笑みを浮かべた真美が体をすぅ~と横にずらすと裕子と入れ替わり、正面に立った彼女が少し緊張した表情で俯く。
意を決したように片足立ちになると健の腰に回し、彼に膝を持つように促す。
まさか………といった戸惑いを分かりやすく顔に出す彼をよそに、クロッチの脇から健の掴んだ硬いモノを、その体の中に招き入れていく………。
んっっっあっ……。
耳元で苦しげな声を聞かされながら飲み込まれていく、何ともいえない生々しさ………。
首に抱きついた裕子が健を試すように見詰め、その腰を揺らし始めた。
今しがた出したばかりだというのに、何の冗談だと言いたくなる。
どこにでもいそうな地味な女性だけれど、よく見れば化粧映えしそうなほど清楚に見える。
健を見詰めながら甘ったるい表情へと変化させ、腰をうねらせながら消え入りそうな声が、こう呟いた。
当たってる………んっっ凄いっ……。
ぬっぷっ……ぬっぷっ……ぬっぷっ……ぬっぷっ……
さっきまで指が入っていた所に今は自分のベニスが入り、よりリアルな感触が堪らない……。
使えない同僚、何でも押し付けてくるバカ課長、クレームまがいなことを言ってくる住民……。
そう、丁度いま犯しているこんな人の良さそうな男だったりするのだ。
分かっいる、そのクレーマーは健ではない。
彼は身代わりに過ぎず、裕子の日頃の鬱憤の解消と、ついでに性の捌け口にされた生贄なのだ。
この体位で動かされると膣の半分ほどしか味わえないけれど、常にザラザラした刺激の強い部分が当たる。
裕子にしてもそれは感じるGスポットなだけに、堪らないものがある。
自然と腰の躍動を止められなくなり、目を閉じて堪能してしまう……。
すでに射精を済ませてるとはいえ、いつまでも耐えられるわけがない。
次第に怪しくなる自分に余裕が薄れゆき、呼吸もまた怪しなっていく。
こっ……このままじゃ………。
悶絶を始めた彼を、とろ〜んとした顔で見詰める裕子の動く腰が追い詰めていく……。
口でされている時とは明らかに違う、力の抜けそうな快感が恨めしい……。
淡々と首を締められるように裕子のペースで崖っぷちに立たされ、唇を重ねられる。
押し退けようとも脚を持つ手を離したとして、もう片方の手の自由を奪われていては………。
自分の利益しか考えない裕子には、必死に堪らえようと顔を紅潮させる健は興奮させる材料にしかならない……。
横を向き、ゆっくり天井を見上げて裕子に向き直り、首を振って限界であることを伝えたつもりだった。
そんな彼の想いは快感に酔いしれる裕子に届くことはなく、無慈悲にも躍動を続けていく……。
絡みつく膣壁が包囲網を狭め、彼の首にぶら下がりながら不意に、頭が跳ね上がる………。
そして………。
ヒクヒクと収縮を繰り返す魅惑の楽園の中へと、勢いよく放出が始まった。
顎をゆっくりと開閉させ、恍惚となった裕子の動は止った………。
自分よりも若い男の味に酔いしれて、動くことが出来なかった。
女が密集するその中心で行われる秘め事に気付ける者は、残念ながらいなかった。
駅に停車してもその一団に割って入る勇者など、一人もいないのだから………。
名残惜しげに離れた裕子の内腿を、精液が伝い落ちる。
すっかり萎えたペニスをぶら下げた健は何とかその場に立っていたけれど、スーツの下は夏の炎天下を歩いたように汗だくだった。
裕子が身を退くと、後から健を回り込んで新たな女性が目の前に現れる……。
紺色のスカートスーツに身を包み、白いボータイブラウスが目に眩しいほどに似合っている。
普通は透けることが分かっているからインナーを中に着るか、そもそも響かない色の下着を身に着けるようなものなのに………。
彼女は黒いブラジャーを、惜しげもなく透けさせている。
大友恭子は同僚の体育教師にいやらしい目で視姦されるほどグラマーな体を見せびらかせ、期待に満ちた目を健に向ける。
健は暗い笑みをその顔に浮かべ、逃げられないことを悟っていた………。
※元投稿はこちら >>