正直な気持ち、加奈子ちゃんのことは好きだけど、俺みたいなのよりも、良いヤツが現れたらすぐに気が変わって振られるんじゃないか、それに今ここで好きと言ったら、もう結婚することになると思った僕は、どう返事をすればいいのか分からず、暫く黙っていました。
まだ自分一人、生活するのが精一杯で・・でも加奈子ちゃんのことは、嫌いな訳ないです。
昨日泣かれたんですか、僕も夢に出て来たりしましたから。
そういうと、香川さんは、笑いながら、そうか、夢に出て来るか、いやその言葉で十分だ。
よくわかったよ。これからは、仕事抜きで、ちょくちょく来てくれ。
泊りにきてくれていい。
いい言葉が聞けて嬉しいよ。
じゃ、これからも末永くよろしく、といって立ちあがります。
え、は、はい。
おーい景子、加奈子ちゃん、長くなって悪かった。
すぐに景子さんと加奈子ちゃんが部屋に入ってきます。
景子さんに、うん、お前のいう通りだった、と伝えると、景子さんは、急にへんな事になってごめんなさいね、でも良かった、私もすごくうれしい。と何だかもう加奈子ちゃんと一緒になるみたいなことを約束したみたいになっていて、何も言えず、固まっていました。
ほら、加奈子、コウタさん。と景子さんの後ろに隠れた加奈子ちゃんを僕の前に立たせますが、すぐに又後ろに隠れてしまいました。
今日は、前と違い、薄くお化粧をしています。
一瞬でしたが、色っぽいというか妖艶な感じです。
じゃ、加奈ちゃん、お昼は、お願いね、冷蔵庫にサラダ入っているから忘れないでと矢継ぎ早にいうと、二人は、部屋を出ていきます。
景子さんは、部屋を出る時、加奈ちゃん、それ貰うね、と肩にかかっているショールというか、羽織っているものを持っていきます。
景子さんは、ちらっと僕を見て微笑み、部屋を出ていきました。
うつむいてドアの前に立つ加奈子ちゃん。
僕は、その姿を見て、顔が熱くなって、耳もとに心臓があるように響きます。
加奈子ちゃんの着るワンピースは、生地が薄くて、水色のブラジャーが透けて見えていました。
そして、この前とは明らかに胸の大きさも違っているように感じました。
この時は、胸パッドというものを知らなかったので、12歳なのに、こんなに胸があったんだと眩暈がするくらい興奮していました。
そうしていると、車の音がして、僕と加奈子ちゃんの二人きりにして、二人は、出かけていきます。
静まり返った応接間で、お互い何も言えずにしばらくの間、向かい合っていたと思います。
手で胸元を押さえていた加奈子ちゃんでしたが、そのうち手を下に下げていきます。
僕は、こんなことになるとは思いもしなかったので、軽く取り乱しながらも、教材をテーブルの上に拡げようとしますが、加奈子ちゃんは、わかるから大丈夫と言います。
僕は、どうすればいいのか分からず、帰ろうとしていました。
待って、お昼ご飯お母さん用意してくれてるから。
そう言って加奈子ちゃんは、部屋を出ていきます。
だいぶ経って加奈子ちゃんが、ご飯を持って戻ってきます。
しかし持ってきたのは、僕の分だけ、加奈子ちゃんは食べないのか聞くと、あまり食欲がないと言います。
加奈子ちゃんは、エプロンをしていたので、僕も少し落ち着いて、用意されたご飯を頂きます。
うん、美味しいと話すと、から揚げは、加奈子ちゃんが揚げたのだと言います。
本当に凄く美味しかったので、感想を言うと嬉しそうでした。
食べて少ししたら帰ろうと僕は、思っていました。
ご飯を食べる僕を加奈子ちゃんは、ずっと見て微笑んでいます。
牛乳プリンもつくったの、後で持って来てあげるね。
おかわりは?から揚げもまだ沢山あるから、もっと食べて。
久々に、愛情のこもった食事というか、こんなに幸せな気持ちでご飯を食べたのは、初めてでした。
おかわりをして、プリンを食べて、人生で味わったことのない、幸せな気持ちに包まれていました。
ソファに身体を埋めそのまま目を瞑ります。
加奈子ちゃんを抱き寄せてとか頭の中は、そんな事を思うのですが、照れてしまって、取り合えず寝たふりで場をごまかしていました。
カチャカチャと食器をかたずける音、暫くすると加奈子ちゃんは、さっきよりも僕の近くに座るのがわかりました。
にやけた顔とか寝たふりがバレるのが嫌で、僕は寝返りをして背中を向けます。
そのうち背中に、温かい加奈子ちゃんの頬や身体が触れるのが伝わってきました。
僕は、背中を向けてはいましたが、加奈子ちゃんに触れようと右手は、後ろに向けていました。
その僕の指を加奈子ちゃんは、握ってきます。
凄くしっとりした柔らかい感触でした。
そのうち僕の背中が温かくなって、撫でられているように思っていると、少しずつ下がってきます。
すると、さっき温かかったところが冷たくなってきます。
急に、あーっと加奈子ちゃんが大きな声を上げるので、びっくりして僕は起きました。
どうしたの?
自分のシャツを引っ張ってみると、口紅がついて、その周辺が唾液で濡れています。
口紅が頬の方に流れている加奈子ちゃんと向き合うと、自然と唇を重ねていました。
これが僕の初めてのキスでした。
何度か挨拶のような唇を合わせるようなキスをしていましたが、次第に時間が長くなり、加奈子ちゃんがモジモジと唇を動かすのです。
僕もドキドキしながら舌を伸ばして加奈子ちゃんの口の中に入ります。
ううんっ、色っぽい声が聞こえると、もう抑えられなくなりました。
荒いふうふうという加奈子ちゃんの鼻息が顔にあたります。
僕は、無我夢中で加奈子ちゃんのブラウスを脱がします。
気がつくと顔を真っ赤にして、瞳を潤ませた加奈子ちゃんが、僕の下で悶えるように息を荒げていました。
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