エピソード4
しっかし邪魔だな!!
僕は他の痴漢達に憤りを感じた。
先日のOL風の女の子を痴漢する際に、とにかく野良の痴漢師共が邪魔だった。
思い返してみると、彼らは彼らで自分以外の痴漢師を邪魔に思っている様子があった。
それがさらに僕の嫌悪感を煽ったし、見ていて醜いと感じた。
「あんたも十分醜いけどね。」
なんでも話せる同僚の優子に話すと、聞き流す様に言われた。
僕は一連の話を誰かに聞いて欲しくて、定期的に優子に話す。優子は呆れたように、、そして二言目には「その情熱を頼むから仕事に向けて」とキレ気味に言われた。
聞いて貰ってありがたいっちゃありがたい。けど優子に話してもスッキリしないな、、、。
その日僕は一日中悶々として悩んでいた。
家に帰り、何気なくテレビをつける。
テレビでは季節外れの心霊特集をしていた。
、、、これだ。
テレビを何気なく見ていて僕は閃いた。
天才だ。僕は間違いなく天才だ!
金縛りの術だ!!
あの忌々しい痴漢師達が入って来ようとも、金縛りで身体を動かなくさせれば入ってくる事が出来ない。
それどころか、ターゲットの女の子も動く事が出来ないから逃げられる事も無い。
幽体離脱と身体の原型を作る事、そして物に触れる事が出来たんだ、金縛りだって出来るはず!
僕は急いでネットで金縛りの術の方法を探した。
しかし、それっぽい記述はあるが、中々信ぴょう性のある記述は見つからない。
まずは自分が意図的に金縛りに合う所から初めて、そこから他人を金縛りに合わせる方法のヒントを得よう。
僕はそう考えた。
この日から僕は金縛りの術の訓練を始めた。
自分が意図して金縛りに合う事は案外簡単だった。ただ、戻し方が分からず半べそかいたが、、。
2.3日で金縛りの強弱の調節、オンオフの切り替えを正確に出来るようになった。
だいぶマスターしてきたな。自分に対してはの話だけど。。。
そして僕は幽体で他人を金縛りにする練習に励む事にした。
これは結構大変だったが、少しだけ手応えを感じたので、意欲的に頑張る事ができた。
他人を金縛りに合わせる方法を試行錯誤しながら練習して、1週間程たった時にコツを掴んだ。
相手に触れずとも、対象を強く念じる。「全身が痺れる」というイメージで念じる。
幽体で徘徊中、たまたまアダルトショップ見つけたゲス顔のおじさんで試してみた。
すると少し身体を強ばらせつつも動く事が出来ずにいた。
念じるのを辞めるとおじさんは次第に身体が動き出し、物凄い驚いたような恐怖に怯えるような顔で辺りを見回していた。
(金縛りの様に体は動かなくなるけど意識はあるのか、、、)
僕は更に技(金縛りの術)を練磨する。
練習しても心が痛まなそうな、オジサン達を選んで何度も繰り返した。
練習を初めて10日程でかなり正確で応用力のある技へと成長を遂げた。
そして、同時に複数人への技の発動にも成功した。最大4人までなら技を発動しつつ、僕は自由に動ける。4人を超えると僕も念じる事に集中しなくてはいけないため、僕自身が自由に行動が出来なくなる。
しかし、同時に4人止めておけるようになれば充分だろう。と僕は判断した。
早速明日、実践に向かおう。
続く。
(読んでくださっている皆様ありがとうございます。あと10話無いくらいで終わります。)
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