「美咲さん、ちょっと良いですか?」
会議室で準備をしている美咲さんに、俺はできるだけ声のトーンを落として話しかけた。
平静を装っているつもりだが、おそらく緊張は隠せていないだろう。
心臓が高鳴り汗が噴き出てくる。
「ちょっと、これを見てほしいんですけど」
一枚の紙を見せると、美咲さんの顔が強張った。
それは写真だ。
明るい給湯室の床に、シンクにもたれるようにして女が座っている。
給湯室などどこのビルでも同じようなものかもしれないが、ポットや棚の色や形で このビルの3階にある給湯室だとわかる。
女はブラの中に手を入れ、右手の指でクリトリスを弄っている。
ブラウスのボタンは外され乳首まで見えている。
スカートは腰まで捲れ上がり下着のない股間が丸見えだ。
顔の上半分は塗りつぶされているが、唇を見ただけで女が恍惚としているのが伝わってくる。
「これ・・・どうして・・・」
「これ、美咲さん・・・ですよね?」
美咲さんは体をビクッとさせた。
写真を見つめたまま俺を警戒している。
困惑と恐怖に震えている姿にゾクゾクした。
「顔は塗りつぶされてて分からないけど・・・でも、これ・・・」
俺は写真を指差した。
シンクの上に 可愛いピンクのマグカップが置かれている。
「これ、美咲さんのですよね・・・」
美咲さんは唇を噛み、自分の手で自分を抱きしめている。
俺はゾクゾクしながら右手を美咲さんの肩に置いた。
美咲さんは震えていた。
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