店に着くと急に澄ましたような表情をして、まいかが入って来る。
お待たせッ。
タイミングよく、注文したハンバーガーが運ばれてくる。
身悶えて、喜びを爆発させている。
あぁ~おいしい~っ。
でも、今日まいかが来るって、よくわかったね。
色々調べたんだ。
まいかだとわかった時は、夢かと思ったよ。
まいかはすぐ気がついたのに、ほかの子ばっかみて・・・もう顔忘れちゃったのかって。
でも、いいか。ちゃんと声掛けてくれたし。
見つけてくれて、ありがとう。
でもあの後、なんて格好してるのっ、変なおじさんがあなたの事見てたわよって、怒られちゃった・・・。
変なオジサンじゃないのにね。
ツンと鼻の奥をくすぐるような思わせぶりな微笑み。
まいかを見ていると、どこか前に出会ったような、昔、恋しくて恋焦がれた、淡い初恋のような気持ちが沸き起こって来る。
いや、俺は、まいかを知っている。
どこで見たんだっけ。
今日のまいかは、7:3に分けて、ポニーテールにしている。目じりが少し上がって、大人びて見える。
目鼻立ちがハッキリして、眉が濃くて、桜色の唇・・・。
あっ。
思わず声を上げていた。
今から、ちょうど40年前、ロリコンなら知らない人はいない、キラリという名の伝説の少女写真集。
まいかは、その少女にそっくりなのだ。
偶々買った週刊誌に載っていた、濡れたシュミーズが肌に張り付いたまま浜辺に立つ美少女の写真。
妄想もあるが、今日のスポーツブラ姿のまいかと瓜二つだった。
どうしたの?
顔が赤くなってる?
ん、まいかが、なんでこんなに魅力的なのかわかったんだ。
えー変なの、じゃ私のこと、もっと教えてあげるね。
まいかは、堰を切ったように話し始める。
要約すると、誕生日は5月でもうすぐ12歳、今年に入って身長が3cmも伸びた、運動が得意で、走高跳びで目標にしていた120㎝が飛べた。
120㎝越えは、過去に3人しかいないらしい、オリンピックも狙えるっていわれたらしい。
背が伸びてるうちは、胸は、膨らまないと聞いた。でも最近膨らんできた。
でも、いち早くコーチが気づいてじろじろ見てくる。ブリッジとかやらされそうになって怖い。
SNSで見たメタリックスカートが欲しい、これで渋谷に行きたい。
画像をみせてもらうと、色こそ違うが、まんまボンデージのミニスカートだった。
俺の知らない世界の話、聞いていて楽しい。
急に、まいかのお母さん、今日も彼氏と一緒だから、家に帰っても居場所がないの。
ねぇいい?これから、ついていって。
迷惑かけちゃいけないから、他人のふりして、離れてついていくね。
一応、降りる駅教えて。
帰宅途中、誰に出会うとも限らない。
並んで一緒に歩きたいが、万が一の事を思うと安心する。
俺の言いたいことを、まいかの方から聞いて来た。
もちろん断る理由はない。
ひとり、店を先に出て家路へと向かった。
この混雑した電車の中、どこかでまいかが俺をみつめている。
まさかこんな日がくるとは。
少女に性的な興奮を感じたのは、いつの頃だろう。
実家が水回りの工事を請け負っていたので、浴槽やシャワーのパンフレットがいつも置いてあった。
まだ胸の膨らんでいない少女が楽しそうに躰を洗うページを親の目を盗んでみていた。
そして40年前の、あの写真集の少女に本気で恋焦がれていた。
少女でしか興奮しない。
胸が膨らみ始めた、純真無垢なあんな少女とセックスしたい。
誰にも言えないそんな事をずっと昔から切望してきた気がする。
正直、今日これから自分でもどうしたいのか、二人きりで一晩を過ごすというのは、想像もしてなかった。
最寄り駅に到着した、帰宅ラッシュの時間に本当に俺を見失わずについてきているのだろうか。
振り返らないように言われていたが、不安が襲う。
もうすぐ家だ。
すぐに後ろを振り返る。
髪を揺らし、小走りに近づいてくるまいか。
部屋の鍵を開ける。
俺の陰に隠れ、滑り込むように、まいかは部屋に入っていく。
ドアを閉め、鍵をかけると同時だった。
まいかが俺の腰に抱きついて、頬をすり寄せてきた。
俺も、しゃがんで膝立ちで両手を広げると、まいかが胸の中に飛び込んでくる。
ううんッ。
ほぼ同時に、唇を寄せあった。
小さな口に舌を滑らせる。
蕩けるような、やわらかな舌が応えるように絡みついて、溢れる唾液が俺の口の中に潤いをもたらしていく。
大好きだよ、気持ちいいよぅ。
ぎゅってして、もっと、ぎゅうぅって、あ、あ。
しあわせっ。
今度は、まいかがぎゅうぅってしてあげるね。
しばらく抱き合ったまま、キスが続いたが、流石に玄関で押し倒すような事にはならなかった。
上着が皺くちゃになっちゃったね。
掛けてあげるね。
興奮する俺をなだめるように席を立つ。
こういうところは、計算とかではなく、天性のものなのだろう。
これからなんだから、そんなにがつがつしないでとあしらわれているような、そんな感じがした。
キラリ、無垢な瞳の奥に宿る結晶から放たれた少女と言う光は、淫靡な匂いを放ちながら、俺を壊していく。
ああ、まいか。
お願いだ、今日、俺の夢を叶えさせてくれ。
眼の前に40年前の美少女が、微笑んで招いていた。
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