時間を少しずらして出社した。
まともに顔を見れないとドキドキしたものだが、彼女はいつも通りに挨拶をしてきていた。あれは本当に彼女だったのかと疑いをもったほどである。背格好は同じなのだ。密かに指の匂を確めると、残ったリアルな香りが彼女だと告げていた。
その夜は確めずにはいられなかった。
例のアダルトサイトを開いてみた。
探してみると彼女らしきものを発見、内容を見れば見るほど今朝の出来事そのものであることが窺える。彼女の感想は途中から代わった人物、つまりオレのことである。慣れていない感じがした、少し乱暴だったらしい。反省せねばなるまい。
生理前であることまでも赤裸々に綴っている。
まだチャンスはあるだろうか…。
翌朝、電車内で彼女を見つけた。
今日はなかなか彼女に近づけないでいた。
俯きかたから始まっていることが窺えた。
跳ねたように頭が上がっては下がる、僅かに肩が痙攣するような反応を見せている。
今日はどう足掻いても近づくことは叶いそうもなく、降りる駅まで歯噛みをしなければならなかった。
今日は手を出せなかったことで罪悪感を感じてはいない。出勤時間をずらさなくともよさそうだ。
少し先に彼女の姿を認めながら後を歩いていた。
思い立ったように立ち止まり、コンビニに入店した彼女。まっすぐトイレに行く姿が外から見えていた。自分も少し迷って店内に入る。この小規模なコンビニはよく利用していたが、確か男女共用トイレだった筈だ。彼女が出てくるのを待って、顔を会わせないよう入れ違いにトイレに入った。
ドアの横の壁にぶら下がる用紙にチラリと目をむけていた。記録されていた清掃時間は10分ほどしか経っていないようだ。
例のアダルトサイトには、トイレの汚物箱を漁って成果を語る人物達の文を目にしてもいた。自分にはそっちの性癖はないのだが、彼等の行動がある思いつきをさせてくれていたのだ。もしかしたらと。
汚物箱の蓋を開けた。
口を閉じたコンビニ袋が1つだけ捨てられていた。迷わず鞄に詰め込んで水を流し、トイレを出た。
出勤すると、当たり前だがついさっき見た服装の彼女がいた。いつものように挨拶を交わし、失念していた用事を思い出したようにその場を離れ、トイレの個室に入った。
鞄からコンビニ袋を取り出した。
袋を破った。
パンストのパッケージに詰め込まれパンティ。
濡れていた。
手に取ると異物感がある。正体はローターだった。濡れた下着の不快感だけではなく、これを取り出したかったということらしい。思い返すと電車内での反応は、かなりのものだった。こんな物を入れられたままコンビニまで移動していたかと思うと、勃起をせずにはいられなかった。
さすがに汚れたパンティも、怪しげな玩具も会社のトイレには捨てられなかったのだろう。
その夜のアダルトサイトには、痴漢する側をあまり刺激しないよう配慮された、控え目にルールを呼びかける内容が書かれていた。
この日から彼女の最寄りの駅に張り込み、最初から彼女を独占することに成功するようになっていた。可能な限りの変装とマスクのお陰で、彼女のにはバレずにいる。
わかりやすく痴漢OKの服装をしてくれるので、判断を間違えないで済む。
彼女が好む傾向が分かってきた。
その気分になるよう触れていかないとだめなのだ。その意味で初めて遭遇したあの男は、熟練者なのかもしれない。
マナーよく触れていると、彼女のほうから触りやすく脚を開いてくれる。
尻に優しく触れ、割れ目に指をやる。焦らしてからパンティを下げ、直接触るのだ。クリトリスは敏感なだけに繊細にしなければならない。絶頂に導くような触れかたはご法度なのだ。周りに気づかれては意味がない。
指の挿入に進めれば、後は彼女の反応を見ながらでいい。
絶頂の前までくると彼女の手で制され、十分な間を置いてから指をゆっくりとピストンさせるのだ。
降りる駅が近づいたところでパンティを引き上げ、後はノータッチ。再び顔を会わせるのは十数分後の会社だった。
このところ願望が募っていた。願望というよりも欲望といったほうが正しいのかもしれない。
例のアダルトサイトは欠かさず見ていた。
分かる人にだけ分かる、そんな隠語が使われている。
「映画館」という言葉がある。過去の彼女のスレから察すると成人映画館を意味していた。
準備をした。
予告の時間と場所に来た。想像ではもう少し狭くて、場末感の漂う空間だと思っていた。以外にも清潔感があって、普通の映画館と変わりがない。
彼女を見つけた。
こちらもそうだが彼女も変装をしている。常日頃から彼女に接していないと、彼女だとは誰も気づかないだろう。
先客に取られる前に、隣に座った。彼女はこちらを見ようともしない。
ドキドキしながら膝に手を置いてみた。
これから始めると、こちらからの意思表示である。
見るともなくスクリーンで繰り広げられる男女の営みを眺める彼女。
手を少しづつスカートの中に滑りこませていく。
彼女が制止してきた。
恥ずかしそうに俯いている。
空いた手を胸に伸ばした。感触からノーブラなのが分かる。
彼女の本気度が知れる。
ここでも阻止しようと、ブロックを受ける。
スカート、胸……静かな攻防が続き、諦めたように彼女から力が抜けた。
彼女の前に回って膝をつくと恥ずかしそうに顔を背け、さほどの力をいれなくても膝を開いてくれた。
スカートに手を入れる。
指先に触れるパンティをゆっくりと引き抜いた。
彼女の腰を少し前に引き寄せ、スカートの奥に顔を埋めた。
夢にまで見ていた彼女のヴァギナ。
指でしか触れることができなかった場所に口をつける。
もうヌルッとしている。
興奮する匂いに満ちて、僅かな光に卑猥な形が浮かび上がる。
クリトリス。
指よりも繊細な舌で攻める。
腰がうねり、ビクビクと不規則な痙攣を起こす。
よく知っていたが、彼女の愛液の分泌量は少なくない。なるべくスカートを汚さないように、苦労して舐め取らなければならない。
彼女の呼吸が荒くなってきた。
見上げれば頭を仰け反らせ、感じている。
両手を伸ばした。
ニットの下に潜らせ、柔らかなバストを揉みほぐす。
乳首が立派に勃起している。
指で摘まみ、優しく揉み捻る。
愛液を舌ですくい上げ、コロコロとクリトリスをいたぶる。
暴れる腰を引き寄せて、舌の感覚が無くなりそうになるまで苛めた。
彼女は激しく腰を震わせ、絶頂した。
気づけば周囲に数人の見物客がいた。
彼女を最後尾まで連れて椅子に手をつかせる。
拒否されれば深追いは止めようと思った。
彼女は待っているように、その姿勢でいる。
OKだと解釈した。
ドキドキしながらズボンを降ろし、取り出した。
少しの抵抗を感じ、吸い込まれるようだった。
彼女の中は温く、その絡み付きようにじっとしてはいられない。
タプタプと当たるたびに尻肉が歪む。
ニットに手を入れバストを掴む。
顎を上げ、上半身を硬直させて感じ入る彼女。
そうかと思えば髪を振り乱し、押し殺した喘ぎ声を上げている。
感じてくれていることに感動し、続ける。
押し寄せる射精感を押さえ込む。
打ち込み続けた。
我慢した。
我慢して、ひたすら突き続けた。
彼女の背中に顔を押しつけて、我慢を続けた。
…………イクッ
…………イッちゃうっ
こちらも彼女に限界を告げた。
………どうする?
………外?…このまま?
少し間が空いた。
………………中に
…………抜かないで
耳を疑った。
………本当にいいのか?
声を詰まらせ、振り絞るように彼女は言った。
ハァハァ…このっ…まっまぁ……なかあっ………ハァハァッ…抜かなっ…でぇっ
我慢を解除して射精するするものだと思っていた。
だが今回は我慢の限界を越え、見えない壁を突発するようかのように飛び出した。
しばらく中に留まり、引き抜いた。
彼女の中からドロ~っとしたものが、糸を引きながら流れ落ちていった。
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