体調が悪く寝室で休んで居た‥と言う妻、ベッドのシーツや布団は綺麗に整えられて居る。
ベッドの足元の壁に有る整理タンスに隠したカメラからディスクを抜き取り、新にディスクを挿入する。
逸る気持ちを抑え私は、隣の部屋にディスクを置き、一階に下りる。
妻は子供達と賑やかに、はしゃぎ夕飯の支度を整える。
食卓を囲み夕飯が始まると、子供は無邪気に、今日の学校での出来事などを話す、私も子供の話しに併せるように妻と顔を見合わせ笑顔を作る。
その時の妻は、不倫と言う気配は微塵も見せずに陽気に明るく振る舞っていた。
食事を終え風呂に入る、ベッドでの性交渉の後、使ったで有ろう脱衣場も浴室も全ての気配を消すように、きっちりと整頓されて居る。
濡れた身体を拭いたで有ろうタオル‥浴室の乾いた床‥疑わしき様子は全く無い。
‥パパ、パジャマ洗ったから着替えを置いておくね‥
浴室のドア越に妻の声。
‥あぁ、ありがとう‥
浴槽に浸かりながら返事をする。
風呂からあがり暫くリビングで子供達に付き合い、子供達は代わる代わる浴室に消えて行く。
リビングでは妻と二人だけに成る事もなく、子供を交えた、取り留めの無い会話が進んで居る。
子供が突然、今度の日曜日にショッピングに行きたいと言い出した。
私は、何を買うんだ‥と声を掛け、妻に、久しぶりに出掛けようか?と言う。
一瞬、間を置いて妻の口から、その日は都合が悪い‥と応えが返って来た。
滅多に駄目とは言わない妻が、家族をおいて、どんな用事が有るのだろう?
私の脳裏に、彼の事が浮かんだ。
‥用事は一日かかるのか?‥
私が妻に聞く。
‥大学の時の友人が何年振りかに上京して来るの、だから他の友人も誘って会う事にしたの‥
‥そうか、子供がせっかく楽しみにしたのに、それなら仕方ないな、で!帰りは‥
‥あっ、あぁ!夕飯も食べる事に成ってるから、少し遅くなるかも‥
‥じゃ、しょうが無いから、ママをおいてパパと三人で買い物に行こうか、夕飯も外で食べよう‥
私の言葉に子供は嬉しそうに頷く。
思い詰めたような妻の表情を盗み見る。
‥なんだったら私、断っても良いけど‥
‥その友人に会うのは数年振りだろう?滅多に会えないんだったら、行っておいでよ、ゆっくりと学生時代を振り返り楽しんでおいで‥
努めて明るく私は言う。
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