暫く石黒さんに写真を撮ってもらっていると、スタジオに母と社長がやってきました。
「まっ!かわいいワンピース。結実にとっても似合ってるわ。お化粧もしてもらって大人っぽく見える。」
「僕もそう思う。結実ちゃんは磨けば磨くほど可愛く綺麗になっていく逸材だね。お母さんみたいに美人になりますよ。」
母は社長さんに美人だと言われ嬉しそうな顔をしていました。
社長さんは私に向かって、
「結実ちゃん…お母さんと話し合ったんだけど、最初にイメージビデオを出そうと決めたんだ。イメージビデオってわかるかな?」
と聞いてきました。私は何の事だかわからず顔を左右に降ると、
「イメージビデオとはね、結実ちゃんのかわいい姿や行動を撮影しDVDにして販売するんだ。簡単に言えば、かわいい服着て遊んでる様子や、水着になって無邪気にはしゃいでいる様子を撮影するの。時には色っぽく見せたりして結実ちゃんの魅力を最大限引き出すんだ。」
と説明され思わず
「あの…水着とか恥ずかしいです。私子供だし大丈夫ですか?」
と顔を真っ赤に染める私。
「大丈夫…これだけ可愛いんだから絶対売れる。結実ちゃん自信持って。結実ちゃんの初々しい姿を撮るためには最初がいいと思うんだ。それから次は写真集とかね。結実ちゃんの成長を撮っていくと思って貰えればいい。お母さんには了解もらってるから。」
私の成長する様子を写真やビデオに残すと思えばいいんだ。水着は恥ずかしいけど…。
「はい…お母さんがいいなら私がんばります。でも水着は少し恥ずかしい。」
「芸能人でも水着の写真集出したりしてるでしょ?自分の魅力を出す手段なんだよ。恥ずかしがるその表情がまた結実ちゃんの魅力。大丈夫だから。」
社長さんの言ってる事はよくわかりました。
「……わかりました。」
社長さんはニコッと微笑み、
「結実ちゃん今夏休み中だったね。沖縄に行って撮影しよう。撮影日数は3日~4日を予定しよう。もちろんお母さんも、石黒カメラマンとスタッフの鈴木お姉さんも一緒だから安心して。旅行だと思って楽しもうよ。」
と言うと沙莉お姉さんが、
「沖縄か…。結実ちゃん良かったね。結実ちゃんがもっと可愛く写るよう衣装やお化粧頑張るからね。」
と、石黒カメラマンさんも
「結実ちゃんの魅力を最大限引き出すように僕も頑張るよ。」
と言ってもらい緊張と不安が少し和らいでいきました。
「よろしくお願いします。」
と頭を下げると母も一緒に「皆さんお願いします。」と頭を下げました。
そこでとりあえず話が終わり衣装を着替える事に。沙莉お姉さんと一緒に衣装室入ると、
「結実ちゃん…結実ちゃんに似合うピッタリの服や水着を選んでおかないといけないからサイズ測らせてね。」
と言ってメジャーを持って来ました。
衣装を脱がされパンツ一枚になる私。
沙莉さんは私のバスト、ウエスト、ヒップと測っていきます。
バストのトップにメジャーが触れると一瞬ビクッと体を弾ませる私。それを見て沙莉さんが、
「あら…かわいい反応。さっきも言ったけど膨らみ始めたばかりの胸は特に敏感でデリケートなの。少し触れただけでもビリッとしない?」
と私の顔を除き混んで来ます。
私は恥ずかしくなり、下を向いてコクンと返事をすると、
「ビリッとするのは恥ずかしい事じゃないのよ。体が成長していく時にみんな経験する事。痒いからと自分で触ったら駄目だからね?傷になったりすると大変だから。結実ちゃんのバストは67、ウエスト53、ヒップは69と。平均より少し華奢だけどまあ大丈夫ね。結実ちゃんもサイズ覚えておいてね。」
と頭を優しく撫でてくれました。
「はいっ…わかりました。色々ありがとうございます。」
短い時間だったけど、沙莉お姉さんに少しずつ心を許していく自分がいました。
「沖縄へ行くまでまだ日数があるし打合せもあるからお姉さんに会いに来てくれる?」
「はいっ!」
と沙莉お姉さんと電話番号とラインの交換をしました。
「悩みとか不安な事とか、何気ない話でもいいから連絡してきてね。お姉さんもっと結実ちゃんと仲良くなりたいの。」
「……私も沙莉お姉さんともっと仲良くなりたい。絶対連絡します。」
私服に着換え皆さんに挨拶すると母と芸能プロダクションを後にしました。帰りも石黒さんに家まで車で送ってもらいました。
「結実、大丈夫だった?これからやっていける?」
「うん…みんな優しいし特に沙莉お姉さんが親切なの。お化粧してくれたり衣装考えてくれたり…。楽しかった。」
「それを聞いて安心したわ。結実が楽しめればそれでいい。沖縄楽しみだね?」
「うん…楽しみ。」
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