母 「なつきー、制服のサイズ計るからいらっしゃい。」
母にそう言われ来てみるとなつきは驚愕した。
なつき 「な、なんで女子の制服なの!しかもこんなにたくさん!」
母 「なんでってあんた女の子として転校するのよ。もう忘れたの?あんたがお店で買うのは嫌だろうって理事長が気を利かせてあんたに合いそうなサイズの制服送ってきてくれたの。」
そうか…昨日のことは夢じゃなかったんだ…となつきは目の前の現実に改めて落胆した。
なつき 「やっぱりスカートなんて恥ずかしいよ…」
母 「なにいってんの。あんたはこれから女の子なのよ。スカートぐらいでいちいち嘆いてたらキリないわよ。」
○○小学校の制服は白のシャツに紺色のブレザー、赤のチェックスカートという某アイドルグループのような感じだ。胸元にリボンを加え女の子らしい特徴が生徒から人気のようだ。
母 「サイズはこれくらいでいいかなぁ。あんた背低いし、痩せてるから大丈夫よね。でもその前に…あんた下着を変えなさい。」
母はそう言うと女児用の下着を差し出してきた。
なつき 「なんで下着まで変えなきゃいけないの!下着は男のままでいいじゃないか!」
母 「あんたね…このスカートの丈を見てもそう言える…?これ結構短いよ。」
なつき 「な、なんでこんな短いの?こんなの履けないよ!」
母 「最近の女の子はませてるからねぇ。元々の丈でこの短さだし、もっと短くしてる子もいるんじゃない?でもこれでわかったようにこんなミニスカートでトランクスなんて履けないでしょ。」
なつき 「じゃあ、せめてトランクス以外の男用の下着を…」
母 「却下。もう買っちゃったし、女の子になるならどっちにしろ慣れておかないといけないんだから。」
そう言われて、なつきは白のフリルがついた下着を受け取った。
なつき 「見ないでよ…」
母 「どうせ後から見るのに…はいはい。」
今履いている下着をおろし、女児用の下着に足を通した。男の下着とは違う柔らかな優しい感触を感じた。そのせいかアソコが反応してしまう…それを隠すように母の前に出た。
母 「あら、やっぱり可愛い!あんた無駄毛が全然ないし、肌も綺麗だから全然違和感ないわ。でもなんで前隠してるの?」
なつき 「恥ずかしいからだよ!」
母 「やっぱ反応しちゃうかぁ。可愛い。でも常にそれだとまずいから後でタックの仕方を教えてあげる。」
必死の誤魔化しも母には通じず、おさまれ、おさまれと四苦八苦するなつき。
母 「じゃあ制服着てみるか。着方はわかる?」
なつき 「わかんないよ…女子の服なんて…」
本当は外見でなんとなくわかるが不貞腐れてなつきはそう言った。
母 「じゃあ教えてあげる。まずは女の子用のキャミを着ないとね。はいこれ。それを着たらシャツから着ていきましょ。」
そう言われ薄いピンク色のキャミを受け取る。普段着ているシャツとは違い生地がサラサラな印象だ。
母 「シャツはボタンが左右逆だから気をつけなさい。リボンは後でつけるから。」
シャツを着終え、遂にスカートを手に取る。片足ずつ通し腰の部分でフックを止めファスナーを上げる。スカートの丈はなつきの太ももの半分ぐらいまでしかない。
なつき 「やっぱり短すぎるよぉ。それにすごくスースーする…」
母 「そんなことないわよ。すごく似合ってる。後はブレザーを着て完成ね。」
全ての着付けを終えリボンを結び着替えは完了した。
母 「すっごく可愛い!似合ってる!後はこれをつければ完璧ね。」
そう言うと母は箱からストレートのウィッグを取り出した。
母 「これを付けて自分を鏡で見てみなさい。」
しぶしぶ頭に付け鏡を見るとそこには美少女の容姿をした自分が映っていた。
なつき 「これが…ぼく……?」
鏡に映った自分に興奮し、心臓がバクバクと振動しているのがわかった。
母 「今日からは僕じゃなくて私よ、なつき。」
まだ心臓がバクバクしているのがわかる。本当に自分は女の子として生きていけるのではないか。不安が自信に変わってしまったのになつきは気づいてしまった。
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