【08】
プジョー106の車内。
孝史は考え込んでいた。
時刻は午後6時25分。
辺りは暗くなり街灯の明かりがシルバーのボディと車内を照らしている。
この車は結婚した当初、孝史が無理を言って買ったものだった。値段は安く
排気量も小さいが、なにせ外国車の為、国産に比べ頻繁に故障があり、修理
代もかかる。
それを承知で孝史は陽子に何とか了解を取って買った。
元々バイクが好きでドゥカティに乗っていたが、結婚生活をするにあたり無
駄を省く為に売り払い、それからバイクに乗ることは無くなった。
欲しいのは山々だが、車二台に家のローンや保育園料等々を支払っていく
と、とてもバイクなど所持することは無理だった。
だから自分が乗る車だけは好きなものが欲しかった。
だが、後にも先にも孝史が我が儘を通したのは、これだけだった。
「何故なんだ・・陽子。なにが不満だったんた?」
ここ半年くらいは孝史の仕事の都合で帰りが遅かった。休日も出勤するか寝
ているかのどちらかで、家の事などほったらかしにしていた。
確かに、陽子と会話する機会は少なくなり、寝室も別々な為、セックスの回
数も減っていた。
ここ最近はまったくしていない。
妻が浮気するキッカケなりチャンスなりはあったろう。
だからといって浮気に走るならば、世の中の女はみな浮気するだろう。
生活するという事は、そういうものだ。
孝史には答えが見つからなかった。
「アキヒロって誰だよ!?ソイツがそんなにいいのか?そんなに優しいの
か?癒してくれるのか?ソイツとのセックスは、そんなに良かったの
か!?」
孝史は、陽子と「アキヒロ」がセックスしている場面を想像してみた。
愛する妻が他の男に抱かれる。
服を脱がされて乳房を愛撫され、乳首を吸われる。
男の手が陽子の下半身に伸び、下着の中へ吸い込まれる。
男の愛撫で声をあげ喘ぐ陽子。
自ら男の股間に手を伸ばし、パンパンに膨れ上がったペニスの感触を楽し
み、ズボンを脱がせ孝史のペニスよりも遥かに太く長い反り返ったモノを見
つめ笑みを浮かべてイヤらしく舌なめずりする陽子。
そして、股間に顔をうずめ喚起の表情でペニスをくわえ必死に舐めまわす。
陰部からはダラダラとだらしなく愛液を垂れ流しヒクヒクとさせながら愛お
しそうにペニスを口に含み上下させる。
おもむろに顔を上げると、まるで盛りのついた雌犬のように懇願する。
「お願い・・・入れて・・・。」
涎を垂らしながらペニスに頬ずりする陽子に、男は言う。
「何をどこに入れて欲しいんだ?ちゃんと言わなきゃ入れないぜ?」
イヤらしく笑みを浮かべる男に陽子は答える。
「あなたの・・チ○ポを・・アタシのオマ○コに入れて・・・。」
「どんなチ○ポをどんなマ○コに入れたいんだ?」
「・・・アナタの太くて長くて固い勃起したチ○ポを・・・アタシのグチョ
グチョになったイヤらしいオマ○コに入れて!」
「ダンナに入れてもらえよ。オレはしゃぶって貰えりゃいいから。」
「あぁぁ・・・イジワル言わないで!我慢できないの!アナタのチ○ポじゃ
なきゃダメなのぉ!お願い!入れてぇ!太いチ○ポ入れてぇ!ダンナのチ○
ポよりアナタのチ○ポがイイのぉ!!早くぅ!!ちょうだぁい!!!」
「陽子はスケベな女だなぁ。ほら入れてやるよ。」
足を広げ、陰部をヌラヌラと濡らし懇願する陽子に、男は太く長い反り返っ
たペニスを突き立てる。
「あああぁぁぁぁぁ!!イイぃぃぃ!!気持ちイイぃぃ!!奥までズンズン
くるぅ!!突いてぇ!!もっと激しく突いてぇ!!」
男にしがみつき両足を男の腰に絡ませ涎を垂らしながらヨガリ狂う陽子。
孝史は想像しながら嫉妬に苦しみ、陽子を憎んだ。
しかし、孝史の心とは裏腹に股間は膨れ上がっていた。
陽子が他人に抱かれ喘ぐ姿を想像しながら孝史のペニスは勃起していた。
不思議な感覚だった。
『オレはMなのか?そんな素質があったのか?』
自虐的な想像に興奮した孝史は、ベルトを緩めるとファスナーを開け、これ
以上無いくらい勃起したペニスを取り出すと無我夢中で扱き始めた。
街灯の明かりが車内を照らし、孝史のペニスはテカテカと光り、先端からは
半透明の液体がこぼれていた。
陽子が実際にされたであろう行為を想像し、いつも以上に興奮した孝史は、
車道を通り過ぎる車のヘッドライトが車内を浮かび上がらせた後、前方から
小さな光が3つ近づいてくるのにも気付かず快感に浸りながら右手を激しく
動かした・・・。
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