お昼近くまで眠ってしまっていた二人。まだ寝息をたてている徹を起こさないようにベッドがら出てシャワーを浴びる。鏡を見るとキスマークが何ヶ所もついていた。いつの痕だか覚えていなかった。しばらくお預けになるのが解っていたから、嬉しくなる涼子だった。
徹も目を覚ましてシャワーを浴びた。また求めてくる徹に体調が悪いと断った。
午後になり予定通りに生理がきた。体が重く生理痛だろうか頭痛と腰痛が涼子を苦しめる。
それで敏感だったのだと徹も納得した。涼子を休ませて不慣れな手つきで炒飯を作った。
生理痛が重く刺激を与えられると子宮が反応してしまい下腹部に激痛が襲う。キスすらも軽くかわすだけの日々が続く。
あと数日間はこの状態だろうと予想していたが、あっさりと煩わしい時期が過ぎた。
徹が電話してきた。
「もう大丈夫?」
「うん。すっかり元気」
「じゃ今晩デートしよ」
「いいよ!」
前回のデートコース。
駅前の噴水で待ち合わせてパスタ屋に行く。その後は川沿いを歩いてあの店に二人で行く。
「いらっしゃいませ!」
人懐っこい店長が迎えてくれた。少し恥ずかしがりながら涼子が徹の影に隠れているのに気付くと店長は奥へ入って行った。店内には何人かお客がいたがカップルも居たため涼子もホッとしたようだった。数点をゆっくり選びレジに向かう。また買い込んでしまった。
家に帰り玄関の扉を閉めると同時に熱く長いキスをした。お預けになってた事とあの店での高揚した気分が二人を更にガマンできなくさせていた。玄関で抱き合ったまま靴も脱がずに唇を重ね舌を絡ませ合った。
「シャワーを浴びて続きをしよう!」
徹が涼子に言った。二人でバスルームに行き一緒にお風呂に入った。お互い洗い合ったあとでお湯には浸からずに体をふきあうと手を繋いで寝室に行く。
今日、購入したものを試してみることにした。目隠しや手枷など初めて体験するものもあって二人で興奮した。
涼子が紙袋から下着を出して身につけた。可愛らしいながらも乳房は丸出しで妖艶な雰囲気の涼子に徹は視とれていた。
「徹はこれね!」
涼子にわたされたのは、ド派手なブーメランパンツだった。履いてみると前面に大きく穴がある。
「コレ履く意味あるの」
二人で笑ってしまった。「目隠ししていい?」
徹に言われて頷く涼子。そっとアイマスクをつけて涼子の腕を後ろにまわして手枷をつけた。
「痛くない?」
心配して聞いた徹に
「大丈夫、変な気分」
と答えた涼子をベッドに座らせた。背中に枕とクッションを置いて脚を開かせた。
目隠しをされていて何をされているのか分からない涼子は不安と期待が入り混じっていた。
「目隠しのせいかな?いつもよりドキドキするよ…徹どこにいるの?」
「ここにいるよ」
と涼子にキスをした徹。唇が離れないように舌を絡ませる涼子。自由にならない両腕がもどかしく徹に触れたいのにできないのが変に高ぶらせた。唇が離れると徹の温もりは肩から乳房へと動くのが分かった。自然と涼子の意識が徹の感触に集中して息づかいまでも感じている。
「はぁ…はぁ…なんか…とっても…へんな気分」
そうとしか表現できなかった。今までに感じたことのない感覚に涼子の頭が混乱していた。いつも目を開けてたわけでも無いのに…視界と両腕の自由を奪われていることが自虐的で感じてしまう。脳天から快感が降ってくるようだった。
「そうか。涼子はこーゆーのが好きなんだ。」
意地悪な言い方をする徹は涼子の手枷を外した。すぐ徹の躰に触れてきた涼子の腕をベッドに置いて四つん這いにした。
「もっとお尻を突き出してごらん涼子」
「何するの徹?」
まだ目隠しの涼子は見ることができない。徹はアナル用のバイブとローションを持っていた。
「大丈夫だよ~」
お尻にたっぷりローションを塗る徹。
「ひゃっ、冷たいよ!」驚いて声を上げる涼子。
「ごめん!温めたつもりだったんだけど…」
両手でマッサージをしながら指でアナルの廻りを撫で始めた。
「そこ違うよっ…徹?」
躰を緊張させた涼子。
「間違えてないから大丈夫。きっと痛くないよ」
優しく言った徹は小指をゆっくり挿入した。
「あぁあん…ダメぇ」
初めての衝撃に声を上げて躰が強張る。ローションのせいもあって受け入れた躰はピクピクと反応した。ムズムズと痛痒くて下腹部まで違和感が襲っていた。
指をゆっくり抜いて今度はアナル用のバイブを挿入した。ゆっくりと少しずつ奥まで挿れていく。
「ぅあぁぁ…あぁあん」
絶叫する涼子。躰中を震わせてお尻を振っている。膣から淫汁が溢れ出ているのを見て涼子が感じているのを確認した。
違和感は軽い痛みと大きな刺激になり内蔵ごと抉り取られそうな感じだった。今まで眠っていた細胞まで目覚めさせられたようで下腹部が熱くなりジンジンとしている。
「はぁ…あぁ…ダメぇ…もぅ…やめてぇ…はぁ」
徹はアナルからゆっくりとバイブを抜いて目隠しを外して涼子を仰向けにして抱きしめた。
「ビックリした?」
「ぅん。怖かった」
「ごめんね…」
うっすら涙を浮かべた涼子を力一杯に抱きしめた徹。優しくキスをした。
「大好きだよ、涼子」
「私も。好きだよ、徹」
お互いを思いやりながら躰を求めていく二人。卑猥な下着を脱ぎ捨て何も凝った事もせず道具も使わずフツーに躰を重ねていた。
物足りないどころか愛に満ち溢れて心も躰も絶頂に達した。
徹が傍にいてくれる。それだけで幸せだと感じていた涼子だった。
「いろんなことするのも…いろんな涼子も視てみたいけど…何もなくても…涼子となら…いいな」
と呟いた徹。同じことを想ってくれたことに感動して涙が流れた涼子。
「どうしたんだよ?なんで泣いてんの?」
意味の分からない徹。
「なんでもないよ。嬉しかっただけ。」
そう言って笑った涼子。
優しく求め合ったり、激しく重なり合ったり…を繰り返し愛を育んでいった二人だった。
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