第7章 - ヒア・カムズ・ザ・サン
指先に、手のひらに熱を伝えた熱い水流は、かおりが吹いてしまった潮だった。クレバスを自由奔放に駆け回る指先の動きに比例して大きくなる「くちゅくちゅ」という音から、潮を吹くことは容易に想像が出来た。
寸前に身体を横に移動していたが、油断していたらチノパンはおろか、紺ブレさえも潮を浴びていたことだろう。
「かおり、おまえはこんなにも床を汚して悪い子だ。後でたっぷりとお仕置きしてやるからな」
肩で息をしながらも恍惚の表情を消すこと無く、かおりが答える。
「グレッグ様の手を汚してしまいました。申し訳ございません。こんなに感じてしまい恥ずかしい。。。。でもグレッグ様に一部始終を見ていただき嬉しいです」
トイレットペーパーに伸ばそうとした手を制する。
「拭いてやるよ。その代わりおまえが手を綺麗にしてくれ」
指先を再度クレバスに伸ばす。火傷しそうに熱を帯びたクレバスは、溢れた蜜、聖水、そして大量に吹いてしまった潮が混じりぐちゃぐちゃになっていた。
蜜を掻き集めるように指先ですくうと、かおりの口元に指を差し出す。口を半開きに顔を近付けると一気に第二関節まで飲み込み「ずずっ」と音を立てながら強く吸引する。
「かおり、口で欲しくなったのか?今どうなってるか触ってみな」
指先に絡み付く激しい舌の動きを感じながらも、かおりの右手を身体の中心に導く。熱く固くチノパンを押し上げる分身の存在を確認すると微笑みなが指先から口を放す。
「ああん、グレッグ様がこんなに」
「そうだ、おまえのせいでこんなになってしまったんだぞ」
「嬉しい、とても嬉しいです。わたくしの口でお礼をさせてくださいませ」
「そうか、それならここを出よう」
素早く身支度を済ませたかおりの手を引き多機能トイレの出口に向かう。直接スライドドアのレバーに手を添えたことで、かおりは扉がロックされていなかったことに気付いた。
「グレッグ様ったら。。。。」
「全裸にさせなかっただろ?」
そう言いながらウインクすると、かおりも微笑みを返してきた。
3階フロアから2階に向かう階段を降りると身体の向きを変え手摺に寄り掛かる。
「さあ、ここでしてくれ」
3階フロアからはゲームセンターからの音や子供の笑い声、子供を呼ぶ母親の声、そして2階フロアからは軽やかなピアノが奏でるビートルズの『ヒア・カムズ・ザ・サン』のメロディが聴こえる。
かおりは、階段の上下方向に素早く目を向ける。どちらの方向からも人の気配や足音がしないことを確認するとと、意を決したように目の前に屈むと、ファスナーを降ろし、目の前に現れた分身にいとおしそうに手を添えると舌先で先端をくすぐる。
先端から滲み出している粘着性のある液体と舌先が放物線を造ると上目遣いでにっこりと嬉しそうに微笑みを見せる。そして、まるで、曇り空から覗いた太陽を見るように眩しそうに、分身に目を落とすと、眩しさに耐えられないのか一気に分身を口に含んだ。
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