基地につくと、もう既に4人の仲間達がいた。
「いっつも一番乗りなのにめずらしいね。」
「お、おう。で、でもな」
乱れた呼吸を正す。
不敵な笑みを浮かべ、仲間達の前にお宝を広げて見せた。
5つのお宝は、大人の雑誌だった。
大手柄をあげた少年への歓声があがる。
いつもなら外を走り回っているはずの少年達は、その日に限り基地から一歩もでなかった。
夕方になり、少年達は雑誌を丁寧に基地の隅に置き、それぞれの家路についた。
少年は一人基地へと引き返し、雑誌の一つを掴み、家路についた。
シャツの中に雑誌を隠して、部屋にすべりこんだ。
少年の胸は、後ろめたさと興奮で高鳴っていた。
夕飯の時も、少年は先ほど持ち帰った雑誌の事ばかり考えていた。
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