美智子の腕を掴み智之の顔が接近して来る。
「あぁ~ぁ、ダメょ‥」
呟くように、か細い声を漏らす。
智之の唇が微かに美智子に触れて来る。
緊張からだろうか!智之の唇が微かに震えてる‥。
美智子も自分自身の意に反して、この状況から逃れる事が出来ずに、いゃ!むしろ美智子は目を閉じ智之の唇が美智子を塞いで来るのを待ってしまって居た。
初な唇が、ぎこちなく美智子の唇を塞いで来る。
「あ~ぁ、ぅむむ‥」
それは何とも云えず甘酸っぱいキスであった。
運転席のシートに凭れ智之のキスを受ける美智子。
ただ唇を押し付けるだけの、ぎこちないキス‥。
「こんなキスって、何時以来なんだろう?」
初々しい智之のキスに、何故だか安心感を覚える美智子。
「ハァ~ァ!」
長いキスから智之が唇を離した、美智子は大きく息を吸い込むように声を漏らす。
「私みたいな、おばさんに何で!こんな真似をしたの?」
「ごめんなさい‥」
ボソリと言う。
美智子は智之の手を握ると
「今の事は、もう忘れましょうね‥」
言いながら握った手は智之を強く握りしめて行く。
「こうしてずっと、おばさんと居たい」
「あ~!無理な事言わないで‥もう家に帰らないと‥ねっ!智之君」
美智子が言い終わるのと同時に智之は再び美智子の唇を塞いで来る。
「あぁ、おばさん」
「と‥智之君‥」
美智子は唇を受け止め智之の首筋に腕を巻き付けて行った。
「ハァ~ァ、智之君‥もう、これ以上はダメ、お願い今夜はもう帰りましょう」
そこでは、それ以上の事は無く智之は大人しく美智子の言葉に従った。
別れ際に互いの連絡先を交換する。
公園で智之と別れ家に向かい車を走らせる美智子の携帯に娘から電話が入る。
「あ~、ごめんねぇ、もう直ぐ着くから遅くなって、ごめん」
道路脇に止めた車を再び走らせる、その数分後に智之からメールが入った。
運転しながらメールを読む美智子、その内容に美智子は若かった頃に引き戻されるような気持ちに陥って行く。
家に帰り慌ただしく家事を済ませる美智子、家族が先に済ませた風呂に入る。
浴槽に身を沈め智之とのキスを思い浮かべた。
「濡れてる‥」
美智子は浴槽の中で軽く陰部に触れた。
「我が子と同年代の智之君に感じてしまってる‥」
複雑な感情が美智子を覆う。
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