夜7時といってもまだ夏のとばりが落ちたばかり、チャイムの音で玄関に出
ると人影が・・・
「ナオミさん、俺・・・笹島です」
ああ・・私は夫の従兄弟の連れ合いの男だと思い玄関を開けました。
農業と借家を営む笹島は還暦を迎えそうな年だがなかなか顔艶もよく、夫
から聞かされた話では好色男という話しでした。
今日、農協の会合で近くに来た、明日は大阪に行くとの事で寄ったとの事で
した。
私は葬儀でも世話になっている事もあり家にあげました。
「久しぶり・・・元気かね」
酒の臭いがプンプンしました
土産だと差出たワインは一緒に飲もうと言う事か、私が好きな事を察してい
たようです。
卓袱台の前に座り込むと早速グラスを要求しあつかましい男だと思いまし
た。
「ナオミさんはいつまでたっても色っぽいな・・」
「俺のカかなんか抱く気にもならん、仙一さんはあんた残して、今頃悔やん
でいるろう」
そんなたわいない話が続き次第に話しがエスカレートしていきました。
「尺八やったのか・・・・」
「ええ・・・」
「知らねーのか」
私はよくお年寄りが言っていた事なのかと思いました。
「いやだわ・・・・」
「照れる事も無いだろう・・・」
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