帰宅する人で混み合っていた。
早く部屋でビールが飲みたい。喉を流れる心地良さを想像しながらホームに並んでいた。立ち並ぶ人の中に見知った女性を認めていた。
到着した電車。下車する人達をやり過ごすと、次々に車内へと流れ込んでいく。スッと彼女の後に回った。アイボリーのジャケットに黒いタイトスカート。ここしばらくの彼女は魔の手を遮断するように、OKサインを表す服装をしていない。
今日一日、仕事を共にした彼女の尻に触れた。
やはり望んでいないらしく、手でブロックしてきた。その手を握り、指で円を描いてサインを送る。いつもの痴漢だと認識したのか、抵抗は無くなった。短めのスカートを少しづつずり上げ、尻の割れ目から奥へと滑り込ませる。違和感を感じた。パンティの底に厚みがある。ゴム部分から手を差し込み、指を滑り込ませた。オリモノシートらしい。割れ目を幾度もなぞり、クリトリスに攻撃の場を移す。内腿に手を挟まれる。クルクルと小さな円を描き始めていた。パンティの越しに彼女の手が重さなる。濡れてきた。愛液を利用して、指の腹で滑らせていく。
腰が前後に揺れ始めた。
これ以上は暗黙のルール上ご法度、ほど良い快感以上はタブーである。これを厳守してきたことで、信頼関係を築いてきたのだ。指を埋没させた。
ゆっくりと抜き差しを始める。その動きに合わせ、腰を僅にクイクイッと反応させる。
もう、素顔を晒そうと思っていた。
全てを失う恐れがあったが、我慢を出来なくなっていた。
映画館での興奮は、我を失うほどすばらしかったのだ。
もう、彼女と思いきり交わりたかったのだ。
覚悟して、彼女の耳元で囁いた。
「場所を移して続きをしませんか?」
窓越しに写る彼女と目が合った。
驚愕していた。
二人で電車を降りていた。
彼女は狼狽し、次に怒りに満ちた顔を見せた。
どういうつもりなのか。
どうするつもりなのかと、怒りをぶつけてきた。
どうするつもりもないことを冷静に伝え、訳を話した。
これまでのこと、先日の映画館での営みの相手は自分だったことを明かした。
彼女は黙って聞いていた。考え込んでいたかと思うと、盛大にため息をついて両手で顔を覆ってしまった。
「幻滅したでしょ?笑ってもいいわよ」
「笑う理由なんてないですよ、僕も同類ですから」
「…それで、どうしたいの?」
「特段どうしたいということはありませんけど、ただこれからも関係は続けたいと思ってます」
「どういうこと?」
「貴女を抱きたいということです」
承諾も拒絶もせず、彼女は黙っていた。
その彼女の手を引いて歩き始めた。
目の前に公園に光を灯したトイレが目に写っていた。彼女と個室に入った。
「こんな明るい所でなんてイヤ」
拒否する彼女に耳を貸さず、パンティを引き下げ足から抜き取った。
片足を肩に乗せると両手で頭を押さえる抵抗する。それを打破、先程までの名残があるそこに顔を埋めた。
「こんなの酷い…」
クリトリスに吸い付き、舌を這わせる。
ビクビクと体を反応させ、腰を揺らし始める。
遠慮はしなかった。
彼女が感じるのに任せ、勢いも弛めなかった。
派手に体を震わせ、崩れ落ちかけた彼女を支えた。
後を向かせた。
彼女の中に入る。
反応を伺いながら速度を上げていく。
彼女が危なげになってきた。
「んんっ!」
痙攣が収まると、抜いた。
便座に座り、待った。
顔を上気させた彼女……ゆっくりと腰を沈めてきた。
前後が激しさを増す。
怪しい表情をした彼女が、唇を重ねてくる。
ねちっこい彼女の舌が、執拗に絡まる。
上下に打ち付け始めた。 抱きつきながら狂ったように喘ぎ、やがて痙攣した。
立ち上がる彼女。
中からドロッしたものが流れ落ちた。
彼女を丁寧に拭き取った。
パンティに足を通す彼女からオリモノシートを剥がし、奪う。
明日は一日マスクに貼り付け、羞恥心を感じてもらうことにした。
変態呼ばわりをされたが、抵抗を見せた罰である。
翌日、彼女達の側にはあまり寄らないように心掛けていた。女性なら匂いに気づくかもしれないと思ったからだ。
彼女ひとりだけ、その日の仕事のミスが増えていた。
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