………そうなのよね…そこが問題なのよね…どう思う、高松くん?
ーーーん~~、ひとつ言えることは課長…僕は課長について行きますよ…僕だけじゃなくて、皆そう思ってるんじゃないですかね
………ふふっ…褒めたって何もでないわよ?…でも、ありがとう…私は部下に恵まれたわね…
帰宅ラッシュに混み合う電車丿中ほどで、雅美は部下の高松と並んで電車の揺れに身を任せていた。
ーーーそれじゃ、お先です…
程なくして高松は雅美に笑顔を見せ、駅に停車した電車から降りていった。
高松は雅美の部下として、貴重な男性社員の1人だ。
姉と妹に囲まれて育ったせいか、全くいやらしさを感じない。
女性ばかりの同僚の中で女性の゙気持が理解出来て、いやらしさのない男性特有の思考能力は時に目からウロコではないが、かなりの戦力になっている。
あれからエロガキの音沙汰はない。
当然だった。
雅美はあの無駄に大きい椅子が運び出されるまで待っていて、その場でエロガキの悪事を暴いたのだ。
やけに重たい椅子の中に人が入っていてスタッフたちは仰天していたが、警察沙汰にこそならなかったもののスポンサー企業の息子と分って問題になったのだ。
エロガキの悪行は白日の元に晒され、スポンサー側は放送局と雅美の会社にお詫び安行が行われて一応の終息を迎えた。
あのバカ息子は武者修行として海外に飛ばされたらしいが、熱りが冷めるまでは帰国は許されないとの噂だ。
堅物だが人情味のある父親にして社長は面子を潰され、バカ息子である息子は跡取りのレールには永久に戻されないだろう。
早くシャワーを浴びて、ビールで喉を潤したい……嫌な記憶を頭から振り払いながら、雅美は素朴な欲求を覚えて炭酸の刺激のない唾液を飲み込んだ。
斜め後ろから熟女の域に入りつつある雅美を見つめる、そんな男がいた。
ややスレンダーで髪の毛をアップにしたうなじ、時おり見える横顔からは、さぞかし若い頃は男が放って置かなかったであろうことが想像される。
いま見ていても円熟味を増して、新たな色気を滲ませる魅力的な良い女だった。
少しづつ、少しづつ女に近づいて、やっと後ろに着いた。
グレーのスカートスーツ……膝上丈のセミタイトスカート。
満員賭場いえないが、そこそこの混み具合い。
出来るか?………男は一瞬だけ躊躇したが、いつも電車を利用するわけではない、次はいつ会えるか保証もない。覚悟を決めて、スカートに手の平を当てた。
柔らかい尻の肉の感触が手に伝わる。
女が気付き、後ろを気にする素振りを見せる。
どこまで出来るか……スカートを少しづつ手繰り寄せて裾を掴むと、ゆっくり捲り上げてみた。
女が男の手を振り払おうとしてきたが、その程度の抗いなら想定内だ。
パンストに包まれた白いショーツがお目見えした。
てっきり中年女性が好みそうなデカパンかと思ったが、予想を裏切り面積の少ない下着だ。女のお尻は3分の2ほどしか覆われてはいない。
まだまだ女であるプライドがあるとみえて、男は嬉しくなった。
やんわりとお尻の柔らかさを堪能する間、女はしきりに後ろを気にして振り返ろうとしたが、その勇気はないようだった。
パンストを摘み、爪を立てて何度か引っ張る。
やった、小さな穴が空いた。
すかさず両手を使って穴を拡げたが、思ったよりもピリリッと音がして冷や汗が出てしまった。
女が初めてこちらの手を掴んで、抵抗らしい抵抗をみせてきたが、振り払ってやった。
ショーツ越しに触る女のアソコは、柔らかかった。
雅美はやっと落ち着いてきた生活に、波風を立てたくはなかった。
会社はエロガキの件で味方になってくれたが、散々迷惑をかけたのだ。
もう性的なことで騒ぎを起こしたくない。
出来る限りの抵抗をしたつもりだったが、相手は調子にのってパンストを破り触ってきていた。
どうする……どうすればいい?……こういう時、なぜ誰も気づいてくれないのか、雅美はもどかしかった。
相手はお尻の下を強引に手首まで突っ込んできて、触れて欲しくはない所を弄ってきた。
手で引き剥がそうとしたが、男の手に自分の手をただ重ねてるだけの格好にしかならず、後の祭りだった。
……、やめて……それ以上は……それ以上は………
雅美の願いは虚しく通り過ぎ、クロッチに染みが出来はじめていた。
あっと思ったときには遅かった。
クロッチを横にずらして直に指が触れていた。
厳重に包装され、海外から輸入された果物があるとする。
検疫をすり抜けた害虫が競争相手のいない独壇場で一匹、密かに果実を貪るのと似ていた。
スカートの下、パンストとショーツに阻まれた中で男の指が自由にクリトリスを弄んでいた。
くりくりと小さな円を描き、愛液で滑りの良くなった包皮の上から勃起した塊を執拗に撫で回す。
………どうして誰も気付かないの……ねぇどうして…
社会的地位を得て小娘のように怖いもの知らずな無鉄砲にはなれず、自分のような年齢丿女が痴漢の被害にあっていると今さら声にも出来ない。
ただ、望まない快感に打ち震えるだけだった。
いきなり男の悪戯が止まった。
雅美はスカートを降ろそうと下げたのに、スッとまた引き上げられた。
何かが膣口に押し当てられる。
覚えのある相手のその行動に雅美は腰をずらしてみたが、その腰をがっしりと抑えられると、絶望を感じる圧迫感と共に膣壁が押し広がる苦痛に顔を歪めた。
ーーーはあぁぁ~〜………
男の吐息が聞こえてきた。
2度、3度………ペニスが中を往復すると、滑らかなピストンへと移行していく。
雅美は目を見開いて、自分の中をペニスが動く感覚を実感した。
膣壁を擦られるたび、雅美は女の喜びが拡がるのを感じた。
吊り革を掴む手とは別の手で口を抑え、注がれる快感を受け入れざるをえなかった。
腰の辺りのシャツブラウスがスカートから引き抜かれ、そこから男の腕が差し込まれる。
ブラジャーのホックが外され、前に回された手が
乳房を鷲掴みにする。
雅美の前のシートに座る中年サラリーマンは居眠りをして頭を垂らし、OLはスマホを見るのに忙しいらしい。
雅美のジャケットの前が怪しく動くことに、誰も気付くものはいない。
乳首を捏ねくり回されながら、削岩機のように打ち付けられるペニス。
…きもちいい……きもちいい…きもちいい……いい……いい………あぁいい………いい………いい………………
中を掻き乱され続けて、雅美はいきなり背中を反らして3〜4回、大きく身体を震わせた。
男は雅美が崩れ落ちないように支えて、耐えた。
膣の中で壁がふにゃふにゃと蠢く。
その動きが怠慢になって、再び腰を動かし始めた。
ーーーああ…きもちいい……あったかい…すげぇ……
柔らかく滑らかでいて、複雑な刺激を与えてくる雅美の膣を、もう少し堪能したい。
遅漏でつくづく良かったと、男は初めて思った。
再び打ち付けられ始めて、収まりかけた波が急速に上がるのを雅美は感じた。
こんな場所じゃなければと、そう思ったところで何も変わらない。
大人は身勝手にペースを早め、しっかりと突いてきていた。
何度も、何度も………何度も。
すぐに次のオーガズムがきた。
堪らなくて、切なくて、もう止めて欲しくて、なのにもっと欲しかった。
三たび男のピストンが再開される。
ゆっくりと、まったりした攻め方に変わり、危機感が減った代わりにいつまでも感じさせられて、かえって地獄になった。
熱く硬いペニスが滑らかに迫り、後退していっては許しがたい快感を連れて来る。
…もう……おかしくなる………あぁ…いや………
男のペースが上がってきた。
………いや……あぁ……いや……だめ……もう……だめ……
息ができない…気持いい…身体に力が入った。
一段と早いピストンが暫く続き、雅美は視界が白くなった。
力強い射精が始まり、子宮口目がけて放出された。
男は萎え始めたペニスをゆっくり引き抜くと、泡だった精液が中から遅れて溢れ出てきた。
外に漏れ出る前にショーツを元に戻して、蓋をする。
タイミング良く駅に停車した電車から、男は降りた。
女は憔悴したような、恍惚にも見えるなんともいえない表情で立っていた。
雅美はオーガズムの波が引いていく中で、男が離れるのを自覚していた。
駅に停車して開いたドアから出ていく乗客の中に、それらしい男がいた。
顔も姿も見ていないのに、なぜか雅美は確信を持ってそう思った。
その男は足を止めて振り返り、社内に残る自分を探しているように見えた。
目が合うと視線が雅美に留まり、動き出した電車を見送るように雅美から目を離さずに最後まで見ていた。
雅美は快感の余韻に浸りながら、ショーツの不快感が気になって仕方がなかった。
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