性的な被害に遭っても、相手を追い詰めるとても強かな女性もいる。
自分はどうなのだろうと、遥香は考える。
精神に異常を感じて辛い日々を送る、そんな女性は少ないないはず……。
一歩間違えば遥香だって、そちら側に立っていたかもしれない。
正直いって、それだけ壮絶だったのだから……。
強かというのとは違うと、遥香は思う。
いま考えても、腹が立つ。
あの日の会社で過ごした記憶は未だに曖昧でしかなく、よく仕事が出来たものだ。
気にはしていないつもりでも、生理が来たときにはやっぱりほっとした。
安心すると知らず知らずのうちに張り詰めていた気持ちが緩み、あの日の記憶がフラッシュバックして全身に汗が噴き出しだ。
はじめに恐怖で体が震えだし、鼓動が早くなるのを感じた。
胸を揉みしだかれながらストッキングを無理やり破られて、そして…………。
記憶がそこまで進むと、体が熱くなるのを遥香は感じた。
電車の中だというのに、クンニリングスをされるなんて……。
あんなふうに隅々まで執拗にじっくりと舐められて、達するまで続けられたのだ。
今でも信じられない、我慢なんて出来るはずはなかった………。
そして、後から貫かれて………。
遥香の社会的地位、プライド、尊厳、羞恥心に加えて忸怩たる気持ち、それらを置き去りにされられて快感に酔いしれていた……。
電車を降りるぎりぎりまでされて、2度も達したのだ。
あんな目に遭わされたのに体と記憶に色濃く残ったのは、目眩がするほどの快楽だなんて……。
遥香は手に持っていたボールペンを置き、かけていた眼鏡を取って目頭を指で摘んだ。
忘れたいのに、忘れられない……。
気が付くと時計の針は、定時を過ぎていた。
いつもと変わらない電車内の風景……。
あの日から警戒を怠らず気を張ってきたというのに、彼等はあれきり姿を表さなかった。
まるで通りすがりの、夕立ちのように……。
何だかこのまま部屋に帰るのが嫌になり、飲み歩く習慣もないの遥香はに途中下車した。
アルコールはあまり強くはないので食事をしながらだったけれど、最後に飲んだワインが効いた。
時刻は20時を少し過ぎた頃なので、塾帰りなのかサラリーマンに混じって学生服を着た女の子の姿が見える。
満員電車とはいえないまでも、車内はまだ程々に混むのは郊外へと伸びる路線ならではか……。
いつもならドア付近に立つ遥香だったけれど、もう先客がいたので仕方なく車両の中ほどに立っていた。
それは予告なく、来た。
誰かの手、それがお尻を撫でたのだ。
遥香がハッとしたのも束の間、スカートの裾を掴まれて持ち上げようとしてくる。
遥香は反射的にスカートの前を押さえ、後の誰かもわからない相手の手を払った。
すると背を向けて前に立つ男が後ろ手に前側からスカート掴み、捲りあげようとしてくる。
前後で連携し、男達に挟まれて執拗に攻めに対して抵抗する遥香。
気が付けば横からも伸びてきた手が胸に触れてきて、抵抗も虚しくスカートの中に手の侵入を許してしまっていた。
荒々しく胸を揉まれる最中、下半身では前後から攻められていく。
ストッキングの上から指が走り、敏感な辺りに食い込ませるようにして触れる指先。
後からもお尻の下に指を行き来させ、その感触を伝えてくる。
ストッキングが破られた……。
ショーツ越しに前後から割れ目をなぞるようにそれぞれの指が動き、遥香の抵抗を阻止するように左右の腕が双方から拘束されてしまった。
前からはのの字を描くように、指が敏感な所を触れてくる。
前回から時間もそう経たず、こんなことがあるなんて信じられない……。
気持ちばかりが焦る中、じわじわと思考能力が鈍りだしてくる。
前にいる男が体を反転させ、ショーツの縁をなぞっていた指を横から侵入させてきた。
愛おしそうに上側に生い茂る恥毛を撫でて、何度か割れ目をなぞってクリトリスに触れる。
迷いのない鮮やかな手つきに遥香は慣れていると、そう直感した。
どこまでも恭しく触れる指先が、壊れ物を扱うように包皮をスリスリと滑らせる。
そうかと思えば絶妙な力加減で包皮を持ち上げるように動かし、その下の本体を刺激する……。
覚醒をはじめたクリトリスが憤慨したように膨張を開始して、男にその変化を伝えていた。
男は警戒を怠らずさり気なく周囲に視線を向けながら、指先だけは忙しなく動かし続ける。
後の男も指を挿入し、手首のスナップを効かせて中の指を繰り返し行き来をさせていく。
もう指の付け根にはおびただしい量の愛液が溜まり、女体の歓迎ぶりに男の口元に笑みが出そうになった。
決して必要以上に刺激しようとはせずに、遥香の抵抗しようとする気持ちを奪う。
酸いも甘いも噛み分けてきたであろう年齢に達した女性は、性に対しての貪欲さを目覚めさせれば従順になる。
その証拠に遥香のそれぞれの手にはペニスが握らされ、促してもいないのに手を動かしている。
そろそろいいだろう………。
正面に立つ男がおもむろに遥香の片脚を持ち上げ、ハッとする遥香に上がらう暇を与えずに挿入した。
弾かれたように顎を上げた遥香が、頭を揺らしはじめる。
スラックスから外に出たペニスが遥香の中に入り、奥まで突いては戻り、規則正しい輸送が開始される。
この硬さ、温もり、その大きさ………。
どれを取っても申し分のない男の分身が、遥香に快感を注ぐ……。
多感な年頃故か不穏な空気を感じ取った女の子が、気付いてしまった。
どこから見ても立派な職業に就いていそうに見えるスーツ姿の女性が、スカートが捲り上がり片脚を男に持ち上げられていた。
しかも男はズボンのチュックを開けて……あれってもしかして………。
女性は腰を弾ませながら頭を何度も持ち上げて、時おり見える横顔はうっとりとさせている………。
学生服を着た女の子は顔がカァ〜っと紅潮させ、淫らな行為に耽る男女から目を離せなくなってしまった。
まったりと絡みつく中の具合の良さに男が顔を上げたとき、ふとこちらを見詰める視線に気付く。
顔を真っ赤にさせた女の子に、見られてるではないか……。
マセた子に男が微笑みかけると、急いで顔を背けてしまった。
けれど男には、確信があった。
もう一度、こちらを見るに違いないと……。
男は体の向きをずらし、女の子によく見えるように彼女から見て体を横向きにする。
するとやはり女の子は気になって仕方がないのか、道徳心よりも興味が勝ってしまう……。
恐る恐る顔をこちらに向ける彼女が見たもの……。
それはあまりの快感に首を後に仰け反らせる、そんな遥香の姿だった。
大の大人の女が快楽を貪り、あまりにも気持ち良さそうに表情だけで喘ぎながら顔を歪ませている……。
目を皿のようにして見詰める女の子に、男は大胆にペニスが出入りする様を彼女に見えやすいように見せつける。
腰を打ち付ける拍子に遥香の腰が後に弾み、抜けかかった陰茎が丸見えになる。
そして遥香の深くまで入ると弾かれたように遥香の頭が持ち上がり、悩ましげに表情を歪ませるのだ………。
太いペニスが根本まで中に収まり、遥香の入口を広げて艶々と輝く肌色の物が絶え間なく動く……。
その様子を口に手を当てて、見逃せまいとでもするように見詰める女の子……。
男が腰の動きを早めると遥香の首が仰け反らせたまま硬直し、鬼気迫る表情に変化する。
嫌々をするように顔を左右に振っては首を仰け反らせ、男の首筋に顔を埋める……。
次の瞬間、遥香の背中が痙攣を起こしたように不規則な動きを見せ、そして静かになった。
脚を降ろされた遥香だったが、今度は腰を引かれて後の男が貫く……。
前の男にしがみつき、泣き顔とも違う卑猥な表情を見せる遥香を女の子は見詰め続けていた。
情報が溢れた現代、そっち方面の情報など容易く目にすることが出来てしまう。
学校でも家でも良い子で通ってきた彼女だけれど、多感な年頃になって興味がないわけがない。
女の子の方が見かけによらず、マセているのだ。
無修正動画は当然、目にしていたけれど……。
作り物のAV作品とはあまりにも違って、担任の先生と同年代の綺麗な女性がほんの数メートル先で、あそこに男のアレを入れられて気持ち良さそうに喘いでいる……。
知らず知らずのうちに太ももを擦り合わせ、見入ってしまう……。
女の子の履くショーツは本人が気付かぬままに、いつの間にか濡れていた………。
リズミカルに動かす男の腰が、遥香を狂わせる。
膣の奥をノックされる快感に熱い息を吐き、女の喜びをひたすら味わっていく。
喘ぐ遥香の口を前にいる男が自分の唇を重ねようとしたけれど、遥香は顔を背けて拒否した。
それを男は許さず遥香の顎を掴んで前を向かせ、唇を無理やり重ねる。
固く口を閉じていた遥香だったけれど、それも長くは続かなかった。
容赦なく男根で中を掻き回される快感は遥香の口を開かせ、捩じ込まれた男の舌を図らずも受け入れてしまう。
嫌悪感よりも快感が勝り、堪らない官能の味が男の唾液を通じて遥香を酔わせる。
絡み合う舌と舌、押し迫るオーガズムの波が近づいて来る。
奥まで届く男根が堪らなくて、もう、もう………。
男の腰のペースが早まり、遥香が激しく頭を左右に振る。
遥香の背中が沈み込み、弓なりに反り返った。
男が動きを止めたその時、熱いものが放たれた。
時が止まったようにしばらく動かなかった男が、やっと遥香から離れると膝から崩れ落ちる遥香。
途中で抱き留められ、前の男が片脚を持ち上げるといきり立つ男根を挿入する。
その結合部からはストッキングを伝う精液が流れ落ちを、尚も非情なピストンが継続されていく。
車両アナウンスが降りる駅名を告げ、女の子は我に返った。
男女の行為は尚も続き、電車の扉が開く寸前で後から貫いていた男によって隠され、見えなくなった。
後ろ髪を引かれる思いで女の子はホームに降り立ち、ショーツが冷たくて不快なことに気付く。
今夜は眠れるだろうか、あの行為をする男女の姿が頭から離れそうにない。
特に男がその最中の2人を隠す間際、確かに女性が自ら腰を動かしていたのだ。
胸をドキドキさせながら、トイレに駆け込んでいた。
ホームから離れていく電車の中では、体内で暴れるベニスを味わう遥香が男にしがみついていた。
もう次は自分の降りる駅だというのに、その営みは終わりそうもない。
果てしない快感が体の中を駆け巡るその蜜の味は、困ったことに飽きのこない味らしい……。
疾走する電車の中で、限界を迎えた男が放つ精液を受け止めた遥香の唇がわなわなと震える……。
その遥香の背後では、二人目の男のベニスが上を向いて脈打っていた………。
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