飽きも深まりと共に朝晩の冷え込みも進み、日もすっかり短くなったある秋の日。
綾香は電車に揺られ東京は多摩地区の、緑豊かな場所へと向かっていた。
とはいえレジャーではなく日帰り出張である。
同行者の後輩のAくんを連れて。
以前から後輩くんと読んでいた彼は歳下というだけで、実はキャリアのある先輩だったりする。
人柄の良さと先輩面をすることを好まない彼は、途中入社した歳上の綾香に後輩呼ばわりされることに居心地の良さを感じ、喜んでいる節がある。
今回の同行者である後輩くんは綾香とまったくの同じ途中入社で、年齢も20代後半の完璧な後輩である。
彼を連れ出した理由はアウトドア好きの自然が好きなので、田舎出身の彼を人混みのストレスから解放してあげたかったという、単純な動機である。
とはいえ前職とは勝手の違う今の職場では半人前なので、綾香の助手という立場でしかない。
それでも彼は車窓から見える緑豊かな景色に目を輝かせ、綾香に感謝していた。
綾香は彼の持つリュックの中に、伸縮式の釣り竿を密かに持ってきていることを知っている。
窓の外に流れる川を食い入るように見ていることから、まず間違いないと確信したのだ。
以前休み時間に釣り上げた美しい渓流魚を、携帯で写した画像をこれでもかと見せられたことがある。
魚に詳しくない綾香でも、綺麗な魚だと思ったことを覚えている。
転職してきて半年、慣れない仕事に悩む彼がこれで少しはリフレッシュできればいいのだけれど。今回の仕事は早ければ午前中で終わるかもしれず、そうなれば彼を川で遊ばせる時間があるかもしれない。
綾香は先方との段取りを、頭の中で細かく計算していた。
仕事は予想以上にトントン拍子に進んみ、拍子抜けするほど早く終わってしまった。
まだ11時過ぎである。
綾香 ねぇ、ちょっと寄っていく?
後輩 ご飯ですか?
綾香 違うわよ、行きたいんでしょ、釣りに?
後輩 いやいや……仕事ですよ?
綾香 知ってるわよ、持ってきてるんでしょ?
これ………
綾香は釣り竿を持つジェスチャーをして見せる。
後輩 えっ………何で知ってるんですか?
綾香 分かりやすいだもの、君…
後輩 えぇ〜参ったな……バレてました?
綾香 あたしを誰だと思ってるの?
後輩 綺麗な先輩です…
綾香 そうやって馬鹿にして……
後輩 本当ですよ、優雅さんとツートップです
からね………あっ、でも綾香さんのほうが
上ですよ、上………
綾香 そうやって言ってなさいよ、スラスラ言
ってのけるところが嘘臭いのよ……
車内でも姉弟のようだと、揶揄される2人。
外でもまるで漫才のようなやり取りが続く。
後輩 ご自分を分かってませんね…このお肌、
このプロポーション、この美貌………
どうして世の殿方はこんな美女を放って
置くのか、気がしれませんね……
綾香 悪かったわね、オバサンで……あんたの
首、締めてあげようか?
後輩 なっ…なっ…美女が言うと恐ろしい……
綾香さんに負けず劣らない美しいヤマメ
を献上ますので、お許しを………
こんな軽口を言い合えるのも、今のうちかもしれない。
彼は今、職場を去ろうか悩んでいることを、綾香は知ってるのだから。
川の流れで長い年月をかけて消すられた丸い石が足の下で音を立て、足をくじかないように慎重に進む。
後輩はいとも簡単に綾香の先を行き、嬉々としている。
こんなことならパンツスーツにすれば良かったと早くも後悔したけれど、セミタイトスカートを履いてきて正解だった。
後輩 綾香さんはそこで、静かに待っててくだ
さいね……
彼に釘を刺されてしまった。
渓流魚は警戒心が強いとは聞いていたけれど、ここまでかと綾香はびっくりした。
仕方なく河原に座り、辺りの景色に目をやって待つことにする。
川のせせらぎを耳にしながら秋の束の間の暖かさに見置く時間は、街の喧騒を忘れさせてくれる。
川を挟むように山が迫り、気持ちの良い風が肌を撫でていく。
これはこれで、悪くない………。
このままじゃ眠くなりそう……。
そして綾香は本当に眠気に誘われ、いつの間にか微睡んでいた。
遠くで誰かが自分を呼ぶ声がする。
誰?……せっかくいい気持ちだったのに……。
それが後輩くんの声だと気付いて、夢の世界から引き戻される。
不意にお尻の下が痛くて気付く。
そうだ、河原に居たんだった。
綾香はお尻の位置をずらし、ゴツゴツしたお尻の下の石を動かした。
背凭れにした岩のお陰で、背中も痛い。
こちらに笑顔で歩いてくる後輩くんが見える。
竿を持つ手とは逆の手に、釣り糸からぶら下がる魚が陽光を浴びてきらりと輝く。
魚は朝晩が釣り時だから難しいかもしれないと言っていたけれど、やれば出来るじゃない……。
綾香は笑顔で待ち受けていた。
そんなとき、膝に何とも気色の悪い違和感を覚えた。
反射的に見ると、この世のものとは思えない生き物がスカートの中に進入していくのを見て、悲鳴を上げる綾香……。
綾香の尋常ではない姿を見て、血相を変えて走る後輩。
綾香の元に着くやいなや、理由を聞く。
後輩 何があったんです?
綾香 中!!……スカートの中……きゃあ〜っ!!
後輩 スカートの中って、何です!?
綾香 だから中っ!……足がいっぱいの長い奴!
何やら合点がいった後輩が、綾香に警告する。
後輩 動かないでっ!…手で払うのも駄目です!
ジィ〜っとしていてください!
綾香 取って………早く取ってっ!
後輩 えっ……でも……えぇ〜っ
綾香 いいから取りなさいよっ!
後輩 後で怒らないでくださいね………
綾香 早く取って………殺すわよっ!!
後輩 ひっ……絶対に動かないてくださいよ…
恐る恐る綾香のスカートの裾を掴んだ手を、少しづつ捲り上げていく。
紺色の生地の下のストッキングに包まれた脚が艶かしく、ゴクリと生唾を飲み込む。
不意にここが境界線だと言わんばかりに白い肌が現れ、パンティストッキングではないことに衝撃を受けた。
綾香は度重なる痴漢被害でパンストが破られる度に買い足さなければならくて、その点では辟易しなければならないのが嫌になった。
だからガータータイプとかセパレートタイプとか形容されるストッキングを併用するようになり、今ではほとんどパンストは履かなくなっていた。
まず楽なのだ。
パンストだとトイレでいちいち上げ下げしなければならないのが、セパレートタイプならショーツだけで済む。
女性の嗜みとして特にビジネスシーンではストッキングは必須アイテムであり、夏場本当に熱くて嫌になる。
その点ではセパレートタイプなら脚だけで済むのから、しよいしない手はない。
以前はパンストよりも割高で取扱店も限られていたから大変だったけれど、今はネットで注文して取り寄せられるのだから楽になったものである。
種類も今は豊富にあり、綾香は数セットまとめて取り寄せている。
そこで気になる点が出てきた。
ガーターベルトを使用しなくても済むよう太腿で留まる位置の裏側、そこがシリコン製なのだ。
これが曲者で肌の弱い人は長時間の使用により、肌が赤くかぶれてしまう困ったことになる。
綾香はそのタイプに該当する。
だから仕方なくガーターベルトを使用するようになったのだ。
男性はどういうわけか性的魅力に感じるようだけれど、単なるストッキングを吊るすアイテムに過ぎないのにと、綾香は思う。
すでに購入してしまったストッキングはシリコン部分を折り曲げて表に出し、ガーターベルトで吊るせばいい。
今はシリコンを使用していないものを購入するようになって、新しいうちはまだいい。
数回使用するうちに緩くなって、必然的にガーターベルトを使うことになる。
そうなると下着同様にこだわりたくなるというもので、色やデザイン、素材や形の違う多種多様のタイプを揃えるようになった。
後輩は白い肌に目を奪われていると、きし麺状の物があることにも当然気付く。
それよりもムカデを退治しなければならない。
ごめんなさい……心の中でそう呟いて、さらにスカートを上げていく。
なんていやらしいのだろう………。
やや股丈の浅いデザイン的な、白いショーツが現れたではないか。
シンプルだけどサイドが細くて、まるで窓があるように前側が透けたレース仕立て。
そこから真っ黒な陰毛がびっしり生えているのが丸見えで、顔に似合わずいやらしい……。
そこを居場所を求めてオレンジ色の脚がたくさんついた濃いグリーンの長い奴が、場違いに鎮座している。
下手に触ると返り討ちにあうだけでなく、綾香が噛まれるかもしれない。
綾香 どうなの?……早く〜………
後輩 噛まれるから動かないで……
もう一度綾香に警告すると、その辺で見つけてきた小枝でムカデの体の下にそ〜っと差し込む。
奴は常に動いて体を反転させて、巧みに枝を躱していく。
頭を下に向け、南下するそいつを掬い上げた。
そう思ったときには長い体がグニャ〜っとして、先に接地した頭側の無数の脚がショーツの生地を掴み、失敗に終わる。
そこが割れ目の上だから始末が悪い。
奴を興奮さないように、タイミングを見てトライする。
奴を刺激しないようにするにはショーツ側を抉るように枝先を奴の体の下に差し入れなければならず、そうすると綾香が体をピクンッと反応する。
肌が露出した股の付け根に逃げようとする奴を、方向転換させる。
ムカデは人が思うより動きが早く、想像していたよりも難航を極めた。
場所が場所なのだから仕方がないけれど……。
綾香は硬く目を閉じて、静かにしている。
手元が狂いそうになるのを必死に制御する。
枝先を通じてショーツの下の柔らかさが伝わってくるのだから、気が散って仕方がない。
そんな気はなかったのに、邪な気持ちが湧いてきてしまうではないか……。
先輩ではあっても美人なのだ。
こんないやらしい下着を履いて、目の前でムカデを張り付かせた股を開いているのだ。
興奮するなというのは、無理というものである。
わざとではないけれど難航するこの状況に、堪らない興奮を覚えるようになってしまった。
ムカデの体がそこにないのにもかかわらず、枝先をポイントを一点に絞って擦り、時には突いて見せた。
そんなことを続けていた後輩は、目を見張った。
透けた窓との境界、クロッチ側になった生地の下のほうに縦長の染みが浮き出てきたのだ。
嘘だろ……濡れてきたのか……?
一瞬そこに見惚れていたら手に持つ枝を伝ってくるムカデに気付き、枝ごとムカデを遠くに投げ捨てる。
急に我に返ると申しわけなくなり、 両手で顔を覆っている綾香のスカートを素早く下ろした。
後輩 もう大丈夫ですよ、噛まれなくて良かっ
たです……
綾香 本当に?……もういない?
後輩 遠くに放り投げましたから……
少し遅い昼食の蕎麦を無言の2人が啜る。
駅に併設された立ち食い蕎麦屋、そこがいい匂いを漂わせていたのだ。
釣り上げた綺麗なヤマメを見せたはいいけれど、あんなことがあった後では感動も何もあったものではない。
会話も極端に少なくなり、無言で蕎麦を食べなくてはならなくなってしまった。
元はといえば、釣り竿など持ってきた自分が悪いのだと、後輩の彼は落ち込んでいた………。
元はといえば彼を喜ばそうと気を遣った自分が悪いのだと、綾香は落ち込んでいた。
彼にあんな真似をさせて、彼にしてみれば見たくもないものを見せられたのだ。
恥ずかしいだけではなく、落ち込んでいた。
懸念していたことを確認したくトイレに行ったら、現実を目にして顔から火が出そうになったしまった。
濡れていたのだ。
ショーツにも滲み出て、彼はそれを永遠と見なければいけなかったのだ。
感じやすい体になったとはいっても、あんな状況で反応するなんて……。
何を喋っていいのか分からない。
綾香はただ、黙々と蕎麦を啜るしかなかった……。
翌日、この時期にしては秋らしくなく25度に迫る気温になると知って、綾香は夏物の水色をした薄手のスカートスーツに身を包んだ。
汗ばむのも嫌だからインナーをパスするからには下着を透けさせないようページュを選び、昔からルーティンの朝のシャワーを済ませてから下着の上下を身に着けた。
ここにも綾香のこだわりがある。
地味な下着こそお洒落なものにしたい、そういった気持ちからセンスを光らせれば自然と清楚なものになる。
これが男性の感性では何故かセクシーに映るのが綾香には理解しがたいけれど、自分が好きで着けるならそれでいいと思うのだ。
ただ透けたレース部分があるだけなのに、それが何なのだろう………。
会社に出勤すると、一緒に取引先に出向くはずだった後輩社員の女の子が欠勤すると報告を受けた。
上司 申し訳ないけど、今日も彼と行ってくれ
るかい……?
その彼とは言わずと知れた、後輩くんである。
綾香 あっ……そうなんですね、分かりました…
彼はそれを聞いて伏し目がちで立ち上がり、用意をはじめていた。
電車、バスを乗り継いで先方との仕事を済ませ、昼食を挟んで午後の訪問先が思いのほか早く済んでしまった。
ハスの中で、気まずい雰囲気が流れる。
ここまで仕事の話しかしておらず、互いにまともに目すら合わせられないでいた。
あ〜もう、やだやだ………。
自分の愚かさに綾香は嫌気がさしていた。
そんなとき、ある停留所で学生の群れがゾロゾロと流れ込んでくる。
綾香たちは後方に移動しなければならず、後輩の彼は綾香を少しでも楽な場所へと誘導してくれるのだった。
綾香は最後部の手前、ひとり座席のある横に立つ状態にあり、後輩より一段高い位置だった。
満員となった車内はひしめき合い、座席に座るものは立つ者と目を合わそうとはしない。
綾香の横に座る人なんて、居眠りを始める始末。
眠ってしまえば気不味さから逃げられるとの算段なのは、明らかである。
後輩くんは綾香を一段上に逃がすために綾香と向き合ったまま身動きが取れなくなり、墓穴を掘っていた。
気不味さから俯いているけれど、綾香だって気まずいのは変わらない。
馬鹿………内心で、密かにそう呟く綾香。
それにしてもこの運転手は運転が荒いのか下手なのか、ブレーキがかかる度に体が大きく前に傾いてどうしようもない。
その度に胸の高さにある後輩くんの顔が、当たりそうになるから気が抜けない。
人で隠れて前方を見ることができず、不意打ちのように体が傾く……。
綾香がいくら気お付けていても、後ろ向きの彼はやがて踏ん張りが効かなくなるというもの。
図らずも綾香の胸に顔面を押し付ける形になり、慌てて動揺している。
見ていてわざとではないことは分かるし、防ぎようがないとなるとかなり恥ずかしい。
胸を腕でブロックすることも考えたけれど、それでは彼の顔が痛いだろうと思うとそれも出来ない。
そうこうするうちにまた綾香の胸に、彼の顔が埋まっていた。
それが学生の一団に押され、顔がほぼ密着したまま動けなった彼が激しく動揺して四苦八苦を始める。
顔を離そうとこれ以上、右に左に動かれては堪らないのだ。
綾香 仕方ないから、動かないで……
急いで彼に囁くと、意味を察した彼が真っ赤な顔で大人しくなった。
胸が彼の荒い呼吸で暑くて堪らない。
体をずらそうにもそれすら叶わず、綾香の右胸を押しつぶす彼の顔が茹でダコのように赤いのが、綾香の羞恥心をさらに煽り立てる。
互いの体が前後に揺れるたび彼の顔が胸を潰し、変な気分になる。
綾香が身に付けるブラジャーは貧乳の女性が着けるものとは違い、言い換えるなら寄せて上げて服の上から美しい胸の形を作るタイプでもない。
Dカップという豊かなバストを持つ綾香は胸を包んで支える類、そういうシンプルなタイプのブラである。
つまりパッドも必要ないので、薄いのだ。
後輩の彼は露骨に胸の柔らかさを感じ、綾香としても否が応でも乳首への刺激が嫌でも伝わっしまう。
前回と同じ不可抗力が、またも羞恥する事態になってしまったのだ。
でも今回はよりあからさまに恥ずかしい。
綾香のコンプレックスである乳首が大きいことが、これでバレてしまうのだから。
もう、気付いているのだろうか………。
前からなんとなく気付いていたけれど、こんなに胸が大きいなんて知らなかった。
着痩せするなんて、反則だ……。
お尻にばかり目が行っていたけれどウエストは細いし、美人で年齢を感じさせなくてこんなに胸が大きくて………綺麗なのに剛毛なんて……。
昨日間近に見たあのショーツの中の黒い密林を思い出し、股間が硬くなるのを制御出来ない。
それに………さっきから頬に硬いものが当たるって、これは乳首じゃないのか……?
頭がぼ〜っとして、理性が薄れてゆく……。
横を向けていた顔を前に戻し、唇に乳首が当たる位置に調節する。
気がつくとブラウスの上から唇で挟んで、舌を動かしていた……。
彼も所詮は男で、やっぱりこうなるのだと諦めるしかなかった。
綾香が騒がなくても彼を後で責めることをすれば、若い彼のキャリアは呆気なく終わりを告げ
るだろう。
それ以前に綾香自身、好機の目に晒されることにはどうしても耐えられない。
それに………体の芯に、火がついてしまった。
電車の中で2人の男性に貫かれてしまったあの日以来、男性とは交わっていない体が熱い。
ブラウスのボタンが外されていくことを、綾香は目を閉じた顔を背けることしか出来なかった……。
先輩の……綾香さんの胸を見たい……。
その強烈な欲望に突き動かされ、迷わずブラウスのボタンを外していく。
薄い水色のスーツの下の、白いシャツブラウスの下から出てきたのはベージュ色のブラジャーだった。
昨日見たショーツと同じ透けたレース部分がブラにもあって、欲情をそそる。
そして気付く………フロントホックであることを。
迷わずそれを外し、うっとりするくらいグラマーな乳房をその目にしていた。
白く見事な胸に濃い茶色の乳輪、同じ色のなんて大きくて魅力的な乳首なのか……。
ツンと尖って勃起したそれが、バスの揺れに乗じて同じく揺れる乳房の先でプルンっと上下に揺れている。
顔を近づけて口に含んだ。
舌を動かすと口の中で跳ね返り、動かす方向に逃げ惑う。
それを唇で保定して、舌先で弄んだ。
綾香の体がビクンッと反応をして、おでこに熱い息が吐きかけられる。
勿体なくて左右の乳首を交互に口に含み、唾液で艶々と光る乳首をこれでもかと堪能する。
止められなかった………。
駅に着く前に、バスを途中下車する。
以前にも来たことがあるから、多少の地理感覚は綾香にはある。
確か近くに人気のない公園があったはず………。
……………あった。
お昼時は近くのコンビニで購入したお弁当を広げる人もいるであろうこの公園は、今は人の姿はまったく見られない。
東京都下にはこんな公園が、まだたくさんあるのだろう。
大手企業のビルがあるのに、そのすぐ近くに古い住宅街が広がっている。
この公園は法律で決められているから造られたのは明白で、公衆トイレがある割には監視カメラの設置もない。
あんなだいそれたことをしてから我に返った後輩くんは、小さくなって綾香の後に続いていた。
こんな公園に無言のまま連れて来られたのだから、身の振り方を踏まえた説教が待っているのだと覚悟していたのだ。
2人でトイレの入口に立つと、綾香は言った。
中に利用する人が居るか、見てきて……と。
絶望にかられた彼は意味も分からず、綾香の言う通り中を確認してから戻った。
後輩 あの……誰も居ませんけど……
綾香 そう…………来なさいよ……
どこか棘のある言葉で綾香に促され、どんな仕打ちが待っていようと従うつもりでついて行く。
綾香には得体のしれない恐ろしい裏の顔があるのだと、脚が震える。
入口まで来ると手首を掴まれ、男子トイレに連れ込まれていた。
こんな綺麗な人なのに、元スケ番だったなんて………。
彼は血みどろになる自分を想像して、チビリそうだった。
個室に引き込まれると鍵を掛けられて、いよいよ覚悟を決めた。
すると綾香は自らブラウスのボタンを外し、こう言ったのだ。
綾香 責任を取りなさい………同じことをして。
睨みつけるような強い眼差しで見詰められ、震える手でブラジャーの前を外す。
もう一度綾香を見てから、乳首を口に含んだ。
ちゅぴっ……れろれろれろれろれろ……ちゅぴっ……
綾香 そう、そうよ………もっと優しくして……
いいわ…そうよ、気持ちいい…んっんっ…
彼は何が何だか分からず、とにかく綾香を喜ばそうと無心で愛撫を続け、綾香の変貌ぶりに恐怖を覚えていた。
綾香 我慢できないわ……
彼は胸から引き剥がされると、衝撃の光景を目にする。
綾香自らスカートの中に手を入れ、ショーツを引き下ろしたのだ。
綾香 見たかったんでしょ……?
片脚を便座に乗せて露わになった剛毛を見せつけて、妖艶な顔で綾香は呟いた。
綾香 舐めてくれる………?
普段の姿からは想像出来ない事態に頭はパニックになり、気が付けばそこに顔を近づける自分がいた。
地面に膝をつき、灰色がかった茶色と言うべき色の割れ目を指で開く。
中はすでに濡れて濃いピンク色が輝いて見える。
吸い寄せられるように口を付けて、透明なそれを啜る。
いやらしい女の匂いが鼻を突き、口の中が粘度の強いヌルヌルしたものが広がっていく。
それを上顎に舌を擦り合わせて確かめると、ビラビラの内側からピンク色の粘膜に舌を這わせていく。
唇と舌を駆使して舐め取り、クリトリスを吸った。
包皮を内側から持ち上げんばかりに硬くなった蕾は、包皮越しにも存在感を誇示している。
皮の上から舐め回し、半分ほど顔を覗かせるそこを持ち上げるように舌先を走らせる。
自らの太腿に爪を食い込ませながら綾香が言う。
綾香 あっ…あっ凄い気持ちいい……
そのうち綾香の手は彼の頭に移り、髪の毛を指の間に絡ませるようにして腰を揺らしはじめた。
波打つように怪しく動く腰が彼の口に押し付けられ、綾香の指先が彼の頭皮を揉みほぐす。
彼が包皮を捲り、パンパンに勃起したクリトリスを露出する。
乳首も大きくて魅力的だったけれど、クリトリスも小指の爪よりも大きいことにびっくりした。
堪らなくてそれを吸いながら、痛みを生じさせないように舌で表面を滑らせる。
そうすると綾香の下半身の筋肉が痙攣をしたように震えだし、腹筋や大角膜まで力が入るのか吐き出す息までもビブラートさせている。
まるで小さなペニスを舐めている錯覚に陥るほど見事な流線を描くクリトリス、それを吸い上げてはカリ首部分に舌先を周回させ、また吸っては素早く走らせて舐め続ける。
やがて掴まれた髪の毛が鷲掴みにされ、痛みを感じるのど同時に熱い液体が顔に吹きかけられていた。
綾香 ごめんなさい、出ちゃった……
綾香はバッグから取り出しだハンカチで彼の顔を拭うと、今度はスラックスのチャックを下げて彼の顔を見上げると、ペニスを取り出した。
綾香 可愛い顔をして、立派ね……
ツンとした尿臭と独特の臭いを放つそれを口に含むと、綾香は頭をゆっくり前後に振りはじめた。
温もりに包まれる心地よさに目を閉じて、溜息を出す……。
この人がフェラチオをしてるなんて、まだ信じられない……。
心がついて行かないのに、下半身からは確実に唇の粘膜がねっとりと絡みつく。
そんなあべこべな快感が伝わる、不思議な感覚だった。
こんなときに限って誰かが入って来るなんて……。
彼は息を殺して待つつもりでいるのに、綾香はお構いなしに頭を振り続ける。
おまけに若者らしき人物がその場で携帯に掛かってきた誰かと話をはじめ、笑っている。
早く出ていかないかと憤りを感じるけれど、こちらのほうが大人として褒められたことをしていない………。
そんな中でも綾香は一切音を立てずに粛々と頭を動かし、後輩を確実に追い詰めていく。
待って待って……ちょっと待って……
綾香の頭を抑えようとするけれど、その手を払い除けて強行していく……。
だけどさぁ〜……アッハハハハッ………
外に出て話せばいいものを、こちらな気も知らないで………。
怒りと焦りが交互に押し寄せ、悶絶する後輩。
間もなくそな兆しを感じて、歯を食いしばったけれど……。
次の瞬間には綾香の喉を目掛けて、勢いよく射精をしていた。
頭が真っ白になるくらいの快感に、しばらく動けなかった。
そういえばアレは、どうなった………?
くだらない会話を続ける誰かが居残る中、尿道に残る精液を吸い取る綾香。
亀頭を綺麗に舐めとられて、敏感になっているだけに声を上げたい気持ちをグッと堪える。
やっと立ち上がった綾香が指で唇を拭う仕草を見せて、便座に座れとジェスチャーで指示をする。
この状況でまさかとは思ったけれど、綾香は躊躇なく跨いでくるではないか……。
たった今出したばかりだというのに、起こされた自分のペニスががに股になった綾香の中心にあてがわれるのを見て、信じられない気持ちでいた。
まだどこかで現実逃避をする自分がいたけれど、太い煙突が真っ黒な雲に飲み込まれていく不条理を、まるで他人事のように見詰める自分がいた。
それが自分の身に起きていると実感するまでには時間はかからず、強烈な快感に襲われて思わず手で口を塞がなければならなかった。
そして美魔女の腰が、完全に降ろされた………。
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