銀次は、仲間の数人に連絡を入れたが、誰も返事をしない。
罪を擦り付ける目的なのが、皆わかっていた。
別のグループラインでは、二人の女の子を助けようという話になっていた。
銀次と金銭トラブルになっているというルージュという男が名乗り出た。
違法な金貸し屋だがこういう時は、これ以上頼りになるものはいない。
程なくして、ルージュが仲間を連れてやって来た。
銀次もルージュの車を見つけるや否や一目散に逃走してしまった。
助かった・・・。
ルージュさんにお礼を言う。
逆に、ちょっとお願いがあるんですが。
少しの間だけ、預かって貰えませんか?
え、えっと、なにを預かれば・・。
気がつくと、後ろに停めてあるワンボックス車のスライドドアが開いていた。
後部座席にちょこんと座る二人の女の子。
金が払えないという男がいましてね、いや、結構裕福な家だったんで安心してたけど、皆差し押さえられててね。
借金の抵当(かた)に娘は連れていくぞ、なんて言ったら、どうぞ、どうぞってね。
声がフワフワして頭の上から聞こえて来るような、まるで読経を聞いているような感じがした。
早く降りてきて。
あ・・。
思わず、ため息のような感嘆の声が洩れていた。
二人とも色鮮やかなシルクのチャイナドレスを着ている。
車から降りる際、ドレスの隙間から細く華奢な脚が顔を覗かせた。
真っ白な太ももにどきっとする。
懐柔させようとあの手この手ですわ。娘にこんなん着せてなにをさせるんでしょうな。
ええと、今降りた赤いドレスの子が、まほ。
で青い方が麻由子
こんにちは。
こんにちは。
普通にお辞儀をしただけなのに、指先がまっすぐで美しいと思った。
年は、玲奈たちと同じくらいだろうか。
麻由子の髪型は、左右にお団子のある髪型、まほは、シニヨン、お団子ひとつの髪型をしている。
じゃ用が済んだら迎えに来ます。
すみません。
取り合えず、二人を居間に通す。
モニターには、玲奈と遥が抱き合ったまま眠っている姿が映し出されていた。
俺は、気づかれぬようモニターのスイッチを切る。
こたつに座るチャイナドレスの少女
どうしても視線が向いてしまう。
スマホを取り出して、二人並んで動画を見ている。
うちの近所には絶対にいない、二人からは上質な品を感じる。
画面を見ながら時折見せる笑顔が愛らしい。
こんな女の子と子どもの頃に出会っていたら、忽ち恋に落ちていただろうな。
いや、今もし俺のような年齢でも好意を抱くような事があれば、断る男など否やしないだろう。
普段は、どんな小学生なのだろう。
うちのような店にも来るのかな、もし買いものにでも来たら、やっぱり緊張するな。
二人は正座をしている。
きっと俺が知らないだけで、既に有名人だったりしてな。
ずっと見ていられるというのは、こういうことだと思った、輝く頭髪、長く細い首、すべすべの白い腕、しなやかに伸びる細い指
あれ?この声ルージュさんに似てるような・・・。
本の読み聞かせなのか。
あ、お経みたいな感じだ、やっぱりルージュさんじゃないのか?
ああ、だめだ、猛烈に眠くなってきた。
声が身体に浸みていき、その部分から麻痺していくみたいだった。
朦朧とする意識の中で、あおむけに寝た俺の左右に、まほと麻由子が正座をして覗き込んでいる。
大丈夫ですか?
何か言って下さい。
麻由子とまほが俺の手を取って握っている。
ああ、柔らかい。ふわふわすべすべして気持ちいいな。
頭に思ったことを俺は、声に出して話だしていた。
目を丸くして、恥ずかしそうに照れている。
はい。
麻由子は手を持ち替えて、指通しを絡めるように握り返す。
ああ、やばい。めっちゃ気持ちいい、興奮するよ。
はい。
顔を赤く染めて、俺の手を握る二人の少女。
ドレスの下は、裸?それとも下着をつけている?
はい・・着けています。
どんな?
んっ、あ、あの、今日は、白のブラとショーツを着ています。
みせて。
まほと麻由子は、肩のボタンを外し始める。
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