ある日、引っ越し業者のトラックが、アパートの前に停まって家具等の荷物を降ろしている。
窓からその様子を見ていると、間違いなく子供がいるようだ。たぶんそれは、前の住民の娘のような大人ではないだろう。
俺は窓のカーテンを閉めた。
その日の夜、その部屋の奥さんが挨拶に来た。
「今度引っ越してきた伊藤です。よろしくお願いします。」
俺は菓子を受け取り、お礼を言って少し世間話をした。
この家族は母子家庭のようだった。
「それは大変ですね、子供さんはおいくつですか?」
「中2なんです。一応受験の準備しなくちゃいけないんですけど…」
中2か…ちょっとまだ幼いな…
そう思いながら、玄関のドアを閉めた。
次の日、仕事に行こうと玄関を出た時、2階から誰かが降りてくる音がしていた。
すると、俺の視界に入ったのは、ローファーを履き、階段を降りてくるか細い脚だった。
そのローファーから伸びる脚の白いハイソックスに心が惹かれてしまった。
朝通学している中学生の脚等見慣れているし、意識したことはなかった。
だがなぜかその時は、スローモーションのように階段を降りてくるその娘の姿に見惚れてしまっていた。
紺色のブレザーの制服、スカートは校則に合わせているのだろう、膝丈くらい。
ポニーテールに髪を結ったその顔は、それなりに可愛いほうだった。
その娘は俺の姿を見ると自ら、
「おはようございます。」
と、頭を下げて挨拶してきた。
「あ、おはようございます…」
俺が挨拶を返すと、そのまま足早に学校へ向かった。
俺も後を追うように移動すると、先の十字路で友達らしき生徒達と合流し、学校に向かった。あの娘は転校してきたのではなくて、学区内から引っ越してきたのだろう。
俺の中に、あの時、2階の娘を犯そうと思ったあの感情が目覚めた瞬間だった。
その娘の名前は「乙葉」と言うらしい。
伊藤乙葉…いい名前だ。俺は仕事の時は、彼女が登校する時間に家を出て、顔を合わせるようにした。
しばらくの間は挨拶だけにして、余計なおしゃべりはしなかった。
もちろん彼女の後ろをゆっくり歩き、ハイソックスの脚を見ながら。
ハイソックスから伸びる脚は、まだ成長過程の肉付きだ。これは育てがいがありそうな美脚だ。
それから、母親が外にいる時は、積極的に話をした。正直、俺と同じくらいの年代の母親には全く興味はない。
俺の守備範囲外ではないからな。
そこから少しでも彼女の情報を得るためだ。母親と彼女が一緒にいる時も。
いろいろ話しているうちに、俺は行動を変更することに決めた。
中学生を、部屋に忍び込んで犯すのは、さすがの俺でも躊躇する。
そうだ、このコは時間をかけてゆっくり俺の好みの女にしてやろう。
そのうち、母親や彼女を見かけた時は、いろいろ他愛もない会話をしながら、彼女の情報を集めるようになった。
試験の事、今時の流行り物の事等…
彼女も少しずつだが、会話に乗ってくれるようになってきた。
ある日、彼女のバッグに付いているキーホルダーに目が行った。
それは今流行りの、動物みたいなキャラクターで、コンビニやファーストフードでコラボ商品が出ると必ず売り切れていた。
次の休みの日、俺はゲームセンターにいた
あのキャラクターを買うのは容易い。
だが、ゲームセンターには、同じキャラクターでも非売品、つまりゲームセンターのクレーンゲーム等でしか手に入れられない商品があるのだ。
そのゲームセンターでも、あのキャラクターの商品があった。たぶん他では手に入れることはできないだろう。
俺は5000円もかけて、ようやくそのキャラクターのデカいぬいぐるみを手に入れた。
次の日、奥さんと話す機会があった。
「そういえばこないだ、姪っ子が好きなキャラクターをゲームセンターで取ったんですけど、同じの持ってる、って言われてしまって…どうしようかな…」
すると奥さんは、
「あら?それ、乙葉も好きなやつね。」
「そうなんですか?乙葉ちゃんもらってくれないかな…俺が持ってても…」
そんな感じでデカいぬいぐるみを彼女に渡すことになった。
その日は窓を閉めてると暑いくらいな気温だったので、俺も2階の家も窓を開けていた。
彼女が帰宅した音が聞こえた。
まもなく、「ウソ!マジで!」
と感嘆の声が聞こえた。
まもなく部屋のチャイムが鳴り、彼女がやって来た。
「あ、あの…ありがとうございます…」
こうやって親以外の大人と会話するのは慣れていないのがわかる。
「あ〜、お母さんから聞いたと思うけど、いらない、って言われたからさ。もらってくれるとこっちこそ嬉しいんだけど…」
「はい!私、大好きなんです!」
無垢だなぁ…
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