ここはこういう所、ここはこういう場所だよ……。
静かな図書館なだけに彼は綾香に振り返り、目顔でそうと伝えてくる。
不意に天窓から陽光が降りそそぐ場所に出る。
そこは本を保管するのにそぐわない場所とあって、ベンチが設置されていることから休憩場所に作られた場所らしい。
綾香が気になったのは、その先にあるエリアだ。
人気がないことからどこかの教授とか専門家しか利用しない、古文書の類とかがあるのかも知れない。
綾香は彼をそこへと誘った。
綾香 古い本からカビとか埃の臭いがする感じ
って、落ち着くと思わない?
彼 そっ…そお?…そういう人もいるかな……
今度は綾香が先導して、前を歩く。
中ほどまで来るとその足を止めて、整然と並ぶ古めかしい本を眺めてみる。
綾香にはさっぱり分からないけれど、先人の残した浪漫に浸る不思議な気持ちになるものだ。
綾香 ねぇ、こういう本を探してくれない?
貴方はいちばん下、私は上を探すから……
綾香は適当な題名を彼に告げて、怪訝な顔をする彼に捜索を促す。
やれやれと言わんばかりに彼は膝をついて、律儀にもあるはずのない本を探しはじめた。
信憑性を持たせるために綾香も探すふりをして見せていたけれど、頃合いを見て彼に近づいていく。
這いつくばるようにしていた彼に、足がぶつかった。
綾香 あっ、ごめんなさい……ちょっとそのまま
動かないでね……
気心も知れないそんな相手に、綾香はあまりにも自然な仕草で彼を跨いで見せる。
彼は背中を跨がれたままになり、びっくりして体を固めてしまった。
通常ならこんな失礼な真似をされて黙っていないところだけれど、こんなに綺麗な彼女がこんなことをするなんて信じられなかった。
頭の上に彼女の下半身がある………。
そう思うと彼は自分の下半身に、血流が一気に流れ込むのを止められなかった。
こんなことを平気でするのだから、いいんだよな………。
彼はそっと頭を抜いて体を反転させると、再び股の下にそっと入り込んだ。
至近距離で見る美女の股間は海の底に漂うモズクのような陰毛が圧縮され、クロッチが濡れていた………。
彼の興奮した熱い息が吹きかかり、綾香の鼓動が早くなる。
シャワーは浴びてきたけれど、ここに来るまでに汗を滲ませていた。
インモラルになることで、もう一人のの綾香が顔を出す。
いつまでも行動に出ようとしない彼に痺れを切らし、綾香は彼の鼻に押してけてみた。
するとたかが外れたように彼が口と鼻を押し付けてきて、女が目覚める。
待ち切れないというようにショーツの両脇に指をかけた彼が、ゆったりと下げていく。
片足づつ引き抜かれ、割れ目を割って舌が入ってきた。
2人の異性を受け入れてきた綾香だったけれど、オーラルセックスは久しぶりのこと。
綾香は彼の舌の感触を得て、閉じてしまいそうな瞼を開けたまま虚ろな目で見るともなく、目の前の本の背に書かれた文字をただ眺めていた……。
なんていやらしい匂いなんだ………。
汗と何かが混じり合ったような、酸っぱい匂いが鼻を突く。
綺麗にカットされている陰毛は上のほうが燃え上がる炎の様に盛り上がり、割れ目の両脇に沿って整地されたように整えられている。
上品に閉じた貝陰は少し蛇行し、やや色素沈着が進んだ色が淫靡そのもの。
割れ目を開いたらその下の方は淫らな糸を引き、思わず下から上へと舐め上げてしまった。
ヌルリとした舌触りがした後に、卵の白身のようなものが舌に絡みつく。
音を立てて密源から出る粘液を吸い取り、塩味のする柔らかなピンク色の部分を何度も舐めた。
顎を上げ続けるのに疲れ、彼は綾香の左膝を自分の右肩に乗せて密着度の増した性器を攻めにかかった。
舌先に触れる包皮に覆われた異物が、それと分かるまでに勃起しているのが分かる。
ブルブルと震わせる下半身を保定する為に、両手をお尻に回して舐めなければいけなかった……。
こんなに気持ち良かったかな……。
それくらい上手な彼の愛撫に、目など開けてはいられない。
膝が折れそうになる……。
それを堪らえようとすれば膝が笑い、受け止めきれない鋭い快感が腰を震わせる。
綾香は右手で口を覆い隠し、左手をスカート越しに彼の頭に当てて辛うじて中腰の姿勢を保つ。
そんな時、よりにもよって自分たちのいる通路の棚の向こう側、正面に人の気配がした。
なぜこんなデザインなのか、ここの本棚は綾香が少し屈んだ高さが本を置かない空間がある。
即ちこちら側からからも向こう側からも、双方が見える造り……。
不意に現れたブレザー姿の高齢者が綾香に気付いて、物珍しそうな眼差しを向けてきた。
いかにも知識人らしい顔をしている彼は、情報を得ようと足繁く通っているに違いない。
そんな彼がこの場所に似つかわしくない美女がいるものだから、当然ながら興味が湧くというものである。
彼は本棚の空いた空間越しに、話しかけてきた。
教授 おや珍しい、こんな美人が何かお探しか
な………?
ああ私はホニャララ大学で教授なんかをし てるただの爺ぃだから、怪しいもんじゃないよ。
困ったことになった。
でもここは、話を合わせておかないと……。
綾香は気丈に平静さを見せて、彼に答えた。
綾香 図書館の匂い、古い本の匂いが好きなん
です……。
何も分からなくせに生意気にも来てしま って、ごめんなさい………。
彼は面白そうに穏やかな笑顔を見せて、こう言った。
教授 いやいや、みんなの場所だからね……。
それよりも学生時代を思い出してね、男女交際なんて今みたいに出来ない時代だったから、好きな子とこうして逢瀬を重ねていた昔を思い出したよ………懐かしいなぁ………。
こんな状況でもなければ話を聞きたいけれど……。
欲情の最中にいる下半身の彼にもこの会話は聞こえているはずなのに、懸命に動かす舌を止めてくれないのだ。
想い出話に花が咲く教授の話も止まらず、綾香の内心の悶絶がはじまった。
教授 その子はね、貴女のように綺麗で………
綾香が黙って聞き役に徹するので饒舌になる教授の話の最中、包皮を剥かれる感覚に危機感を覚えた。
教授 あの子は頭が良くて、勉強だって………
綾香 んっ……………んっ…………
唇を閉じて、喉の奥で声を堰き止める綾香。
とんとんとん………とんとんとんとんとんとん……
剥き出しにされたクリトリスは敏感だと心得ているらしく、無闇に刺激しない知識はあるらしい。
そればかりか感じさせ方も知っているのか、唇で吸い付きながら舌を当てて叩くなんて……。
左膝を抱えられていては、防ぎようがない。
こんなの、いつまでも耐えられるわけがない…。
過去に綾香を通過していった男達。
彼等の舌使いも悪くなかったけれど、どうしても強くなるか、途中で疲れて不完全燃焼にされてしまうのが常だった。
でもこの彼は、別格だった。
舌の微妙なタッチのしかたが絶妙なのだ。
普通の男性だと、これじゃ弱いよね………。
そう思うのが一般的な男性なのに、どういうわけか彼は知っている。
クリトリスを叩くといっても触れて離れる際に、微妙に擦れて鋭い快感が走る。
ほんの一瞬だから耐えられるけれど……。
例えるならコマ送りの映像のように連続的に見せられたら、ストーリーが分かる。
同じように鋭い快感を連打されたなら、残像のように快感が続いてしまう………。
あっ…あっ……ああっ…あっ…ああっ…あっ…あっ……
実際には声は喉で止めて、短く鋭い息が口から出すに留めるしかない。
教授 僕たちは将来を約束したんだ………
目を閉じて、昔話を力説する教授……。
とても耐えられなかった……。
綾香は腰を弾ませた拍子に股間で彼の顔を跳ね飛ばし、脚を抱えられていたおかげで、転倒を免れた。
教授は目を閉じたまま首を振り返り、若かりし頃の思い出に浸っていた。
こんなクンニなら、ベッドの中でたっぷりと味わいたい……。
脚を降ろされ綾香の下から抜け出した彼が綾香のスカートを捲り、何かをあてがった。
ちょっと待って、今はやめてっ………。
そんな綾香の心の叫びは彼には届かず、何かが押し入ってきた。
綾香は息が詰まり、数秒後には体がとろけるような快感に襲われていた。
教授 戦後の日本は貧しくてね………
戦火を生き延び、貧しいながらも必死に家庭を築いてきた教授の話はある意味で魅力的なのに……。
なのに、静かに腰を振る彼に話の内容を咀嚼する時間を与えられず、教授に罪の意識を感じる前に押し寄せる快感を感じさせられる……。
教授 それから私たち夫婦はね………
綾香は潤む目を教授に向けて、老人の彼には感動している健気な虚像が映っていたことだろう。
綾香はこの状況を知られたくないということ以上に、この教授を傷つけたくなくて、必死に耐えていた………。
結合部の秘肉が絡みついて盛り上がり、男根が沈むと後追いするように変形する。
中は暖かくて、すべてを包み込むように男根を抱きしめて離そうとしてくれない。
にょりっ………にょりっ……にょりっ………にょりっ……
いやらしい水音を立てて、腰を持っていないと崩れ落ちてしまいそうになる。
折れそうになる膝を震わせながら、必死に老人の話に耳を傾けるこの女性は今、どんな顔をしているのだろう……。
あの綺麗な顔を見たい………。
今は叶わないと分かっていながら想いは募り、息をゆっくりと吐く。
体を揺らさないように気お付けて、奥まで突き入れては手前まで戻して、また奥まで………。
ボリュームのあるお尻と接触するまで突き入れ、そのまま奥をぐりぐりと当てる。
手前まで戻して、ザラザラした辺りを攻めながらGスポットと覚しき辺りを丹念に擦る。
するとこの人の頭が持ち上がり、嫌々をするように頭をふる仕草を見せる。
堪らない………。
いつまで保つのか自分でも分からないが、出来るだけ中にいたい………。
彼は唇を噛みながら、射精感に耐えていた………。
もう許して………。
お願いだから、もう………。
教授 そうさ、あの子は今の女房でね………
教授の話は30分前後も続いた。
話はクライマックスに到達し、教授は溜息をついた。
教授 いやぁ話に付き合わせちゃって、申し訳ない。
楽しかったよ、じゃ私は行くからこの歴史の匂いを楽しんで帰ってね………
教授の足音が遠ざかるやいなや、綾香の胸を後から鷲掴みにされ激しいピストンに移行した。
もうだめ………耐えられない………
綾香は視界が真っ白になったことまでしか記憶にない。
オーガズムに達しても尚も続けられるピストンに、続けざまにオーガズムが繋がる……。
そして男根が膨らんだような、そんな感覚を覚えたような気がした。
気がつくと彼の車の助手席にいて、そういえばふらふらしながらついてきた記憶が薄っすらとある。
彼に平謝りをされて、彼の部屋でシャワーを借りて帰るつもりだった。
体の汗を洗い流し、膣の中の精液も流した。
禁を破ったのは、綾香……。
足りないと思ったから……。
オーガズムを体験すればいいのではない。
心も満足しないセックスは、不完全燃焼だから。
綾香の心が満たされるまでの道のりは、彼にとっては過酷なものだったに違いない。
普段なら3回も射精したら、大抵の男性はもう可能な状態にはならない。
なのにまだ勃起させるのだ。
妖艶な表情で見つめられながら腰を使う綾香は、何度もオーガズムに達するのに、繋がった下半身を離そうとはしなかった。
綾香は男性が悶える顔が何より好きなのだ………。
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