよう」
三田君がスマホで調べ始めたので、僕から一つ提案をしてみた。
「服を着替えたいから、調べモノは三田君に任せても大丈夫?」
「あ、そうか。痴漢に触られた服なんか嫌だろうからな」
「直ぐに買ってくるからさ、コーヒーでも飲みながら調べててよ」
三田君と別れることに成功し、僕は下着を買いに行きました。
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