今頃は…小柄な妻が大柄な男性に、まるで幼児のように軽々と抱かれ、身体に似合う大きな逸物に貫かれ男性の下で悶え喘いで居るのかと、想像すると…何とも言えぬ嫉妬心が湧き上がって来る。
ききとして進まぬ時計…鳴らぬ携帯に交互に見返す。
12時を過ぎる、私の苛立ちと後悔が更に増して来る。
逆に電話を掛けてみようか?苛立ちがピークに達した頃にテーブルに置かれた携帯が鳴った。
冷静を装い私は電話に出る。
「今から帰ります」
緊張した妻の声。
私は会った店の駐車場に向かう。
暫くして妻が乗る男性の車が私の横に止まる。
運転席から男性が降り、カメラを私に差し出して来る。
「どうでしたか…妻は?」
カメラを受け取りながら思いも依らぬ言葉を吐いてしまう。
「また、この様な機会が有れば是非」
男性は静かに答えると自分の車の助手席を開ける、バックを胸に抱えるしぐさで妻は降り、私の車に乗り込んで来た。
男性を見て軽く会釈をすると私は静かに車を走らせた。
どうだった?聞きたい気持ちを抑え、無言のまま車は家に着く。
妻は、そのまま浴室に向かった。
私はテーブルに置いたカメラを見つめる。
「お風呂に入るから」
妻の声。
「帰る前に入ったんじゃ?」
私の言葉に視線を合わせる事なく妻は浴室に消えた。
深夜に私は、意を決してリビングのテレビとカメラをケーブルで繋いだ。
複雑な思いでカメラの再生を押す。
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