「かーさん、綺麗だね。」
全裸の母親を眺めて、ゆうやは興奮していた。
煌々とした目が、母親の全身を舐めまわすように視線を這わせていた。
「じゃあ、エプロンつけるね!」
裸エプロンで調理をするのは、やはり気恥ずかしいモノがあった。だが、他ならぬ我が子の頼みだ。
聞かぬわけにはいかない。
ここ最近、ろくに口を聞いてくれなかった息子が上機嫌に話し掛けてくれる。
内容はどうであれ、その事実がみゆきの胸を踊らせた。
料理が完成し、テーブルの上には二人暮らしには豪華すぎる料理が並んだ。
椅子は、二人が向かい合うように設置されている。
「俺、かーさんの隣りにいきたいな。」
予想外の申し出に、またも心が踊る。
「い、いいわよ。」
嬉しくも、恥ずかしかった。
なにせ今は全裸にエプロンを纏っているだけなのだから。
ゆうやが隣りに自分の椅子を持ってきて、座った。
みゆきも、椅子に座り、ゆうやの顔を見る。
なにやら不満げな表情をしていた。
「どうしたの?」
「ご飯食べる時って、エプロン脱ぐよね。」
「あぁ!そうね。お母さんうっかりしてた。すぐ着替えるから、先に食べてて。」
「エプロン脱ぐだけなんだから、時間かからないよね?」
「で、でも。」
戸惑う母に息子が抱き付く。
お願い。と耳元で囁くと、母親は息子の要求を簡単に受け入れた。
全裸の母親が、息子と並んで夕飯を食べている。
奇妙な光景だった。
だが、みゆきはそれでも、ゆうやが喜んでくれる事が嬉しかった。
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