コンサートは、席もいい場所で、僕はめちゃくちゃはしゃいでいた。
帰り道妻が、
「あなた、ホテルに泊まりましょう。グリーン車だってこの時間なら混んでるわ。
どうせ会社、もう行かないから、明日、昼間空いてる時間に帰りましょ。私が奢ってあげるよ。」
と、遠慮する僕の腕を組み、無理やり泊まったのである。
「私も反省してるのよ。あなたの親、大っ嫌いだったから全然介護を手伝わなかった為に無理させて、病気の原因に成ったのかな?ってね。
あなたは、頑張ったわ。これから2人で楽しくやりましょうよ。医者も言ってるじゃない。もう無理せずに、障害者のサービス利用しなさい。と。
大丈夫。もうすぐ私の母は亡くなるわよ。そうしたらあの実家売っ払うわ。老人ホームにいるけど本人達は帰れると思っているから可哀想だからね。
我儘で大っ嫌いだった母だけど、早くに亡くなった父は文句言わなかった。
私は、大好きだった体が弱い父が亡くなったのは母のせいだと恨んだわ。
夫婦って不思議ね。
だって、ありえないよ。57歳のオバサンが女性アイドルのコンサート行く?あはははー。」
と、妻は笑っていたのである。
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