ビジネスホテルは、大抵、朝食はバイキングである。出張の会社員などで以外に混んでいて、
「お客様、今の時間は、相席でお願いしておりますが、よろしいですか?」
と、言われたが、また部屋に戻るのもめんどくさいから了解した。
女性と女の子の親子が相席だった。
「ママ、昨日のコンサート楽しかったね。」
と、会話していた。妻が小声で、
「あら、あなたの仲間ね。」
「シー、恥ずかしいから、黙って。ブルブル。」
と、僕のスマホにまた迷惑メールか何かが入り、スマホが光った。
「あ!、、、ちゃんだ。オジサンも昨日、コンサート行ったの?」
僕の待ち受け画像は、アイドルの推しメンだったのである。
「こら!人様のスマホ覗いちゃ駄目よ。すいません。」
「構いませんわ。良かったわね。お友達がいて。」
「さて、コーヒーでも取りに行くか。」
と、僕は、恥ずかしいから席を離れた。
戻ると、すっかり3人は、話が盛り上がっていて、
「あなたコチラの奥さんも、疲れて泊まったんだって、結局椅子にほとんど座れないから大変よね。あはははー。」
仕方無いから、僕も会話に参加して、
「お嬢ちゃん、今日学校サボりだ。」
と、言ってら、
「オジサン面白い。今、8月だよ。夏休みだよ。推しメン同じだね。ほら!」
と、彼女がスマホを見せたら、
「あなた良かったね。お友達が出来て。あはははー。駄目だ。お腹が痛い。あはははー。」
「オジサン、友達いないの?そういえば、昨日のコンサート、オジサンがいっぱいいた。皆んな友達いないんだ。」
「こら!本当の事でも言ってはいけない事も有るの。黙ってなさい。あら?すいません。ご主人。」
「あはははー、奥さん、最高。トドメ刺しちゃったよ。あはははー。」
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