ちょっと・・・ダメ・・・ダメだよ・・・
なに・・・なにしてるの?・・・ダメ・・・
ダメ・・・真弓・・・ダメだよ・・・
私は心の中で叫びながら、その光景を見ていた。
口を手で押さえていないと叫んでしまいそうになりながら見ていた。
2ヶ月ほど前から すっかり付き合いの悪くなった友人・・・大学時代からイベントや飲み会には自分から率先して参加してきた友人の変化に興味が湧いた。
「とうとう真弓にも春が・・・?」そんな悪戯心で後をつけた。
そして今、信じられない光景が目の前に広がっていた。
「やめなよ」
そう言った陽子の声が脳裏に響いた。
「もし彼氏ができたなら、むしろ今はそっとしておこうよ」
そんな忠告を聞かなかった自分を、心の中で責めていた。
そんな無意味な後悔をしている私の目の前で・・・終電の2両目から覗く私の視線の先で・・・友人の真弓の足が、静かにゆっくりと開いていった。
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