二学期に入って間もない頃、大型台風が地区を襲った。
学校は早々に児童を下校させたが、その時に佳輝が、増水した川に落ちて縁の草に捕まり、助けを求めている下級生を助けようと、皆が止めるにも関わらず、足元を激しい流れに曝されながらこの子に近づいた。
佳輝が引き上げた下級生は、佳輝の後を追ってきた沙耶佳に引き渡されたが、佳輝はその直後に足元を浚われて水路に転落した。
沙耶佳は、佳輝を追って水路に飛込む。
実際、こんな強い流れの中で救助泳法など役に立たないのは、教えた私自身が分かっている。
私は、実際に溺れる人を助けるために二人に救助法を教えた訳じゃなかった。
一つは、他人に自慢するため二人のスキルを増やすため、もう一つは特訓と称して二人を虐めて楽しむため、いずれも私が満足するために過ぎない。
二人が特訓をしなければいけないと言うモチベーションを高める為に、「あなた達は全校児童のだから、他の児童が危ない時は命懸けで助けなさい。」と言ってただけ。
それが、こんな形で二人を失うなんて!
二人が行方不明と言う知らせが入り、私は半狂乱になった。
私の大切なペット、玩具、お人形、奴隷、可愛い教え子!
私もずぶ濡れになって、川沿いを探した。
やがて二人は、水路から川に入る水門の所に引っ掛っているのが発見された。
幸い二人共生命に異常は無かった。
佳輝は直ぐに意識を取り戻し、特に異常は認められなかった。
しかし沙耶佳は、右の内股に流れてきた太い折れた木が刺さっていた。
折れた木は手術で取り除かれたが、痕には大きな傷痕が残った。
肉体的な傷痕を残した沙耶佳も心配だったが、佳輝の心の傷も大きかった。
それは無表情になった顔を見れば分かる。
自分を助けるために飛び込んだ沙耶佳が、傷痕が一生残る大怪我をした。
自分は無事だ。
情けない..、申し訳ない..。
それから、滅多に話さなくなった。
私も辛かった。
あの素直で明るい佳輝の心が壊れそう。
私の大切な奴隷なのに..。
沙耶佳もそうだ。
あの華奢で真っ白な太股に、酷い傷痕が残るなんて!
以前の私なら、もう傷物の二匹には用は無い。
新しい別のペットを探して飼いましょう。
だったのに、二人は価値がありすぎた。
半月程して、二人とも学校のは出てくるようになったが、以前のように、そこに存在するだけで私が嬉しくなるような、オーラとでも言うか、何かが無くなっていた。
佳輝のお母さんから聞いた。
家でも「僕のせいで..」と呟くばかりで、ほとんど食事も取らないらしい。
ある日、私は沙耶佳から相談を受けた。
ちょっと意外だった。
相談してくるのは、佳輝からだと思っていたのだ。
「先生..、私もう..身体にこんな傷痕があるから..もう先生にも、委員長にも、価値が無いと思います。」
「でも私、もっともっと委員長と一緒に、先生に厳しくしてほしい..ってわがままを思っています。」
「先生どうか、もうこの副委員長は要らないってはっきり仰ってください。
そうしたら、私、諦めが着きます。」
危ない!
沙耶佳の目が、普通じゃない。
これまで何人もに性的虐待をしてきて、そのうち何人かが、こんな目付きになっていた。
卑こんな時に断定的に突き放すと、別れた後に一人で..と言うことに成りかねない。
卑怯なようでも、解決を先送りにする方が良い。
「先生は、まだまだ副委員長に価値があると思っています。
委員長の気持ちを聞いてみたの?」
沙耶佳が、直後佳輝にそんな事を聞けないのを、百も承知で私は言った。
「聞いてません。
委員長は私のために..、壊れそう..。」
沙耶佳はすすり泣きながらだが、私が教えたとおり、きちんと礼をして立ち去った。
私は決意した。
佳輝の家に押し掛けて、両親を説得する。
怪我をした沙耶佳ちゃん、以前からどう思われてますか?
「それは、良い娘さんだと思ってましたが..」
沙耶佳ちゃんの家庭事情は知ってますね?
「お母さんだけで、経済的には苦しいと聞いています。」
沙耶佳ちゃんを佳輝君のお嫁さんにするって約束してあげたらどうでしょうか!
「でも、まだ二人は子供だし..将来別の人を好きになるかも知らないから..」
その時は、またその時で考えても良いかと思います。
今は佳輝君に、沙耶佳ちゃんの将来を責任持つと思わせてあげたら、佳輝君の心の負債はぐっと減ると思います。
「それは..、以前から佳輝と沙耶佳ちゃんが、お互いを好きだったって事でしょうか?」
私はそう思ってました。
お父さんお母さん、佳輝君の心を立ち直らせるために、二人の交際を認めてあげてください。
元々私を信頼してくれてる両親だ。
「分かりました。
先生にお任せします。」
と言わせるまで、そんなに時間は掛からなかった。
佳輝の両親には、漠然とした言い方をしたが、もう私は佳輝と沙耶佳にブリーダーのようにセックスさせるつもり満々だ。
もう遅くともなってたが、私は沙耶佳の家に行った。
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