初めて男を知ったのは、高校生になる前だった。
あまりに痛くてその男をボコボコにして、しばらくは足腰が立たないくらいにしたものだ。
後藤有紗の両親は有紗が幼い頃から喧嘩が絶えず、中学校になって間もなく有紗は道を外れた。
素行も悪く、先生が止めるのも聞かずスカートは短くなって惜しげもなく若い脚を見せびらかして自分を誇示するようになった。
今どきの子らしく体の発育が良く、クラスの中でも成長の良かった有紗は小学4年生で初潮を迎えた。
バスに乗っても中学生に間違えられて、料金のことで揉め事になったこともある。
両親のことといい、世の中の大人の振る舞いに怒りを蓄積させた有紗は中学生になって爆発してしまったのだ。
大人びた見た目で美しく成長していた有紗は小学6年生の頃で胸がすでにBカップもあり、さすがに母親がスポーツブラを与えていた。
中学生になると初めてまともなブラジャーをするようになり、1年後にはもうサイズが合わなくなってお店で測ってもらうと、Cカップになっていると告げられていた。
母親は仕方なく大人のブラジャーを買え与え、その頃から本格的に有紗はグレ始めたのだ。
酒癖の悪い父親、口では負けない母親。
娘の話などまともに聞かず、冷たくなった食事を自分の部屋でひとり食べる生活では無理もない。
学校の制服がセーラ服ではないのも気に入らず、ブレザーの下にベストを着るのも気に入らない。
今思えば思春期を迎える多感な時期に、下着が見えるとあってはいただけない………。
そんな大人の事情があるのも至極当然なことなのに、有紗はそのベストを着ることはなかった。
スカートも高校生のように短くして、時には皆の前でブレザーを脱いで涼しい顔で過ごした。
ピンク色やパステルカラーのブルー、イエローのブラジャーをこれ見よがしに見せびらかせ、自分は一足先に大人の女だと背伸びしていい気分を味わっていた。
当然男が放っておくわけがなく、高校生に引けを取らない美貌の有紗のご機嫌取りに余念がない。
選びに恨んで気に入った男に、バージンを上げることにしたのだ。
女だてらに喧嘩に明け暮れていた有紗にとって労りのない稚拙なセックス、激しい痛みに男の末路は…………。
なんとか高校生に進級は出来たものの、卒業出来たのが不思議なくらいだった。
その頃には悪い大人と付き合うようになり、利用されてるとも知らずセックスの味を覚えるようになっていた。
これでは不味い………。
元来は真面目な性格の有紗は、どこかでそう危機感を持ってもいた。
この先の夢もなく見通しも立たない、親のようにはなりたくない………。
有紗は高校を卒業すると、すぐに自衛隊へと入隊した。
衣食住が保証され、身体も鍛えられて至れり尽くせりではないか。
その有紗の目論、は脆くも崩れさるのだけれど。
あまりに厳しい訓練に、しばらくは身体の悲鳴が続いた。
タバコに酒、喧嘩にセックス………。
鈍りきった身体が順応し始めたのは、1年が過ぎようとする頃だった。
二十歳を過ぎて三年が経った頃、上官が止めるのを振り切って除隊する決意をした。
迷彩服に別れを告げ、取り敢えず住居のアパートを決めた。
水商売にキャンペーンガール、その美貌を活かせる仕事なら大抵のことはこなした。
度胸もあったからくだらない男はすぐに見抜き、蹴散らしてきた。
そんな世界にも数少ないまともな男は存在し、いい男だけれど不器用さが有紗を惹きつけた。
青春時代をそんな陰のある男に捧げ続け、有紗はベッド中で身を震わせた。
数年ぶりに貫かれる恐怖はあったけれど、違和感は時間が解決してくれる。
早くから男を知っていた有紗は体の一部が発達して、歴代の男たちはそれに魅了されてきた。
気持ち悪がる男はひとりもおらず、時には30分でも1時間近くもクンニリングスをする男もいたくらい、有紗のクリトリスは大きかった。
通常時でも8割ほどが包皮から露出していて、ひとたび刺激を受ければ膨張して濃いピンク色に染まる。
男性のベニスと同様にカリ首がはっきり分かるほど勃起して、茹でられて膨らんだ小豆うになったクリトリスは圧巻だった。
通常の舐められ方では物足りない、そんな有紗の反応を見て男たちは様々な工夫を凝らしてくれた。
優しいけれど一箇所にはいつまでも留まらない、そんな男たちは有紗の元から去っていく……。
30代、有紗は華道の道で生きていくと決めて、半ばを過ぎる頃には師匠の後を継ぐまでに成長を遂げていた。
凛とした顔立ち、凛々しくも穏やかで静かな強さを身に着けた有紗。
着物姿で生徒たちに教える姿は殿方のハートを打ち抜き、独身の有紗は不倫にのめり込んだ。
体毛が元から濃いのがコンプレックスだった有紗は、思い切って除毛を決意したものの止めてくれと懇願されて、余分な部分を排除するに留めて後は定期的に整えていた。
どうも雲の中からお日様が顔を覗かせるように、濃い恥毛から飛び出ているクリトリスが好きらしいのだ。
有紗はこの特徴的な部分の何が男を酔わせるのかが理解出来ず、その見た目から自分でもあまり好きではなかった。
ある時、変なことをお願いされて、もちろん有紗はその要望を拒否させてもらった。
生け花の作業をしながら、クンニリングスをさせてくれと言うのだ。
華道は天職とも言える神聖な仕事で、汚すようなことはしたくない。
それでも執拗に懇願され、1度だけという約束で
断りきれなかった。
彼のセックスはいつも心まで酔わせてくれて、何よりクンニリングスが絶品だったから………。
約束通りに1度だけだったのが気に障ったのか、彼は有紗の元から去っていった。
我儘な人だったから清々したけれど、身体の寂しさは我慢するしかない………。
そうして有紗はその場限りの男たちを渡り歩き、気づけば40に手が届く年齢になっていた。
その美貌は衰えることを知らず、着物姿で凛とした美しさは若い男性の目をも惹くほどだった。
細くしなやかな白い指、白いうなじ、メイクで覆い隠すその美しい顔もまた色白であることを男たちに想像させる。
ある時、華道教室に通う娘が言った言葉が切っ掛けだった。
見学も出来るから1度見に来る?
結構他の子の親たちも見に来てるよ………。
気乗りはしなかったものの、いかなければ後で娘に何を言われるか分かったものじゃない……。
その日は仕方なく娘と一緒に、出向いたのだ。
聞いてはいたけれど、本当にお寺の一角で行われているとは……。
正座する足が痺れて大変だったけれど、行った甲斐はあった。
師範の女性が、あまりに綺麗だったのだ。
見たところ40前後といった感じで、1度お手合わせを願いたいと思わず不謹慎な欲望を抱いてしまった。
最近では男性の生徒もチラホラ参加しているとあって、師範の女性を目当てに来ているのは明らかだった。
でも、自分も参加しようと本気で思っていた。
このことをこの世界に詳しい知り合いに相談すると、お前も好きだな………と、笑っていた。
ココだけの話………と言って、彼は衝撃的なことを聞かせてくれた。
なんと彼は1度、あの美人の師範と一戦交えたことがあるというではないか……。
嘘が本当か分からないが聞けば聞くほど生々しくて、特にクリトリスが段違いに大きいと目を輝かせて言うのだ。
ああ見えて彼女は相当の好き物だと、遊び人の彼が言うのだから信じる気になっていた。
場所は先日見学させてもらったお寺、外に併設されたトイレでだという。
そういえば古めかしいトイレが離れた寂しい場所に、ポツンとあったことを思い出す。
もちろん当時とは違って水洗トイレに改装されているらしいけれど、建物自体は当時のそのままを使っているという。
このトイレにはいわくがあり、当時は男女の密会に使われていた歴史があると彼は教えてくれた。
それは古文書にも記録されており、当時は最先端の壁を隔てた男女別のトイレだったのだという。
これを作らせたのは他ならぬ当時の和尚で、女好きで有名だったらしい。
その名残は今でもそのトイレに残っていて、隣とを隔てる壁の一部が開閉式になっていると。
彼はそこであの美人師範のあそこを舐めて、自分もしゃぶられて壁越しに挿入して………。
当時の和尚は相当に好き者だったんだな〜と、遠くを見つめながらほくそ笑んでいた。
そんなことより、その内容だ。
彼女は舐められている間、体を震わせて必死に立って耐えていた………。
普通なら舐めづらくて長くは出来ないはずだけど、彼女のクリトリスはあまりに大きいから舐めずにはいられなかった………。
剛毛に覆われてパックリ裂けた割れ目から飛び出していて、ちゅうちゅう吸うと腰をゆらゆらと動かすから捕まえていないとならない………。
それこそ我々男がしゃぶられるように、首を前後に動かして小さなペニスをフェラチオするようにするのは妙な気分だったけれど、彼女の感じようは堪らなかった………。
その後に挿入したあそこの中は、まったりと絡みついてきて、突くほどに締め付けてくるから並の男は長く持たないだろうと………。
あの凛として涼し気な顔をした美人に、そんな裏の顔があるとはにわかに信じられない………。
それを確かめる日が図らずもやってくるなんて、このときは想像すら出来なかった。
娘がある日、こう言うのだ。
師範が明日遠方まで会合に行かなくてはいけないのに、電車が欠航になって困っている………。
飛行機のチケットも今からキャンセル待ちをしても空きが出るのか、保証もない。
タクシーだと一体、幾らかかるのかと………。
ピ〜ンときて、今しかないと思った。
仕事は有給を取ればいい。
娘にすぐ連絡させ、運転手を買って出ると伝えさせた。
彼女は恐縮して何度も遠慮したけれど、娘がお世話になってるのだから2〜3日くらい仕事を休んだ所で問題はない………。そう伝えると、彼女はやっと受け入れてくれた。
当日の彼女は着物姿ではなく、白地に黒いドット柄のワンピース姿で髪の毛も下ろしてさらに綺麗だった。
見惚れる自分を見た彼女は、嫌だわ、そんなに見詰めないでください……と、照れ笑いを見せた。
その顔が愛らしくて、年甲斐もなく胸が高鳴る。
運転する道すがら彼女は何度もお礼の言葉を口から出し、手作りのおにぎりを横から口に入れて、食べさせてくれる至福の時間にすっかり参ってしまった。
邪な感情を抱いた自分が恥ずかしくなり、紳士でいようと決心した………はずだった。
現地に着くと車で待たせるのが申し訳ないと、良かったら一緒に中へ入りませんか?……そう彼女は言うのだ。
私が関係者として申告すれば、問題ないからと。
横に黙って座っているだけでいいから……。
せっかく彼女がそう言うのだから、お言葉に甘えて同行する。
中はもっと密接なものかと思っていたけれど、全国から集まった人たちでそれなりの人数が机の前に座っていた。
まるでどこかの大学の一室のように半円形になったすり鉢状に、下へと抉られた近代的な会場だったのだ。
てっきり畳敷きの場所で足の痺れと戦う覚悟をしていただけに、ある意味拍子抜けしてしまった。
大学の教室と違うのは端までカーブが続く長机は間隔を持って区切られ、一人ひとりが独立した机になっているということか。
しかも2人が並んで座ることが出来るほどゆとりがあり、彼女が招き入れてくれたのも頷ける。
そして机の奥行きも無駄にゆとりがあり、足を伸ばしても爪先が着くかどうか………。
師範クラスになるとこういう所に集まるものかと、今更だけど凄い人なのだと気持ちが引き締まる………。
ひとりだけ緊張感に包まれた時間は無事に終わり、疲れたでしょう?………有紗はそう労ってくれる彼女に、そんなことはないと空元気を見せる。
余計な気遣いをさせたくはないのだから。
そうだ、この近くに美味しいお店があるの……。
良かったらお付き合いいただけません………?
もちろんこの言い方は彼女がこちらに気遣いを捺せまいとする、方便だと分かっていた。
けれど断ると返って失礼になるのなら、彼女の顔を立てるほうが無難なのだろう。それくらいのことは大人なら理解しないといけない。
純粋に彼女なりの、細やかなお礼なのだから。
そこは格式高い料亭らしく、やはり断るべきだったと後悔したけれど、今更もう遅い。
女将らしき人が個室まで来てくれて、恭しく挨拶をする。
もちろんこちらにではなく、彼女に対してのものなのだろう。
一元の見たこともない自分は常連の彼女の連れでしかなく、有紗が改めて凄い人なのだとここでも思い知らされる。
女将はこちらに一瞥をくれると、やはり恭しく頭を下げて挨拶をしてくれたけれど、笑顔の中の目だけは笑っているようには見えない。
お前は誰だ、この人に釣り合う人間には見えないぞ………そう語っているように見える。
恐らく大きく間違ってはいないのだろう。
何も注文していないのに、心得ているとばかりに女将は下がろうとする。
その時、有紗のスマホが着信を告げる。
スマホを耳に当てた有紗の顔色が、一気に困ったように変わったのが分かる………。
手短に……そう切り出した有紗が要点だけを、間違えないように語りだしだ。
この世界の重鎮がこの地に有紗が来ていると知って、もうそこまで来ている。
男性と食事をしていると分かったら、面倒臭い事になる。
もういい歳をした老人だけど、自分の気に入った女が自分の認めてもいない男が側にいるのが許せない嫉妬深い厄介な老人なのだと………。
彼女の焦りようから、その厄介ぶりが伝わってくる。
彼女を困らせるつもりは毛頭ない。
潔くこの場を離れて車で待つつもりだったけれど、有紗に急いで止められた。
あの人がもう近くまで来ていると言うからには今頃はもう、玄関を入ってこの部屋に向かっていても何の不思議でもない。
そういう人なのだと常連客のプライバシー事情も熟知する女将も、表情でそう語っている。
今廊下に出たら、鉢合わせするかもしれない。
万事休すか………そう思った。
けれど有紗は冷静に、そして申しわけなさそうに急いで大きなテーブルの下を指差した。
この時期らしく掘りごたつになっていて、対面で座ってもお互いの足が触れる心配はまず無いというくらい、テーブルもその下の堀りも広い。
彼女の焦りようからもう猶予はないらしく、急いで下の堀りの中に潜り込む。
女将も手伝ってテーブルを持ち上げてくれたので、そんなに難儀せず入ることが出来た。
それから10秒と経たず、豪快な老人の声が聞こえたから間一髪だったらしい………。
女将の挨拶をする声、かって知ったる立ち振る舞いをする様子が窺い知れる。
その声と同様に炬燵布団の中に入れる足も豪快で、どうしてそんなに足を伸ばして入るのかと思うほどだった。
膝を抱えて座るこちらに老人の足が触れそうになり、急いで避ける。
そこはもう、有紗の脚の脛だった。
老人の性格や動作をよく知る有紗はテーブルの下の状況を瞬時に理解したらしく、窮地を察したと見えて膝を開いて間に体を寄せるスペースを確保してくれた。
そして、信じられないことが起きた。
緊急事態とはいえ急いで膝を開いたものだから、膝に引っ掛かった生地を浮かせた拍子に頭に被さってしまったのだ。
それは後頭部まで被さったことで生地が突っ張って取れなくなり、取ろうとすればテーブルに当たってしまう。
視線は有紗のスカートの中、遮るものが何も無い白いショーツに思いっきり突き刺さる。
この状況は有紗も分かっているはずで、申し訳なくて逃げ出したかった。
老人と会話をする有紗の声が聞こえる。
これを打破するには有紗が体を、つまりこちらの顔面に股間を寄せなければ生地が緩むことはない。
それが分かっていた有紗は何気なく身動ぎをして、股間をこちらに寄せてくるではないか。
天国と地獄が同時にやってきたように、心の葛藤が始まった。
興奮して鼻息が荒くなるのが自分でも分かり、その鼻息が有紗の股の付け根の肌に、容赦なく吹きかかる。
これでは運ばれてきた料理の味も、ろくに分からないに違いない………。
こんなことはもう2度と、ないだろう。
そう思うと、離れ難くなる。
せめて匂いだけでも…………。
邪な気持ちがしゃしゃり出て、クロッチに鼻を近づける。
炬燵の温かさだけが原因で、頭がボ〜っとするのではないかもしれない。
体温の高い股の付け根付近は、クロッチに染み込んだ女の匂いが揮発しているかのように興奮させる。
わずかにアンモニア臭が漂い、それ以上に新鮮なおりもの特有のまろやかなチーズのような匂いがする。
大きく開いた有紗の脚の間に体をすっぽりと挟まれ、目の前には股間が………理性が飛んだ。
有紗の両膝の下から両腕を入れて太腿を抱えるように抑え、ショーツのそこに口をつける。
瞬間、有紗が身体がピクンっとさせた。
口に入れた料理を咀嚼しながら目が泳がないように一点を見詰め、話しかけてくる老人に対応する有紗。
決してこんな状況を知られてはならないと、料理に舌鼓を打つふりをする。
鼻を擦り付ける感触、唇を密着させてグリグリと回すようにしてくると、今度は舌で舐めているのか下から上へとショーツの生地が引っ張られるのが分かる。
この状況が分かっているのかと、憤りで身体が熱くなる。
そして、彼に気付かれたことを有紗は悟った。
刺激を受けた敏感な部分がショーツの上からでも分かるように、主張を始めたのだから………。
ガータータイプのストッキングにしていたことも、裏目に出てしまった。
唾液で湿った生地が張り付いて、クリトリスの形がより露骨に浮かび上がって彼の格好の餌食になってしまった。
ショーツの生地の上から舌先がゴリゴリと掘り下げるように刺激され、ハムハムと唇で甘咬みをされて手から箸が落ちそうになる。
今はやめて…………ほんとにやめて……
唾液で湿ったショーツの生地に舌先がグリップして、それでも動かされるグッググっという振動が刺激となって伝わってくる。
動いてしまいそうな腰を意識して堪え、味のしない料理を飲み下す有紗。
ああでもないこうでもないと話を振ってくる老人に、笑顔で聞き手になる自分の顔は、引き攣っていないだろうかと不安になる。
その有紗のショーツが引っ張られ、脱がされようとするのに老人に気付かれないように静かに抵抗する。
左手を炬燵布団の中に入れて、ショーツの横を掴んで必死に抗う。
ショーツはすでにお尻の下を抜けて、左手の指に引っ掛かっているに過ぎない。
不意にクリトリスに触れられて、指を離してしまった。
足首から抜かれるときに脇腹を蹴ってやったけれど、老人に気付かれては元もこうもない。
大した抵抗も出来ないまま、恥ずかしい場所が露わになってしまった。
彼の目の前には性経験が豊富な性器がパックリと口を開けて、待ち構えていた。
整えられた恥毛が両サイドに生い茂り、その上はもっと凄い。
そして先ほどから攻撃してきたクリトリスは肉眼で見ると、惚れ惚れするくらいしっかりした姿を見せている。
女性の小指の爪よりもさらに大きく、さながら小さなペニスのように勃起している。
あまり感じさせ過ぎないように、舌は使わずに唇を密着させる。
チュッ…パッ………チュッ…パッ……チュ〜ッ……パッ…
有紗は箸で掴んだ鰻を、落としてしまった。
んっ?どうかしたか………?
そんな老人に、この鰻、生きてるわね………。
そんなふうに笑って見せて、誤魔化した。
縦横無尽に動き回る舌先が割れ目の中を舌の裏まで使って上下に動き、ビラビラを唇を使って甘咬みされる。
その裏側も執拗に舐め、尿道の入口から膣口を舐めて、愛液を啜られる。
外側の大陰唇まで舐めて、クリトリスにまた吸い付かれて箸を持つ手の力が抜けそうになる。
チュ〜ッパッ…チュ〜ッパッ…チュ〜〜ッパッ……
チュウチュウチュウチュ〜〜パッ…チュ〜ッパッ
有紗は思わず咀嚼を中断して、飲み下す。
例えるなら片頭痛の痛みがそのまま快感に入れ替わったように、堪らない快感が襲いかかってくる。
これで舌を使われたら、我慢できなくなる……。
そんな恐怖が頭をもたげ、肩に力が入る。
クリトリスを挟んだ唇をすぅ~っと引くように離し、また挟んでは………それを執拗に繰り返されて、瞬きをする動きが遅くなる。
こんなクンニリングスはは有紗のこれまでの経験ては、記憶にない。
お吸い物の具を箸で掴めなくて、お椀の中を箸で回して口を付けるふりをする。
啜ったら飲み込めなくて、咳き込むのが分かっていたから。
それくらい気持ち良くて、堪らない………。
どうやって料理を平らげたのか、記憶が飛んでしまって有紗は覚えていなかった。
忙しい老人は食べ終えると、有紗の顔を見ることが出来て満足そうに一足先に帰っていった。
それが炬燵の中にいても理解した彼が、舌を使いだしたことからも分かる。
くちゅくちゅくちゅくちゅくちゅチュ〜〜ッ……
レロレロレロレロレロレロ…チュ〜ッチュ〜ッ…
くちゅくちゅくちゅくちゅくちゅくちゅっ……
唇と舌先を駆使して面積のあるクリトリスの表面を忙しなく動き回られて、有紗の手が炬燵布団の中に突っ込まれた。
股の間にある彼の頭を両手で抱え、口に押し付けるようにウネウネと動く、腰の動きを止められない………。
こんなことだろうと予想していた女将は、廊下から障子で隔てた部屋の中から聞こえる有紗の息遣いを聞いて、そっとその場から立ち去った。
由緒ある料亭では様々なお客がやってきて、時にはこんなことも珍しくはない。
プライバシーを守ってこそ信頼関係が成り立ち、現在まで生き残ってきたのだ。
他の者にはしばらくあの部屋には近づかないように申し付け、女将のその言葉の意味を古くから働く者たちは瞬時に理解した。
女将は女好きの目をした殿方、男好きの目をした女は、初めて見た時からひと目見ただけで見抜く特技を身に着けなければならない。
それこそが老舗料亭を切り盛りする、女将なのだから………。
上り詰めては身体を弾ませ、続いて地獄のような官能の世界に身を浸し、有紗は悶えては喘ぎ、おぞましい快感に狂ってはオーガズムに身体を震わせた。
堪らなくて彼の髪の毛を鷲掴みにして炬燵の中から引っ張り出し、横に立たせて睨みつける。
所在なさげに立ち尽くす彼のズボンのチャックを下げて、取り出しだモノを咥えて首を振る。
蒸れたアンモニア臭が鼻から抜けて、有紗の脳を刺激する。
陰茎の横に舌と唇を這わせ、愛おしそうにカリ首に舌を回す。
亀頭に舌を周回させて、また口の中に吸い込むように入れると頭を前後に振っていく。
尿道を傷めないように吸い込まず、頬を凹ませて唇にも力を入れ過ぎず密着させて絶妙な力加減で頭を振っていく………。
有紗のこれに耐えられた男は、ほとんどいない。
案の定、彼は悶絶しながら固く目を閉じている。
ムワァリッ…ムワァリッ…ムワァリッ…ムワァリッ
ムワァリッ…ムワァリッ…ムワァリッ…ムワァリッ
ペニスの形に広がった唇がそのまま密着し、唇の輪が亀頭を行ったり来たりを繰り返す。
ムップッムップッムップッムップッムップッ……
ムップッムップッムップッムップッムップッ……
両手でお尻を抱え、有紗の攻撃が激しさを増していく………。
カリ首が唇の内側を擦り、有紗の期待が膨らんでいく……。
彼の苦しげな声が今、止まった……。
その瞬間、有紗の喉の奥を精液が直撃した。
脈動を繰り返すペニスから全てを吸い取ってあげると、コクンッ……と喉を鳴らして飲み下す。
付着した精液を吸い取るべく頭を振ると、敏感になっているらしくて悶える彼。
その彼をその場の畳に寝かせて顔の上に仁王立ちになった有紗は、そのまま顔の上に腰を下ろす。
彼の苦しげな顔を見ながら頭を両手で掴み、あのクンニリングスに身体を捩らせながら官能の味に酔いしれる。
その気にさせたのだから、責任はきっちりと取ってもらわなくては……。
クリトリスを吸われた有紗の背中が反り返り、弓なりの形になった。
彼の唇に捕らえられたクリトリスが、リンチに遭ったように舌先に絡まれている。
その唇が狭まり、忙しなく舌先が暴れまわる。
有紗の頭が弾かれたように跳ね上がる。
身体を捩り、俯いて、また跳ね上がる。
最後にそのまま膠着し、関電したように痙攣を見せた。
呼吸が整う前に身体を下へとずらし、腰を浮かせた有紗は掴んで起こしたペニスを押し当てる。
バスタブに浸かった時のように長い吐息を出しながら、それはゆっくり中へと消えていった………。
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