陽菜は、またガタガタと震えが止まらない様子の男の子を立たせ、玄関まで送ってやった。
玄関を出る時、その男の子は陽菜を見て
「お前の悪口言ったのは僕が悪かった。こめん。」
と言って帰った。
この人、そんなに悪い子じゃない、と陽菜は思った。
しかし、それからしばらく、ご隠居様は陽菜を部屋に呼ばなくなった。
学校に行く時、帰った時の挨拶や、ご飯を一緒に食べる時はこれまで通りなのに、エッチなことをしてくれなくなった。
私、何か悪いことをしたんじゃないかしら..。
陽菜は小さな胸を悩ました。
半月ほどして、陽菜は久しぶりにご隠居様の部屋に呼ばれ、裸になって待っているように言われた。
やがてご隠居様が誰かと一緒に部屋に入ってきた。
それは、この前の男の子だった。
ご隠居様から裸を見られることには慣れていたが、自分と同じ年で、それも同じ学校の同級生の男の子から裸を見られるのは、恥ずかし過ぎた。
慌てて膨らみ始めた胸と割れ目を、両手で隠した。
男の子も女の子の裸を見て慌てた。
「ご、ごめん!」と言うと、玄関の方に逃げようとしたが、ご隠居が「待て!」と大きな声を掛けると、身体が硬直したように動けなくなってしまった。
それほどご隠居様の声は、迫力のある恐ろしいものだった。
ご隠居は男の子を部屋に入らせると、踞っている陽菜に立つように言った。
陽菜に言う時は、いつもの優しいご隠居様の声だったが、陽菜には逆らえない声だった。
陽菜はご隠居様と男の子の前に、全裸で立った。
まだ胸と下は両手で隠していたが、ご隠居様の「両手を下ろしなさい」と言う声に、両手を下げてしまった。
陽菜はご隠居様の家で暮らすようになって、僅かだが発毛し始めていた。
生理はまだだが、おりものが増えるなど、母から聞いた生理が近い印も見え始めている。
もちろん胸も、僅かの間に可愛く形よく膨らんできていた。
男の子は、そんな陽菜のきれいな裸を恥ずかしくて見ることが出来ず、横を向いていた。
そこにまたご隠居様の大声が出た。
「これがお前が可愛くと言った女の子だ。
本当に可愛いかちゃんと見てみろ。」
男の子が恐る恐ると言うように陽菜の方を見た。
男の子の視線は、陽菜の顔から胸、下の割れ目から足先まで流れていったが、また陽菜の顔に戻った。
「見ました。」
ご隠居様に答えた時は、もう男の子は目を逸らしたりしなかった。
「ちゃんと見てみろ。可愛いか?」
どすの聞いたご隠居様の声に、震えながらも男の子は答えた。
「はい、この子は可愛いです。」
ご隠居様は床の間の前に胡座をかいて座り、陽菜をそばに呼んだ。
陽菜がご隠居様のそばに行くと、ご隠居様は陽菜の手を握って引寄せ、自分の膝に座らせた。
そして、陽菜の胸や下を指で弄り始めた。
小さな乳房を皺だらけの手で撫で、包み込むように触って揉んだ。
乳首を山仕事で堅くなった指先で摘まんで、こりこりと扱きあげる。
下も陽菜の足を開かせ、僅かな発毛が始まっている割れ目を二本の指で押し広げた。
ご隠居様..。
いつも優しいのに..、どうして今日はこんな恥ずかしいことをされるんですか..。
陽菜は声には出さなかったが、心の中で呟いた。
ずっと優しかったご隠居様の指使いも、今日は陽菜が初めてこの家に来た時のように、荒々しくいやらしいものだった。
「ほら、こちらを見ろ。
お前が可愛いと言った女の子は、今わしからこんないやらしい事をされているんだぞ。
これでも、まだ可愛いと言うのか?」
あまりにも残酷な言葉だった。
陽菜は心の隅で考えた。
きっと、ご隠居様は私がとっても嫌いになったんだ。
私はご隠居様に悪いことした覚えはないけど、きっと誰かが私が悪い事を言ったとかやったとか告げ口したのかもしれない..。
お母さんが言ってたけど、私がいつの間にかいい気になって甘えてたから、罰が当たったんだわ。
みんな私が悪いんだ..。
ご隠居様を悪く思ったら、ますます罰が当たっちゃうわ..。
ご隠居様は陽菜の陰核、クリトリスを剥き出すまでして言った。
「ほらほら、お前が可愛いと言ってた女の子のおまんこは、こんな形をしてるんだ。
よく見てみろ!」
その時、男の子がいきなり
「バカ!やめろ!」
と言うとご隠居様に飛び掛かり、右手にしがみついた。
陽菜が
「あっ、やめて!」
と叫んだが、それと同時にご隠居様は、右手だけで軽々と男の子の身体を撥ね飛ばした。
部屋の端まで投げ飛ばされた男の子は、それでも立ち上がって再びご隠居様に飛び掛かろうとした。
「やめんか!」
ご隠居様のカミナリのような怒声が響いた。
陽菜は、心臓が止まったかと思った。
男の子は一瞬、ビクンと固まったが、驚いたことに再び「バカ!」と言い返すと、泣きながらもまたご隠居様に飛び掛かった。
陽菜の割れ目を触っている右手を、陽菜から引き離そうとしているらしい。
もちろんご隠居様からしたら、弱々しくて問題にならない程の力だった。
ご隠居様は、泣きながら武者ぶりついている男の子を、無表情で見下ろしていたが、やがて男の子をまた振り払うと陽菜を膝から下ろし、立ち上がった。
男の子は泣きながらも、まだご隠居様を睨んでいる。
「お前、大した度胸だな。」
ご隠居様の声は荒々しくなかった。
「気に入った。お前、中学を出たら、わしの所で働け。やがては山の2つ3つくらい分けてやるぞ。」
陽菜はホッとした。
よかった!ご隠居様、怒ってない..。
しかし、男の子は真っ赤な顔のまま、ご隠居様を睨み付けて言った。
「いやだ!僕はこんな山の中なんて居たくない。
お父さんみたいに外国に行って、仕事をするんだ!」
ご隠居様は、この男の子のことについて、父親は商社員として海外で買い付けの仕事をしていたが病気で死に、母親が一人息子を連れて実家に帰ってきた、と聞いていた。
「そうか、父親の跡を継ぐか...」
ご隠居様は何度か頷くと、隣の部屋に行き、事務所に電話を掛けた。
やがて陽菜の母親と、男の子の母親が呼び出されて来た。
ご隠居様は、二人の子供が高校を卒業するまで学費と生活援助をすることを親に約束し、男の子と母親は先に帰した。
陽菜も母親のところに帰ることになった。
帰る時に、これまでご隠居様がくれた服や布団、勉強机等全部持って帰るように言われ、その為の作業をする人も集まった。
ご隠居様は自分の部屋で、泣いてる陽菜を膝に抱き、髪の毛をそっと撫でながら別れを告げた。
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