アルコールの力を借りたとはいえ、一度ハードルを越える事に成功した男は調子に乗り始める。
不自然極まりない仕草で肩に触れてきたり、腰に手を添えてきたり・・・。
他に人がいる時には絶対にしてこないのだから、それをセクハラだと自覚しているのはバレバレだ。
もちろん、私は否定しない。
イヤだとも止めてとも言わず、身をよじって逃げたりもしない。
ただ「ダメですよ」と言って、それがセクハラだと認識している事を教えてあげるだけだ。
セクハラだと認識しているけれど拒否しない。
逃げないどころか優しく微笑んでさえいる。
弱くて押せば押すだけ受け入れてしまうような女・・・そんな女ににエスカレートしてしまうようなクズこそ好ましい。
そしてそんなクズには、ご褒美としてセクハラのチャンスをプレゼントする。
それは、たとえば昼前の給湯室だ。
誰が居ても不自然じゃない、けれど10時の休憩を終えた皆は絶対に来ない場所。
冴えない中年男が事務員と2人でいても怪しまれないし、それどころか声を小さくしていれば廊下を歩いている人に気づかれる事すらない場所。
そんな場所に11時になる少し前に向かうと課長がついてくる。
ここのところ毎日だから、おそらく私を観察しているのだろう。
そして今日も、課長はわざわざ私の真後ろに立つ。
「いつ見ても綺麗な髪だね」
そう言いながら髪の毛に触れ、そのまま腰を撫ではじめる。
「もう、課長・・・それ、セクハラですよ?」
それ、セクハラですよ・・・
私、セクハラされてるって認識してますよ・・・
でも逃げたりしない・・・
「いやぁ、すまんね・・・けどこんな魅力的なお尻を見てたら、ついね・・・」
吐息が漏れてしまいそうになるのを必死に我慢しながら、できるだけ明るい声で対応する。
醜い中年男に触られていると思うと それだけで気持ち悪くてゾクゾクしてしまう。
いったいどんな下品な顔で私を見ているだろうと想像して興奮した。
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